選句2

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2句目は7・7です。
季語はなくてもいいです。

 二句目応募作品
連句02:脱原発へ旗筵立て・鴻風
連句02:廃家の庭にまんさく咲けり:紀子
連句02:歩こう会にアイゼン持参・薫子
連句02:いつも笑顔の明け暮れにあり・麻衣 
連句02:厩(まや)出で馬の高き一啼き・瓢花
連句02:右に片寄り割れる割り箸・ 清月
連句02:努力実らせ中学受験・有亭 
連句02:独りで啜るカップヌードル・一勝
連句02:鳥影のなき凍てる湖(みずうみ)・利久
連句02:密に待てり愛の旅立ち・花恵 


連句02:廃家の庭にまんさく咲けり:紀子


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3句目は5・7・5です。
「立春」にふさわしい季語を入れて下さい。
季語を入れない場合は、春を思わせる句であることです。
2句目を更に引き立てるようにお願い致します。


  三句目応募作品
連句03:ともかくも終わりぬ受験子疾(と)く寝ねよ・瓢花 
連句03:卒業の祝辞の添削窓明り・利久 
連句03:広告を折って護美箱春に入る・清月
連句03:肩寄せてくぐる草庵梅二月・夕花
連句03:さだかにはあらねど初音かと思ふ・花惠
連句03:この星の恵方へ門出春立つ日・千枝
連句03:晩学の背なを正せし雪解月・一勝 
連句03:カメラ提げ節分草をお目当てに・薫子
連句03:早春の海岸走る秋田犬・有亭
連句03:岳越ゆる風に春告ぐ匂ひあり・鴻風

 02の脇句にふさわしい第3句では、
 瓢花・利久・花惠・千枝・有亭・鴻風などがよいが、
 ふさわしいものとしては、花惠の句がよい。


連句03:さだかにはあらねど初音かと思ふ・花惠

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4句目は「雑」ですので、02・03番の句から離れて自由につけて下さい。
7・7音です。
但し、五句目は「月の定座」ですので、そのことも少しは考えて下さい。

 四句目応募作品
連句04:デジタル表示の体温計:清月
連句04:外反母趾のつのる痛さよ:利久
連句04:老眼鏡の度がすすみたる:鴻風
連句04:水色の種一粒撒くぞ:千枝 
連句04:観覧車より臨む湾岸・薫子
連句04:禁煙区域で払ふ罰金 ・一勝 
連句04:マニキュアの色塗替へてみる:有亭 
連句04:夜汽車の音の遠ざかり行く:紀子
連句04:シャッターチャンス狙う写真家・瓢花 


03:さだかにはあらねど初音かと思ふ:花惠
この句につかず離れずとなると、利久・鴻風・薫子・一勝・瓢花の中からであろう。
連句は、前の句につけるつもりであっても、つけ過ぎはいけない。また、離れ過ぎたのでは味も素っ気も無くなる。
こんな気持ちで、見比べると、一勝か瓢花かということになろうが、ここは一勝が面白い。

連句04:禁煙区域で払ふ罰金 ・一勝 

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連句は挙句(36句め)まで、お互いの協力がないとできない作業である。
前回は、全員参加を目標としたが、今回は作品第一で行きます。
前回は入れてもらえなかったので、今回は欠席しますという方がおられたが、
たとえ全員と云っても、連句に削ぐわなければ入らないのは当然である。
今回も毎回だしたとしても、入集されない人が出るかもしれない。
いや出ることでしょう。それよりも、前の句、あるいは2句前までの句を良く読み、
それにつける気が必要なのである。
芭蕉さんの時代には1句でも入ることができると、飛び上がって喜んだそうであり、
隣近所に小豆飯を作り配ったと書かれてあります。 

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5句目は「月の定座」ですので、「月」を入れるか、あるいは「如月」などと入れて下さい。
「月」を入れずとも月が感じられれば結構です。5・7・5です。


 五句目応募作品
連句05:如月の忙しく過ぐ歯痛あり:朋子 
連句05:大川の顔を出す鯉月を呑む:清月
連句05:生野より峠越へ来し銀の道:利久 
連句05:春の猫ところかまわず鬼ごつこ:千枝
連句05:絆てふ僧の墨蹟梅見月:一勝 
連句05:如月の町に見つけし落し物:薫子 
連句05:もろもろの影漂へる月今宵:瓢花 
連句05:真夜中の回転木馬照らす月:有亭 
連句05:如月の赤き実もはや残りなし:紀子 

 五句目は「月の定座」です。そのことを思いながら皆さんの作品を選句すると、
 一勝・薫子・有亭・紀子の句が良い。
 瓢花のも悪くはないが、完全に秋の月で、春から一足飛びに秋は離れ過ぎである。
 そんなことを思いながら読むと、有亭の句が俄然良いのでこれを付けることとする。

連句05:真夜中の回転木馬照らす月:有亭 
 

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瓢花
連句の発句が春、夏、冬、の場合は『秋の月』を詠むのかと思っておりました。
立春の巻は春ではないのでしょうか?・・新年の俳句だったのですか?
新年なら『春の月』を詠むべきでした。

鴻風
「立春の巻」で立春から始まりました。 
「月」と云えば秋で、kouの説明が足りませんでしたか。
「月」でも「如月」でもと書きましたので、「春の月」と分かってくれるだろうと思っていました。
説明不足でした。


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六句目(折端)募集
 六句目は五句に寄り添うように、7・7つけていただきたい。
 この六句めで「初折の表」は終わる。
 七句目は「初夏・夏」となるので、そのことも頭に入れて作句していただきたい。

六句目応募作品
連句06:熊猫(パンダ)の自動車月へ直進:鴻風
連句06:此処に佇み眺める世相:朋子
連句06:聞へてきそうジンタの響き:利久
連句06:未来を拓く探査機「かぐや」:花恵 
連句06:路傍の石を蹴りつつ帰宅:清月
連句06:前へ前へと大きな歩幅:千枝
連句06:絵本をめくり子の夢ひらく:一勝 
連句06:カギつ子の吾駅で母待つ:薫子 
連句06:ベンチに残る玩具の電車:有亭 
連句06:眠らぬ街の星朧なり:紀子

 五句は
05:真夜中の回転木馬照らす月:有亭・・であった。
ただ、五句だけ見るのではなく、その前の四句をも考えないとならないが。
 この句(五句)に寄り添うように着く句としては、
 朋子・現代社会の混沌とした世相
 利久・どこからか「美しき天然」を奏でるジンタ
 花惠・遥かな宇宙から戻ってきた、かぐや
 清月・父と子で石を蹴りながら戻る姿
 有亭・ベンチに置き忘れたおもちゃの電車
 紀子・東京か大阪か眠らない町の一粒か二粒の星明り
  どれをつけても「真夜中の回転木馬」にあいそうである。
 が・・ここは、利久のジンタにしよう。


連句06:聞へてきそうジンタの響き:利久

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 七句目(折立初句)募集
 6句で「初表」が終わり「初裏・名表」へと移る。
 「初折」の6句が起論であり、
 「初裏」の12句が承論、
 「名表」の12句が転句、
 「名裏」の6句が結論である。
 したがって、36句全てがお互いにからみあっているのである。
 現在では、句会と云えば「発句」だけを考え作っているが、
 芭蕉さんの時代には、この連句こそが句会の姿なのでした。
 七句目は「初夏・夏」に場面を移し、展開して行きます。
 「初夏・夏」にふさわしい句(575音)をお作り下さい。  
 

 七句目(折立初句)募集
連句07:本籍をつつじの町に移し古希:花恵
連句07:青空に泳ぐ千匹鯉のぼり:朋子
連句07:松蝉や礎石ばかりの城の址:利久
連句07:新樹光天文台へ続く道:夕花 
連句07:夏めくやレースのカーテン新調す:薫子
連句07:銀色の帯翻る青田波:有亭 
連句07:風薫る自転車を漕ぐ河川敷:清月
連句07:フェリー今出港のとき風薫る:紀子 
連句07:蝌蚪の群れ散らし駆け行く少年期・一勝  
連句07:連句災難を笑い飛ばしつ夏祭:千枝
連句07:子供らが魚追ひかける浅き夏:鴻風

 初裏の初句(折立)をどの句から始めるかによりその後の流れは大きく変わって行く。さて、どの句をと思ってみると、皆さんの句が素晴らしく光ってみえだす。
 初表の終りが真夜中の遊園地、そしてジンタの音であった。つけるには、たとえ大きく離れるにしても、前の句に何か引っかかるものがなければならない。そのことを考えると、
 朋子・夕花・清月・一勝・鴻風などの作品であろう。これらの句には
子供が大きく描かれている。思いは遊園地・ジンタへと戻りながらも、大きくジャンプして「夏」に移ったのである。
 ここは、朋子の句を頭に持ってきたい。「千匹の鯉」は威勢が良くてこれからのけん引力になってくれる。


連句07:青空に泳ぐ千匹鯉のぼり:朋子

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 八句目(折立初句)募集
 七句目につける、七・七音である。付かず、離れずお作り下さい。
 九句目は「花の定座」です。そのことも頭に入れてお作り下さい。

八句目(折立初句)募集
連句08:粽食べつつ母を迎へに:鴻風
連句08:二重の虹の山から町へ:清月
連句08:土手に寝ころび唱歌を歌ふ:花恵 
連句08:夢は総理か宇宙飛行士・一勝 
連句08:札所巡りて秩父の里へ:薫子 
連句08;川原を走る柔道部員;有亭 
連句08:またあしたねとアカシアの花・千枝 
連句08:野越え山越えみどりの風ふく:紀子 


 07の「鯉のぼり」につける句として、実に良いと思った句は千枝の句なのだが、「アカシアの花」と花が入ってしまった。
 次の09が「花の定座」であり、実に惜しいと思った。
 そのほかでは、一勝・有亭などがよかったが、鴻風の作品をつけさせてもらった。


連句08:粽食べつつ母を迎へに:鴻風

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 09句目の募集
 09は「花の定座」です。春ですと「櫻」ですが、初夏ですので、
初夏にふさわしい、花でお願い致します。
五・七・五音です。

九句目募集
連句09:アカシヤの花のこぼるる煉瓦道:利久
連句09:アカシヤの花の並木や時計台:花恵
連句09:みちのくの風に囁く苔の花:一勝
連句09:塀を越え隣家で咲きし紅薔薇:薫子
連句09:子どもらはしろつめ草の首飾り:千枝 
連句09:夕日の染まるリラ冷えの街:紀子・・字足らず 
連句09;アカシアの花房ゆさりと風を吸ふ:有亭
連句09:初夏の風路傍の花に心癒さる:鴻風

 今回はいつもより少ない感じがする。
その少ない中から選ぶとなると、利久・花惠・千枝・有亭・鴻風がよいだろう。その中でも千枝の句が光っている。


連句09:子どもらはしろつめ草の首飾り:千枝 

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 10句目募集
 9句目につける七七をお願いするのだが、思い切り離れたものを「移り」としてつけたい。13句目が「恋の定座」であるから。そこに行く準備をしたいのである。ただし、10・11・12では「恋・愛」をにおわせるものであってはいけないのだ。


10句目募集
連句10:夢の浅瀬を跳んで行きたし:江梅 
連句10:上げ花火果て波音聞こゆ :花恵 
連句10:子燕飛ぶを習ひ初めをり :紀子
連句10:利他といふ道ここにもあるぞ:千枝
連句10:新幹線の片道切符:有亭 
連句10:抽選待ちの寄席への招待:薫子 
連句10:二十歳でひらくタイムカプセル・一勝 
連句10:ゲーセンなどもない町に住み:鴻風
連句10:最早定着ゴミの分別:清月


 九句目は「子どもらは白詰草の首飾り:千枝」であった。
この句につけるふさわしいものとしては、
江梅・有亭・薫子・鴻風だろう。ここは江梅さんのをつけさせてもらう。  


連句10:夢の浅瀬を跳んで行きたし:江梅

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 11句目募集
 11句目は「雑」である。子供から離れ自由に、575で詠んで戴きたい。
 季語も入らずともよい。入れるなら「夏」であって欲しい。
大きく場面を替えてもらいたい。ただし10句に、つかす離れずであること。


連句11:蔦若葉からまるチヤペル赤煉瓦:利久
連句11:過疎の村ただしずけくも蛍の夜:江梅
連句11:糸切れしままの風鈴父の家:清月
連句11:噺家へアラフオー男入門す:薫子 
連句11:初恋の風は直球甲子園・一勝 
連句11:海外も我がグランドぞ雲の峰:千枝 
連句11:客船のデッキチェアーに射す夏日:有亭 
連句11:暁の電池切れたる置時計:紀子 
連句11:風景の壁掛け今日はかえようか:瓢花 
連句11:川風の葦戸入り来る夜の匂ひ:鴻風


 10は:夢の浅瀬を跳んで行きたし:江梅・・であった。
 これにつけることしては、清月・紀子・瓢花・鴻風などが目につく。
 11句目は、清月さんの句の「父の家」を「ぼくの家」とした。


連句11:糸切れしままの風鈴ぼくの家:清月

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 12句目募集
 13句が「恋の定座」なので、12句は夜の句をつけたいと思う。
ただ、夜に限定するものではない。あくまでも13句目の「恋」に
つながる場面を連想してつけてほしい。つかず離れずに。


連句12:潮の香匂ふ星月夜かな:花恵 
連句12: 郵便受けに音立ちにけり:清月
連句12:慕情うつして揺れるガス燈:利久 
連句12:一つ枕で愛犬と寝る:薫子 
連句12:父は自慢の大工の棟梁・一勝
連句12:源氏蛍の光輝く:有亭 
連句12:星の瞬き読み解くわたし:千枝 
連句12:酒のつまみは訳ありの品:瓢花 
連句12:夜の海より響く波音:紀子 
連句12:遠くの河鹿間近に聞こゆ:鴻風

 11句目は、「糸切れしままの風鈴ぼくの家:清月」でした。
この句にふさわしいことと、13句目が恋の句ですことなどを考えると
正直言ってどの句も付き過ぎなのである。
 次の恋の句に大きく飛ぶには、清月の句が一番良いのだが、11も清月であり並べることもできない。薫子の句は面白いが次が恋の句であれば「一つ枕」でもない。
 皆さんも出された句のどれを付けたら良いか考えてみてください。
難しいですよ。
 ここは、11の句にも関係ない、13の恋にも関係ないように見える
瓢花の句を付けることとする。
 13では強烈な恋の句を待っております。


連句12:酒のつまみは訳ありの品:瓢花

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 13句目は「恋の定座」です。恋を詠んだ575をお願い致します。
ご自分の過去の恋を(今もかな^^)思い出して下さい。


13句の「恋の定座」はあくまでも「恋」が中心で、
 季語があってもなくても結構です。
 入れるならまだ夏の初めでおねがい致します。 


連句13:一度だけの躊躇ひ電話春夜明け:千廣 
連句13:初恋やレモン味するほのぼのと:良子
連句13:人陰の人に手を振る聖五月:清月
連句13:恋しさに螢の夜をかきまはす:夕花
連句13:夏の恋三段論法割愛す:夕花 
連句13:犬連れし彼に逢えそで回り道:薫子 
連句13:蚊遣火の匂ひ残して燃えつきし:瓢花 
連句13:チェロを持つ白シャツの君まぶしくて:紀子 
連句13:赤い糸細結する夏始:有亭
連句13:初夏の夜や紫式部を恋ふるかな:鴻風
連句13:初恋の風は直球甲子園・一勝 
連句13:我が胸に漣たてり熱きキス:花恵 
連句13:恋人の放浪癖や星祭:千枝 

 13人(正確には12人)の方から恋の句を読んでくれた。おそらく自分の初恋の句から、紫式部に恋をする男まで実に幅広い恋の句である。
 その中で、kouが良いと思った恋の句は、千廣のためらい電話。清月の「君が袖振る」を思わせる恋の句。夕花の直截の恋。薫子の廻り道をする女心。瓢花のなまめかしい恋。紀子の自分の過去の吐露。など、
心ひかれる作品が多かったが、ここでは、夕花の
 連句13:夏の恋三段論法割愛す:夕花・・この恋にひかれる。


連句13:夏の恋三段論法割愛す:夕花 
 
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 14句目募集
 14句目は「雑」で、13句目にふさわしい77を付けてもらいたい。
 15句目は「月の定座」で「月」を入れた句である。それも導きだせるような句でもありたい


 14句目
連句14:心に若い愛人をとは:朋子 
連句14:自販機で買ふカルピスウオータ:利久
連句14:座席に残る君の温もり:清月
連句14:操を通し千の風吹く:花恵
連句14:話す言の葉空ろに響く:薫子
連句14:日の入りあとの白き砂浜:紀子 
連句14:柳のやうに風と戯れ・一勝 
連句14:一点豪華主義と断捨離:有亭
連句14:愛しき項よぎる川風:瓢花 
連句14:一期一会の風吹く浜辺:千枝
連句14:明日は明日の風が吹く海:鴻風

 13句目は「恋の定座」で夕花さんの強烈な恋の句が提示された。
この13句目の恋にふさわしい14句目を考えることと、15句目は
「月の定座」なので、次の句のことも考えなければならない。
 そんなことを考えると、利久・紀子・有亭・千枝・鴻風などが
あげられるだろう。
 14句目でも恋の名残を漂わせる句が見られたが、連句は後に戻ってはいけない。
 そんなことを考えると、利久の句がわずかながら13句を引きずっているがおもしろい。紀子もわずかながら恋の匂いを残しながら別な場面に移っている。有亭もいいが少し離れ過ぎた感じがする。千枝も恋の匂いを残しながら場面を変えているのがよい。
 ここでは利久の句を付けることとする。


連句14:自販機で買ふカルピスウオータ:利久

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 15句目募集:
 15句目は「月の定座」です。月と言っても「夏の月」ですので
此の事を念頭に入れて月の句を575でお作り下さい。kou


 15句目作品
連句15:母港へと急ぐ帆船月涼し:利久 
連句15:月雫孤独を満たす温かさ:千廣 
連句15:コンテナの並ぶ港や夏の月:紀子
連句15:立ち上がる草木の影や月涼し:花恵
連句15:再会を地酒で祝う夏の月:千枝 
連句15:夕立のあつさりと過ぎ月上がる:瓢花 
連句15:動かざる湖面が映す夏の月:有亭
連句15:月明り窓を透かして白き百合:薫子
連句15:満月や真夏の序章開かれり:一勝 
連句15:窓からの月光に吠え木彫熊:亀庵
連句15:語り合ふ窓辺に射し込む夏の月:江梅
連句15:夕月の中行く浴衣の女の子:鴻風


 14句目は利久の:自販機で買ふカルピスウオータ:であった。
この自販機を照らしているのは月の光である。
 これに付けるものとしては、一転させなければならない。
紀子・瓢花・有亭・一勝・亀庵といったところであろう。
 これらの句を付けて見たが、今回は亀庵の句を付けることとする。


連句15:窓からの月光に吠え木彫熊:亀庵

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 16句目募集
 16句目は「雑」で、18句目が「花の定座」である。
 この18句目の「花(盛夏の花)」に渡す役目であってほしい。


連句16:新緑おほふ山辺の道:利久 
連句16:ソファーに寝入る似た者親子:清月 
連句16:地平線から雲立ち上る:紀子
連句16:北の大地の電力風車:花恵 
連句16:若葉風ゆれ吊橋渡る:江梅
連句16:ふるさと自慢共にゆずれず:瓢花
連句16:小野小町のいざふ町並み:一勝
連句16:日付変はりし深夜の帰宅:薫子
連句16:一二の三でメール送信:千枝 
連句16:湖畔の宿に三脚持参:有亭 
連句16:鮭の遡上もちらほら聞こえ:鴻風

 15句目は、:窓からの月光に吠え木彫熊:亀庵、であった。
 これにつける句としては、清月・紀子・花惠・薫子・千枝が良いが
16にふさわしいものとしては、薫子だろう。


連句16:日付変はりし深夜の帰宅:薫子
 
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 17句目募集
 17句目は「花の定座」である。花と言っても桜ではない。夏の終わりと思っての花を探して下さい。575です。


連句17:浜茄子の岬に海霧の立ち込めり:花恵
連句17:浜茄子や巌を砕く波の音:花恵 
連句17:側線の錆浮くレール花カンナ:利久
連句17:夕闇に白き紫陽花浮かびけり:紀子
連句17:隣人の仲良き夫婦半夏生・一勝 
連句17:女生徒と待ち合ふ裏門百日紅:薫子 
連句17:向日葵や下敷き越しに見る日蝕:清月
連句17:のうぜんの物産館に咲きにけり:千枝 
連句17:菩提樹の花に包まれ清められ:有亭 
連句17:故郷へ行く道すがら夾竹桃:良子
連句17:あの戦さ夾竹桃に語り継ぎ・瓢花
連句17:茄子の花咲かせ母住む家遠し:鴻風

 17句目の花には「浜茄子・カンナ・紫陽花・半夏生・百日紅・ひまわり・のうぜん・菩提樹の花・夾竹桃・茄子の花」と幅広い花々が寄せられた。

 16は:日付変はりし深夜の帰宅:であったので、
 夜でも咲く花がふさわしい気もするが、夜を意識しての花はなかった。
 連句は前に前にと進み後戻りしてはならない。
 どれも、どの句も「花」にふさわしい。
 利久・薫子・清月・良子などの句が目につく。
 ここは、良子の句を付けることとする。


連句17:故郷へ行く道すがら夾竹桃:良子
 
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 18句目募集
 18句目は「初裏」の「折端」で「起承転結」の「承」まで終わる。 17句目にふさわしい「雑」の77を付けて戴きたい。
 季語は考えなくても良い。
 なお19句目からは季節では秋に入るのである。
 

連句18:交わす挨拶姉さん被り:利久   
連句18:お国訛りの祖母の出迎へ:花惠 
連句18:無人駅には波音届く:紀子
連句18:姪も年頃見合いの写真:有亭 
連句18:海辺を走る一両電車:清月 
連句18:放映続く「里山絶景」 :薫子 
連句18:一期一会の人生半ば・一勝 
連句18:けふも上るよ螺旋階段:千枝
連句18:飛行機降下桜島かな:良子
連句18:山に日の入る温泉の郷:鴻風 

 17句目は「花の定座」で「夾竹桃」で、
 故郷へ行く道すがら夾竹桃:良子だあった。
 これにつくものとしては、
 利久・花惠・紀子・有亭・清月・薫子・鴻風など、どれをつけても
 つく所が難しい。
 だが、清月の句が俄然光っている。ここは清月さんに決定。

連句18:海辺を走る一両電車:清月 

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 19句目募集
 19句から30句までは「名残の表」であり「起承転結」の「転」に
当たる部分である。
 秋らしい575をお願い致します。

連句19:秋風や朝の鳥語の透き通る:花恵 
連句19:秋天を滑り遠のく飛行船:利久
連句19:白波の立ちはじめたる秋の海:紀子  
連句19:先人の石段を踏み空高し・一勝 
連句19:火の山の機嫌伺ふ夏の海:千枝 
連句19:絵手紙を病床で描く菊日和:薫子
連句19:北寄りに変はる風向き今朝の秋:清月 
連句19:秋色にマラソン人の駆抜けり:有亭
連句19:次々と流星生まる北の海:鴻風 

 19句目から30句目までは「名残の表」といい、
 「起承転結」の中の「転」に当たる部分である。
 大きく転じて、連句を一層面白くして戴きたい。
 
 名残の表の初句なので、18句目から大きく離れたものが良い。
その意味で、花惠・利久・薫子・有亭などがいいが、ここでは
有亭の句が秋らしく爽やかであろう。 
 
 参加者がなんとなく少なくなってきたと思えるのだが。


連句19:秋色にマラソン人の駆抜けり:有亭

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 20句目募集
 19句目につけるのだが、つかず離れずでつけて戴きたい。
 雑ですので、季語は無季で結構です。


連句20:スカイツリーの蒼穹を突く:花恵 
連句20:横風吹ける湾岸道路:紀子 
連句20:ドリンク並ぶマロニエの陰:利久
連句20:一葉に知る栄枯盛衰:夕花 
連句20:一億の人に一億の夢・一勝 
連句20:都会に出たる青年想ふ:薫子
連句20:雲の流れを映す湖:有亭 
連句20:私の腰には万歩計:清月 
連句20:君と乗りたる大観覧車:千枝 
連句20:五輪真弓の歌をききつつ:鴻風


 19句目は、秋色にマラソン人の駆抜けり:であった。
これにつける、ふさわしいものとしては、
花惠のスカイツリー・有亭の雲の流れ・清月の万歩計・千枝の大観覧車などがふさわしいだろう。20句目は花惠としよう。


連句20:スカイツリーの蒼穹を突く:花恵

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 21句目募集
 21句目は平句なので、575音で秋らしい俳句をおねがいします。
 23句目が「月の定座」です。そのことも僅かに頭に入れておいてください。


連句21:秋の川ときには白雲映しをり:紀子
連句21:丹波栗渋皮煮する夜なべかな:花恵 
連句21:鬼瓦欠けし山門秋の風:利久 
連句21:水音を芒がつつむ山の風・一勝 
連句21:稲刈りへアクアラインをひた走る:薫子 
連句21:こどもらと遊覧船に乗れる秋:千枝 
連句21:吟行の集合場所に菊花展:有亭 
連句21:仲秋や太公望の国自慢:清月 
連句21:獣の目鮭の遡上を見てをれり:鴻風

 20句目は、スカイツリーの蒼穹を突く:であった。スカイツリーを出されたら、薫子の句が光っている。実に面白い句である。
 ただ「少し着き過ぎだぞ」と言う声も聞こえてきそうである。
 他には、花惠・利久・清月などの句が良い。


連句21:稲刈りへアクアラインをひた走る:薫子

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  22句目募集
 21句目にふさわしいつけ句77を募集します。
 あくまでも、つかず離れずです。


連句22:遥かに見ゆる筑波嶺目指す:利久
連句22:白き航跡二つに分かつ:花恵 
連句22:波こえるやうコンバイン行く:紀子 
連句22:親の背を見る双子の男子:有亭 
連句22:最後尾でも間に合えばいい:千枝 
連句22:先頭立つは自慢の婿ぞ:薫子
連句22:夢は大きく明日を拓く:一勝 
連句22:新調せし鎌荷台に踊る:清月 
連句22:太平洋を遥かに走る:鴻風

 
 21句目は:稲刈りへアクアラインをひた走る:である。 
これにつけるものとしては、利久・紀子・有亭・千枝・清月の句が
目につく。
 利久の筑波嶺。紀子のコンバイン。有亭の親の背を見る。
千枝の心境。清月の句はさすがだが、ここは千枝の句を付けよう。


連句22:最後尾でも間に合えばいい:千枝 

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 23句目募集
 23句目は「月の定座」です。これまで生きてきた中での十五夜を思い出し、
 これこそという「十五夜」の句、575音で見せて戴きたい。


連句23:名月や初物沿えし手を合わす:良子 
連句23:ハドソンに名月浮かぶ異郷の地:利久 
連句23:名月や楠木樹齢二千年:紀子 
連句23:来し方の幾たびかかる良夜かな:花恵
連句23:金婚の屏風をひらく良夜かな・一勝 
連句23:十五夜の大綱引きや陣太鼓:千枝 
連句23:名月や徐々に近づく観覧車:有亭 
連句23:十五夜や渡せないままのラブレター:清月 
連句23:満月やさよなら言へず立ち話:薫子
連句23:十五夜の宴の月餅南京城:鴻風

 22句目は:最後尾でも間に合えばいい:であった。
 23句目は「月の定座」なので、場面が大きく変わり、
 月が伸び伸びと読まれている句を付けたい。
 良子の「沿え」は漢字の間違い、戴けない。
 利久はハドソンと言っているのに異境は言い過ぎ。
 花惠の、行くたびかかるは理が勝ち過ぎ
 千枝の大綱引きは何のためか見えない。
 有亭の「徐々に近づく」は分からないわけではないが。
  
 紀子・一勝・清月・薫子・鴻風がよいが、この中からというと・・、
一勝の「金婚」か、薫子のは「恋の部」であったら文句なかったろう。ということで、
 23句目の大事な一句は一勝とする。


連句23:金婚の屏風をひらく良夜かな・一勝

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 24句目募集
 23句目の「月の定座」にふさわしく、なおかつ、着き過ぎず、離れ過ぎずの、77音を付けて戴きたい。

連句24:祝いの膳の鮮やかな色:紀子 
連句24:皺の数ほど重ねし苦労:利久
連句24:ボジョレーヌーボーを酌み交わしつつ:花恵
連句24:俳句の道を嗜む同士:薫子
連句24:七十八十まだまだ若し・一勝
連句24:共に憂えし共に楽しみ:良子
連句24:共に手を取り新たな一歩:清月 
連句24:三人の子も歳をとりたり:鴻風
連句24:過去と未来を語りつ握手:千枝
連句24:子々孫々と男の子に女の子:有亭

 昨日の千枝さんの句のかなづかいの間違いに、一勝さんから指摘を受けた。
 原句のまま一度は此処に貼りつけ、決定の時に仮名遣いや言葉の使い方に気を使い、決定の方に移動させる。
 今日の紀子さんの場合なら「祝い」を「祝ひ」として移すのだが、一昨日の千枝さんのように見落として、指摘されることもある。
 今年の「句写美」の目標は「仮名遣いを正しく」である。
 仮名遣いの間違いは、作品が良くてもがっかりするものである。

24句目にふさわしいのは、利久・紀子・花惠だったが、花惠のは少し季節的に早かった感じがするのである。
昨年のボジョレーヌーボーの解禁日は11月17日だったと思う。


 これまでに、連句に参加していない人もたくさんいます。これまた、
寂しいことですね。
 みなさんご参加ください。


連句24:祝ひの膳の鮮やかな色:紀子

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 25句目募集
 25句目は、秋を題材としてご自由に575音で良い作品をお作り下さい。


連句25:一島に一坊ありし初紅葉:紀子 
連句25:西海の小島の教会蔦紅葉:利久
連句25:赤い羽根つけて駆け込む新幹線:清月 
連句25:秋刀魚食ふ覚えぬままの春夫の詩:花恵 
連句25:色取りの熱気球発ち空高し:一勝
連句25:跡を継ぐ花咲本陣萩の庭:薫子
連句25:コスモスのごと生きたしと思ひけり:千枝
連句25:斑紋を浮き沈みさせ鮭上る:有亭
連句25:日を浴びてまぶしく冴える照紅葉:良子 
連句25:黄金なす田を吹き渡る風の筋:鴻風

 24句目は、祝ひの膳の鮮やかな色:であった。
昔はふすまを明け放ち、朱塗りの膳を並べて祝いの晴れの場を作ったが、今ではホテルなどにその場が変わってしまった。
 25句目は、前の句から離れたい事を考えると、
清月の赤い羽根、花惠の秋刀魚、千枝のコスモス、鴻風の黄金なす田などであろうか。
 どの句もいいのだが、ここは鴻風とする。と、一度付けてみたが、
24句目の「祝ひの膳」と「実り田」とではあまりにもつき過ぎているので、清月とする。
 

連句25:赤い羽根つけて駆け込む新幹線:清月

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 26句目募集
 投句して下さる方が、固定されてきた感じがする。
 難しいからとか、季節が違うからとか、出しても選んでもらえないからとか、
 kouに言わせると、理屈にならない理屈を言っては投句しないことを考えている感じがする。
 残り10句(11句かな?)となった。1句でも投句していただきたいものと思う。
 で、26句目は、25句目につける、77だが、あまり着き過ぎないようにして、つけて戴きたい。
 27句目は「花の定座」です。そのことも頭に置いて下さい。


連句26:明日は釜石震災支援:利久 
連句26:南の果てまで夢を運べり:紀子
連句26:共に白髪の終の旅かな:花惠 
連句26:日本縦断名所を巡る:一勝 
連句26:席に着くなり携帯ゲーム:薫子
連句26:座るや否や広ぐ駅弁:清月
連句26:迷路の中にマイブームあり:千枝 
連句26:峰を並べる大和三山:弘務 
連句26:職場に配る名物の菓子:有亭 
連句26:遠きふるさと錦綾なす:夕花 
連句26:慰霊祭行き通辞に参加:良子 
連句26:硝子の心壊れやすくて:鴻風

 25句目は、赤い羽根つけて駆け込む新幹線:であった。
さて、次の27句目は「花の定座」このことも考えると、「大和三山」の弘務がいいであろう。
三山には昔から薬草の宝庫とされてきた山でもある。弘務に決定
 このほかでは、薫子・清月・有亭の感覚がすばらしい。


連句26:峰を並べる大和三山:弘務

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 27句目募集
 27句目は「花の定座」である。花と云っても、もちろん秋の山に生える花や草などである。575音で秋の草花を詠んでもらいたい。


連句27:村人に問へる別れ路野紺菊:利久 
連句27:夕暮れの雑木林や男郎花:紀子 
連句27:ケーブルの終着駅や初紅葉:花恵 
連句27;雨の中野菊に佇み恋渡る:江梅
連句27;一時間一本のバス彼岸花:千廣
連句27:ツアー客萩のトンネルくぐり往く:薫子 
連句27:ふるさとの秋の七草ゆれてゐる:千枝
連句27:ポタージュの朝の香ゆれし初紅葉:一勝 
連句27:夕暮れて女のやうな萩の花:弘務 
連句27:露草や朝日の中の番鳩:清月 
連句27:夕焼けに赤く染まりし花薄:良子
連句27:蕎麦の花青空揺らす白き風:有亭 
連句27:登山道竜胆見つけ一休み:美秋 
連句27:尼一人芒を抱きバス去れり:鴻風
連句27:朝日さす空掘り川の草の花:麻衣 

 嬉しいですね。連句への投句が少なくなって来たと思っていたのですが、14人の投句がありました。
 14分の1しか採られないのですから、「投句しても使ってもらえないから」と投句しない方もいますが、致し方ないですよね。
 kouだって毎回出していても、使って貰えないのですから。ハハハ

 26句目は、峰を並べる大和三山:であった。そこに咲く秋の花の句として27句目には、
 利久の野紺菊、紀子の男郎花、花惠の初紅葉、千廣の彼岸花、
薫子の萩、弘務の萩の花、清月の露草、有亭の蕎麦の花、美秋の竜胆、
鴻風の芒と、幅広いが、27句目は千廣の俳句を付けることとする。
 
 

連句27;一時間一本のバス彼岸花:千廣

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 28句目は、27句目に添うように付けて戴きたい。
季語などは考えなくて結構です。77音です。


連句28:ひらひら踊る女蝶と男蝶:利久
連句28:うらぶる古里訪ぬ旅人:千廣 
連句28:ベンチに残る人形一つ:紀子 
連句28:地蔵一基や知る人も無き:花恵
連句28:夫婦して飲むワンカップ酒:美秋
連句28:この世の花を探してをりぬ:千枝
連句28:自然と共なる里山暮し:薫子
連句28:家族で歌ふ三部合唱:一勝
連句28:旧街道の旅人となり:弘務
連句28:子等の指差す鰐の浮き雲:清月 
連句28:猫も昼寝の手作りベンチ:有亭 
連句28:幼子も連れ墓参り行う:良子 
連句28:奥つ城までも白雲続き:鴻風

 27句目は「花の定座」で、一時間一本のバス彼岸花:の彼岸花であった。これに付ける77だが、
 千廣・紀子・花惠・美秋・弘務・有亭・良子などがいい。
この中で異色の作は美秋のワンカップだろう。美秋に決定。


連句28:夫婦して飲むワンカップ酒:美秋

 いつものことだが、連句を此処一か所に集めるのに今朝など30分もかかった。
 毎日の事だが、なぜ、俳句の後ろに名前を書いてくれないのだろうと思う。恰好を付けているのか。kouが書いてくれるさと思っているのか。28は全角数字なのに、半角にしたり、書かなかったり、
 kouを困らせてやろうと思っているわけでもなかろうが。
 書くものはきちんと書いてほしいと思うのだが。
 子供なら決まりは守るのに、大人ってどうして我儘なんだろうと
 つくづく思うkouなのです。さて、明日はどうなっているか。


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29句目募集
 29句目は雑ですので秋をテーマとして、575で、のび伸びとおつくりください。


連句29:バス時刻メモし踏み出す大花野:利久   
連句29:やはらかに秋の陽浴びて道祖神:花恵 
連句29:灯の電車過ぎたるあとの虫の闇:紀子 ○
連句29:ころころと笑ひ転げて零余子飯:千枝 ○
連句29:街道に並ぶ万灯秋祭り:薫子     ○ 
連句29:狛犬の目玉くるりと秋光る・一勝 
連句29:銀杏散る寄り添ふ二人の長き影:清月
連句29:青く澄む湖映る紅葉かな:美秋
連句29:逆上がり一回転の鰯雲:有亭 ○
連句29;不揃いの磴百段の紅葉山;江梅    ○
連句29:鵙の贄まだ見え夕星数増せり:鴻風

 28句目は、夫婦して飲むワンカップ酒:であった。これにつける句としては、
 花惠、千枝、薫子、有亭、江梅の句が良い。
 ここは江梅の句を手直しして使うこととする。
>不揃ひの磴百段紅葉山;江梅


連句29;不揃ひの磴百段紅葉山;江梅

 ○印がついた人だけ、kouの文を読んで決まりを守ってくれた人です。○印の着いてない人は、どこが違うか考えてみてください。
 半角であったり、名前の後ろが開いていたり、名前が無かったり、
さまざまである。
 たった一行でも、ばらばらである。「句写美」の原稿に至ってはである。

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 30句目募集であるが、「名残の表」の最後である。
29句目につかず、離れずで77を付けて戴きたい。
 31句目は「恋の定座」です。そのことも頭に入れて下さい。


連句30:二人で開く手作り弁当:千廣  ○
連句30:茶屋の障子に睦まじき影:利久 ○ 
連句30:沖ゆく船に夕日射しをり:紀子 ○
連句30:坂東観音霊場巡り:花恵 
連句30:感謝の日々の旅路は続く:一勝 
連句30:山ガールらのスタイル満点:薫子 ○
連句30:初めてのこと多過ぎる道:千枝 ○
連句30:木々のまにまに見ゆる?田:清月
連句30:時間気にせず被写体探す:有亭 ○
連句30:熊野三山巡る旅人:弘務 ○ 
連句30:動ける内に老夫婦旅:美秋 ○
連句30:幼子囲み弁当開く:良子 ○
連句30:見渡す限り青き海あり:鴻風

 起承転結の「転」の部がこれで終わる。
 29句目は、不揃ひの磴百段紅葉山;であった。これにつけるものとしては、
 千廣、紀子、薫子、清月、有亭、弘務が良い。
 利久のは31句目でこれが出てきたら文句なく頂いたであろう。
 惜しい。そんな事をおもった。
 さて、どの句を付けるかだが、31句目が「恋」であれば、
 薫子の「山ガール」がふさわしいだろう。決定
 ○印のつく人が一気に多くなった。それでもまだ守ってくれない
 人がいる。

連句30:山ガールらのスタイル満点:薫子

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 31句目募集
 31句からは「名残の裏」となり、残り六句となった。
 31句目は「恋の定座」である。どんな句を見せてくれるか楽しみである。

連句31:影ふたつ路地より消へし風の盆:利久 ○
連句31:かくありて二人で過ごす長き夜:紀子 ○
連句31:山の湖の花火に更けて秘めし恋:花恵 ○
連句31:初恋の知恵の輪ほどく秋の風:一勝
連句31:人気なき夜道で接吻金木犀:薫子 ○
連句31:青空はわれらのものさ山装う:千枝 ○
連句31:腕を組み歩行者天国文化の日:清月 ○
連句31:稲妻の音に怖がる振りに負け:有亭 ○ 
連句31:ときめいて日比谷公園鳳仙花:良子 ○  
連句31:秋の虫奏でる夜の恋話し:美秋
連句31:恋せしは人妻なりき後の月:鴻風
連句31:片想ひいつもの事と秋寂し:弘務 ○9:45分着 


 「名残の裏」に入った。いよいよ「結」に入った。
 31句目は「恋の定座」で場面が飛躍する。さて、
 30句目は、山ガールらのスタイル満点:であった。
 31句目は新たに展開するものとして、
 利久、紀子、一勝、美秋、鴻風などの句が恋をよく表現していようか。
 利久の路地より消えた二人は何処に行くのだろう。
 紀子の「かくありて」が物語性を深く秘めた恋。
 一勝の初恋は知恵の輪にも似たと捉えた面白さ。
 美秋の過去回想のしみじみとした静けさ。
 鴻風の人妻を恋した、倫理観に反した恋。
 他には、
 花惠もいいが上五がもたついているのがおしい。
 薫子の「人気なき夜道で」は説明。
 千枝は「恋」から外れた感がある。
 清月は物足りない。明るすぎる。
 有亭は狙いが定まっていない。
 良子もときめくだけの恋では物足りない。
 31句目は全員の句にコメントしたが、これまでも同じで、ただ書かなかっただけである。
 さて、誰の句を付けるかだが、利久のこれからの物語を考えさせる楽しみがあるので、利久に決定。季語も良い。


連句31:影ふたつ路地より消へし風の盆:利久

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 32句目募集。
 31句目につける77を募集します。締切は19日朝9時です。
 あまり付き過ぎず、かといって離れすぎないものをお願いします。
 33句目から36句目は「冬」に入ります。
 そんなことも考えて下さい。


連句32:幼馴染の久しき出会ひ:利久 
連句32:赤き蹴出しや裳裾のさばき:花恵 
連句32:月の光の柔らかに落つ:千廣 
連句32:霧流れゆく白樺の中:紀子 
連句32:踊り疲れて裏町酒場:美秋 
連句32:舞妓描きし美人画鑑賞:薫子 
連句32:知らせあひたるメールアドレス:千枝
連句32:風に乗り来る夜烏の声:清月 
連句32:犬の銜へる簪一つ:有亭
連句32;月の光で烏賊焼きかじる:良子  
連句32:都会育ちにふる里はなく:弘務 
連句32:ページを開く銀河鉄道:一勝
連句32:ラブホの灯り霧にうるみし:鴻風

 31句目は、影ふたつ路地より消えし風の盆:の恋の句であった。
これにつける句としては、

 利久・花惠・美秋・千枝・有亭・鴻風のどれを付けても面白い。
「月の定座」ではないのに「月」の句が2句あった。どちらの月も良く
千廣のは上品に。良子のは発想の面白さで大変良いのだが「月」であってはいけないので惜しいと思った。
 利久のが大変良いのだが、31句が利久なので同じ人が並ぶことはよほどのことがない限りいけないとされている。花惠は風の盆の踊り子の様子を描いているが、31句につけるには付き過ぎだ。付き過ぎは鴻風もだ。どだい消えた二人がラブホに結びつけるなどとは下品である。
 有亭も面白いが、少し古風すぎるか。
 此処は千枝のメールアドレスの交換を戴こう。


連句32:知らせあひたるメールアドレス:千枝

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 33句目募集
 33句目は「雑」である、晩秋、あるいは冬の初めの俳句をお作り戴きたい。


連句33:しなやかに風にまかせし枯れ薄:良子
連句33:紅葉の滝の飛沫に虹の橋:美秋
連句33:落葉焼く煙一筋西の空:弘務 
連句33:秋時雨誘ふ映画はリバイバル:有亭 
連句33:遠き日の儚き恋や毛糸編む:千枝 
連句33:良縁の絆を深め紅葉燃ゆ:一勝 
連句33;月の宴小袖畳紙の紐を解く・・江梅 
連句33:近郊の札所巡りし小春かな:薫子
連句33:もてなしの熟柿盛る籠遍路宿:利久
連句33:門灯をLED に今朝の冬:清月
連句33:見えぬもの見えし刹那や秋の夕:夕花
連句33:茶の花や山容いよよ深まり来:花恵 
連句33:冬に入る山河や遥かな旅の果て:鴻風

 「句写美」の編集も終わり、印刷にかかっている。なんとか25日の朝には発送したい。今夜は徹夜してでも頑張るつもりでいる。
 さて、
 32句目は、知らせあひたるメールアドレス:であった。
 これにつけるには、弘務、有亭、千枝、薫子、利久、清月、花惠、鴻風などが、候補にあがる。
 弘務の落葉焼き。有亭の秋時雨。千枝の毛糸編む。薫子の小春日和。利久の熟柿。清月の今朝の冬。花惠の茶の花。鴻風の冬に入るなど、どれも晩秋から冬の
風物詩であり、33句目にふさわしい。どれもいいが。
 33句目は弘務の句に決定。


連句33:落葉焼く煙一筋西の空:弘務 
 
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 34句目募集
 34句目は33句目につけるつもりで77でお願いします。


連句34:蔀戸を透かす夕陽の浄土寺:利久 
連句34:梵鐘四辺に音の離るる:花恵
連句34:西のかなたへ秋燕かえる:良子
連句34:寺苑に佇む北魏観音:千廣 
連句34:時雨のほろと山門濡らす:紀子 
連句34:跡取りの掃く本陣の庭:薫子 
連句34:凸凹道でつなぎし手と手:千枝
連句34:君と遊びし日々は還らず:弘務 
連句34:池に広がる水の輪数多:清月
連句34:冬田道行くスキップの子等:有亭 
連句34:へそくりで買ふ年末ジャンボ:一勝
連句34:聖夜の街は恋の天国:美秋 
連句34:独り夕餉の魚を捌きつ:鴻風

「句写美」の編集、それに引続いての「弥生句会」の集計でいそがしかった。それと、3日間の大雪での雪掻きと寒さでいささか身体に変調をきたしている感じがする。
 さて34句目だが、
 33句は、落葉焼く煙一筋西の空:であった。これにつける句としては、利久、花惠、千廣、紀子、有亭・鴻風などがよいだろう。
 どれもみな良いが、スキップをしながら帰る子供が見えてきて良い。
 有亭に決定。


連句34:冬田道行くスキップの子等:有亭

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 35句目募集
 「立春の巻」もあと2句で終わりである。35句目は「花の定座」である。冬の終わりから、早春の花で、575の俳句を作っていただきたい。

 連句では皆さんの俳句が伸び伸びと作られている。
 また発想も実に幅が広い。
 連句で作られた俳句も、自分の大切な一句として戴きたい。
 77の句も、手直しをして575とされたい。

連句35:白梅や未明の風はまだ尖る:紀子 
連句35:凛として誰に見せるか梅の花:弘務
連句35:交番の机に青いヒヤシンス:有亭
連句35:菓子賭ける回り将棋や黄水仙:清月 
連句35:天神へ続く人波梅ふふむ :千枝
連句35:旅路終え絆で分かつ梅三分:一勝 
連句35:母を待つ駅の花壇のチューリップ:薫子
連句35:地の塩や慰霊碑回る水仙花:花恵 
連句35:往き摺りに写真撮り合ふ梅の園:千廣 
連句35:駅長が駅で育てし蕗の薹 : 夕花
連句35:立春や雪頂けりそり遊び:良子 
連句35;立春や凍で付く寒波されど春:美秋
連句35:寒菊やまとふ光を励みとし:鴻風

 35句目は「花の定座」である。寒が終われば「立春」で一年を一回りしたことになる。さて、冬か寒の花の句としては、
 紀子、清月、千枝、一勝、花惠、千廣、鴻風であろう。
 紀子の句に心動かされたが、35句は鴻風とする。


連句35:寒菊やまとふ光を励みとし:鴻風

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 36句目(挙句)募集
 最後の77の句を「挙句」という。「あげくの果て」などと言う言葉も生まれた。「けりをつける」も俳句から生まれた言葉だ。
 35句目の句を77でびしっと引き締めて下さい。


連句36:迷ふことなく踏み出す一歩:利久 
連句36;女人の私語の語尾は弾みぬ;江梅 
連句36:句写美百号句友の絆:花恵 
連句36:生の証の句作続けり:紀子 
連句36:己が証の句集を綴じる:有亭 
連句36:裾のほつれを繕ひにけり:清月 
連句36:甍まぶしき御邸仰ぐ:薫子 
連句36:挙句に集ふ句写美の仲間:一勝 
連句36:白も黄色も仄かな香り:千枝 
連句36:一人一人が祖国を守る:弘務 
連句36:一歩一歩の足を踏みしめ:千廣
連句36;参加して知る連句の魅力;美秋 

 連句「立春の巻」も挙句となった。
 35句目は、寒菊やまとふ光を励みとし:であった。
 これにつくもの。そして最後を締めてもらうものとしては、
 江梅、紀子、清月、千枝、千廣であろう。
 挙句を語尾と匂わせた江梅。さらに句作は続くとする紀子。
 挙句を裾のほつれと見る清月。35句目の寒菊を受け止めている千枝。
仲間それぞれが更に足を踏みしめと言う千廣。
 どれを付けても引きしまるが、挙句は千廣で決定。


連句36:一歩一歩の足を踏みしめ:千廣

 自分の句と、比べて戴きたい。
 捌くのは非常に難しいですが、
 次の機会にはどなたか36句捌いてみようと言う方はおりませんか。
 ともあれ、無事に満尾を迎える事が出来ました。心から感謝いたします。