大呂ネット句会(2013年年1月まで)→まいまい句会(2013年2月より)

管理者 北側松太

2012年5月〜2016年1月

全135句


 俳号・ちよ→やちよ→ヤチ代

おまけ

番号 月日 評価 季語 季節 添削句・講評・感想
135 2016年1月 0 喰積の謂れ言ひつつ摘みけり

くいつみのいわれいいつつつみにけり
喰積 新年
134 3 お互いの我がまま許す三が日

おたがいのわがままゆるすさんがにち
三が日 新年
133 0 ダイニングキッチンよりの初景色

だいにんぐきっちんよりのはつげしき
初景色 新年
132 2015年12月 4 熱燗や堂堂巡始まりぬ

あつかんやどうどうめぐりはじまりぬ
熱燗
131 0 白鳥の今飛立たん羽の音

はくちょうのいまとびたたんはねのおと
白鳥
130 0 薪爆ぜて暖炉の炎熱り立つ

すみはぜてだんろのほのおいきりたつ
暖炉
129 2015年11月 0 寒卵米を鳴かせて研ぎにけり

かんたまごこめをなかせてとぎにけり
寒卵
128 1 冬服のてかり三年経ちにけり

ふゆふくのてかりさんねんたちにけり
冬服
127 2 芭蕉忌や名乗りの声の裏返る

ばしょうきやなのりのこえのうらがえる
芭蕉忌
126 2015年10月 0 赤い羽根帽子に付けて貰ひけり

あかいはねぼうしにつけてもらいけり
赤い羽根
125 0 占ひの列の途切れて夜食かな

うらないのれつのとぎれてやしょくかな
夜食
124 0 林檎食ぶ手帳の今日を開きつつ

りんごたぶてちょうのきょうをひらきつつ
林檎
123 2015年9月 1 地下足袋と長靴を干す豊の秋

じかたびとながぐつをほすとよのあき
豊の秋
122 0 秋の虹車窓左右に移り消ゆ

あきのにじしゃそうさゆうにうつりきゆ
秋の虹
121 1 電球を付替ふ二百十日かな

でんきゅうをつけかうにひゃくとうかかな
二百十日
120 2015年8月 0 ハンカチを握り締めての応援歌

はんかちをにぎりしめてのおうえんか
ハンカチ
119 0 階下より夕餉の匂ひ夕涼み

かいかよりゆうげのにおいゆうすずみ
夕涼み
118 0 孫となら行ける所や夏休み

まごとならゆけるところやなつやすみ
夏休み
117 2015年7月 0 捨てられぬハンカチ溢る小引出

すてられぬはんかちあふるこひきだし
ハンカチ
116 1 草むしり休み時間の多かりき

くさむしりやすみじかんのおおかりき
草むしり
115 0 鼻摘み走る下闇牛舎前

はなつまみはしるしたやみぎゅうしゃまえ
下闇
114 2015年6月 1 寝返りに軋むベットや明易し

ねがえりにきしむべっとやあけやすし
明易し
113 2 時の日やアリスの穴に落ちる夢

ときのひやありすのあなにおちるゆめ
時の日
112 0 生臭く男匂へり栗の花

なまぐさくおとこにおへりくりのはな
栗の花
111 2015年5月 1 ゴスペルの体験クラス聖五月

ごすぺるのたいけんくらすせいごがつ
聖五月 まいまい句会 感想
投稿日:2015年5月15日
りつ

菖蒲湯も母が仕舞いとなりにけり    ヤチ代
頂いた句です。
「菖蒲湯も」の「も」が菖蒲湯のほかに
何かあるようなことを
連想させるので
「菖蒲風呂」としてはどうでしょうか。
110 1 菖蒲湯も母が仕舞いとなりにけり

しょうぶゆもははがしまいとなりにけり
菖蒲湯
109 0 ぷちぷちと苺噛む音鼻に抜け

ぷちぷちといちごかむおとはなにぬけ
108 2015年4月 1 辛口をコップに注ぎ桜鯛

桜鯛 まいまい句会 感想
投稿日:2015年4月14日
りつ

辛口をコップに注ぎ桜鯛  ヤチ代
淡麗な日本酒のような味わいの句です。
「初めての寝返りころり百千鳥 」は
「ころり」が気になりました。
「ころりと」と「と」を入れたほうがよいよに思います。
107 0 白椿白全うの難しき

白椿
106 0 初めての寝返りころり百千鳥

百千鳥
105 2015年3月 2 自転車のかごにシャベルと種袋

種袋 まいまい句会感想
投稿日:2015年3月20日
りつ

自転車のかごにシャベルと種袋   やちよ
よく見かける光景です。
日常のちょっとしたところを上手く切り取って句に
されたところがよかったのでしょう。
あたたかい日射しも、これから何か始めるという
弾んだ気持ちも伝わってきます。
俳句はこれくらいあっさりと。
何を植えるとか種をまくとか言う必要はありません。
104 1 たんぽぽをキスの口して吹きにけり


たんぽぽ
103 1 つんつんと靴先で割る薄氷

薄氷
102 2015年2月 1 早春を補助輪外し漕ぎ出でよ

早春 まいまい句会感想
投稿日:2015年2月16日
りつ

早朝の魚版の音の余寒かな 
やちよさんの句です。
季語が少しつきすぎの感じです。
作り方によっては「魚版の音」の音もとることが
可能ではないでしょうか。
「魚版を響かせて」とすれば違った
展開が出来ると思います。
101 0 早朝の魚版の音の余寒かな

余寒
100 2 猫の恋トタンの屋根の在りし頃

猫の恋
99 2015年1月 1 碁盤早白の優勢福寿草

福寿草 新年
98 1 嬰児のゑくぼママ似の初笑

初笑 新年
97 0 願ふよりお礼の多き初詣

初詣 新年
96 2014年12月 0 籤引きの補助券貯まる十二月

十二月 まいまい句会感想
投稿日:2014年12月14日


25 通学のお喋りの子等息白し  1  やちよ
にぎやかに通学する児童の様子がみえますが、
息白しでお喋りの様子がわかります。
俳句は17文字しかつかえません。
そうするとここではお喋りが不要です。
まつ白な息はづませてとして
句を際立たせる工夫も良いと思います。
95 1 通学のお喋りの子等息白し

息白し
94 0 スーパーの散らしで選ぶ年用意

年用意
93 2014年11月 1 早い者勝ちの顔して炬燵猫

炬燵猫
92 0 好き嫌ひ言はずもがなの納豆汁

納豆汁
91 0 ダイニングキッチンに活く冬薔薇

冬薔薇
90 2014年10月 0 秋時雨ドリンクバーの三杯目


秋時雨
89 0 小鳥来る抜けた乳歯を屋根に投げ


小鳥来る
88 1 味噌汁を濃いめに作る秋の朝

秋の朝
87 2014年9月 2 法師蝉ワンコーラスを修めけり

法師蝉
86 0 アルバムに写真貼り終へ葉月尽


葉月尽
85 2 時報打つ時計の響き秋めける

秋めく
84 2014年8月 0 ゴッホの絵掛けてみやうか夏座敷


夏座敷
83 1 雲の峰機の丸窓を掠め行く

雲の峰
82 1 孫二人母の手作り浴衣着る

浴衣
81 2014年7月 0 巴里祭バゲット抱ふベジタリアン

巴里祭
80 0 雷や蝋燭の灯の頼りなき

79 0 ホームラン受くる子供の夏帽子

夏帽子
78 2014年6月 0 大きめの薬缶に麦茶濃く煮出す

麦茶
77 1 肩書きは無職となりて瓜刻む

瓜刻む
76 0 揚げたてのコロッケ買へり梅雨寒し

梅雨寒し
75 2014年5月 0 孫一人祖父母四人のこどもの日

こどもの日
74 0 白き布剥ぐ別宅の籐寝椅子

籐寝椅子
73 サングラス掛けてハワイの人となる

さんぐらすかけてはわいのひととなる
サングラス
72 2014年4月 石鹸玉チューインガムを捨てて吹く

石鹸玉
71 0 デパ地下の惣菜並べ花疲れ

花疲れ
70 1 朝顔を蒔きて日記を読返す


朝顔蒔く
69 2014年3月 0 ヒジャブの徒看護師目指す大試験

大試験
68 1 喉仏ごくんと動き風光る

風光る
67 1 ぶらんこの子の背ナ押す手柔らかし

ぶらんこ
66 2014年2月 1 愚痴等を言はずもがなとセロリ噛む


セロリ
65 0 鬼役を息子の代へ福は内

福は内
64 1 足跡の上を足跡雪の道

63 2014年1月 1 書初の文字の撥ね方祖父譲り

書初
62 2 歌留多取り欲の無い子も混りけり

歌留多
61 0 双六の進んで休み又戻る

双六
60 2013年12月 0 角巻の切れ長な目に日本海

角巻
59 1 手作りの個性溢れる冬帽子

冬帽子
58 0 今はもうカラー竹馬雨ざらし

竹馬
57 2013年11月 1 母の背に大きな膏薬枇杷の花

枇杷の花
56 1 料理屋の欄間煤けし紅葉鍋

紅葉鍋
55 2 神の留守一服ふかす宮大

神の留守
54 2013年10月 0 道端の落栗一つ取り隠す

落栗
53 1 昼の部を観終へる釣瓶落しの日

釣瓶落しの日
52 0 鰯雲色取り取りのランドセル

鰯雲
51 2013年9月 1 里芋に竹箸添へてありにけり

里芋
50 3 ペンギンの視線真つ直ぐ秋の空

秋の空
49 2 薄荷飴舐めて残暑の中を行く

残暑
48 2013年8月 0 黒髪に染直したる休暇明

休暇明
47 0 干し物を取入れ終へし秋の声

秋の声
46 0 牛小屋の匂い残暑に咽せ返る

残暑
45 2013年7月 0 花茣蓙を飯事の子に奪はれり

花茣蓙
44 1 堂々と女性の胡坐泥鰌鍋

泥鰌鍋
43 1 民宿のまだ賑はしく夏灯

夏灯
42 2013年6月 0 大物を釣るためにをり大蚯蚓

大蚯蚓
41 0 紅を引き荒鵜操る細き腕

荒鵜
40 1 花嫁の長き襟足花海芋

花海芋
39 2013年5月 1 もう2箇所ピアスを開けて夏来る

夏来る
38 3 バリカンの転がる部室夏に入る

夏に入る 「頭を刈る」とか「坊主頭」
とか余計なことを言わずに、
すっきりとまとめた一句。
37 0 手で溶けぬチョコレート菓子柿若葉

柿若葉
36 2013年4月 0 虚子の忌や歳時記のまだ新しき

虚子の忌
35 0 菊の芽や器用貧乏祖父譲り

菊の芽
34 1 マラソンのゴールのテープ風光る

風光る
33 2013年3月 1 地下鉄の長き階段春の闇

春の闇
32 1 スキップの足高々と春の土


春の土
31 1 二の腕の青痣一つ春愁ひ

春愁ひ
30 2013年2月 0 新しき健康体操春隣

春隣
29 1 米粒を撒く狭庭さへ寒施行

寒施行
28 2 寒造入荷の文字に行書体

寒造
27 2013年1月 0 小寒や対局相手に妻を呼ぶ

小寒 小寒の季語が利いていないように思います。
26 1 二人して早寝早起き去年今年

去年今年 新年 丁寧な生活ぶりが伝わってきますが
少し報告に終わってしまった感じがします。
俳句的に言うなら「早寝して常と変わらぬ」
とか言い回しに工夫を。
25 0 人日やドライフルーツケーキ焼く

人日 新年 人日は正月7日のこと。
この日は七草粥などを炊きます。
季語が少しあっていないのでは。
24 2012年12月 0 自転車の自ら灯る日短し

日短し
23 1 雪礫軽く握つて軽く投げ

雪礫
22 0 マフラーを誰某巻きにしてをりぬ

マフラー
21 2012年11月 1 古新聞広げ爪切る小六月

小六月
20 0 冬の空機体静かに現れり

冬の空
19 0 初時雨マクドナルドの隅の席

初時雨
18 2012年10月 0 数珠玉のお手玉孫に作り継ぐ

数珠玉
17 0 桃の実や昔話を読聞す

桃の実
16 0 休日の男三代新酒酌む

新酒
15 2012年9月 1 園長のオーエスの声秋高し

秋高し
14 0 スモックに白粉花の染み数多

白粉花
13 0 朝顔の絵日記抱へ始業式

朝顔
12 2012年8月 2 緑陰に象の親子の昼寝かな

緑陰
11 1 大人ぶる髪をアップに浴衣の子

浴衣
10 0 天道虫草間彌生のドット柄

天道虫
9 2012年7月 0 噴水の音小気味好く弾け飛ぶ

噴水 これも語順。
「噴水の弾け飛ぶ音小気味よく」
8 0 脇息の並ぶ座敷に夏料理

夏料理 助詞の「に」が季語を説明しています。
「脇息の並ぶ座敷や夏料理」
それにしても、「夏料理」はいかにも付きすぎ。
夏料理をいただく座敷に脇息があるというだけの俳句です。
「脇息の五つを並べ祭笛」
7 0 ちひろの絵紫匂ふ夏帽子

夏帽子 「三段切」。助詞「の」を入れる。
「ちひろの絵の紫匂ふ夏帽子」
絵に匂いを感じるのが無理気味。
6 2012年6月 1 幌畳むオープンカーに青葉風

青葉風 語順を考える。
「オープンカーの幌を畳める青葉かな」
5 0 汕頭のハンカチ未だ使はれず

ハンカチ この句もちょっと抑えて、
「汕頭のハンカチ未だ箱の中」
4 0 地図を手に探し当てたる牡丹園

牡丹園 全部言ってしまった感じ。
「ぼうたんの寺は何処や串団子」
3 2012年5月 0 愛妻の弁当旨し三尺寝

あいさいのべんとううましさんじゃくね
三尺寝
2 0 聖五月市役所前の献血車

せいごがつしやくしょまえのけんけつしゃ
聖五月
1 1 バス停の向ひは赤き花水木

ばすていのむかいはあかきはなみずき
花水木