「窓の会」のブログに掲載していただいた句の一覧

<坪内稔典先生のブログ「窓と窓」―窓を開く・言葉を紡ぐ>より抜粋しています。


番外編


ねんてん先生のブログ「窓と窓」2025年2月25日掲載


常連の俳句を掲載していただきました。ありがとうございます。

常連の俳句―村上ヤチ代

春の髭男前だねモーロクズ
春は5千歩で十分モーロクズ
桜餅小ぶりを選ぶモーロクズ
座布団の無い家の雛モーロクズ
フラスコにヒヤシンスの根モーロクズ


●髭/村上ヤチ代(八王子市)
 夫が白髪の髭を伸ばし始めた。「素敵ね!」と言うとすごく嬉しそう!

ねんてん先生のブログ「窓と窓」2025年1月6日掲載


常連の俳句を掲載していただきました。ありがとうございます。

常連の俳句―村上ヤチ代

年新たぼうずめくりのモーロクズ
千代の春猪鹿蝶のモーロクズ
年迎うババを引き合うモーロクズ
明の春記憶勝負のモーロクズ
四方の春ウノと叫んでモーロクズ


●good!/村上ヤチ代(八王子市)
お正月は夫と2人でカードゲームをしました。
楽しくなくはないのですが、1人のスマホゲームのほうがgood!でした。

ねんてん先生のブログ「窓と窓」2024年10月26日掲載

常連の俳句を掲載していただきました。ありがとうございます。

常連の俳句―村上ヤチ代

爽やかに恋をしているモーロクズ
鰯雲手と手を握るモーロクズ
冬隣バックハグするモーロク
星月夜キスをしているモーロクズ
秋惜しむダブルベッドのモーロクズ


「今、映画俳優のベン・アフレックとブラッドリー・クーパーにはまっている。
レンタルビデオで二人の映画を集中的に借りて鑑賞してる。
時間はたっぷりあるが集中力がかけてきてすぐうとうとしてしまう。
映画鑑賞が義務や強制ではないので時間をかけて気楽に楽しく鑑賞している。
でも人生であと何本大好きな映画が観られるのでしょうか。」と東京都は八王子市の村上さん。
すぐうとうとしてしまうのボクも同じです。
そのうとうと、モーロクズの特権だと思っています。

コメント
恋するモーロクズも楽しい。
ダブルベッドの広さが愛おしいですね。早く書籍にならないかなぁ。
naotto07192024-10-28 06:31:10
ありがとうございます。


ねんてん先生のブログ「窓と窓」2024年10月5日掲載

常連の俳句を掲載していただきました。ありがとうございます。

常連の俳句―村上ヤチ代

名月も100パーチャージモーロクズ
栗御飯炊けてクリアモーロクズ
竜田姫味方につけてモーロクズ
残暑裡の隙間時間をモーロクズ
月隠れゲームオーバーモーロクズ


「スマホゲームに夢中です。主にソリテャとマッチ3ゲームです。
遊んでいるとその中にコマーシャルが入りその他のゲームが紹介されます。
面白そうなものがあるとついダウンロードして試したくなってしまいます。
時々こんなことで時間をつぶしていいのかなと反省したりします。
でも楽しいからいいか!」と東京都八王子の村上さん。
うん、賛成!


ねんてん先生のブログ「窓と窓」2024年8月4日掲載

常連の俳句を掲載していただきました。ありがとうございます。

常連の俳句―村上ヤチ代

帰省子と年金でガチャモーロクズ
モーロクズ百円玉は汗まみれ
ミニアイスガチャ天眼鏡のモーロクズ
茄子買ってガチャガチャ回すモーロクズ
SHEIN・Temuどっちのアロハモーロクズ


 「孫の影響で今カプセルトイに夢中です。とくにミニチュア物にはまってます。
ユーチューブを見るとカプセルトイの世界の奥深さに感心します。」
と東京都八王子市の村上さん。
彼女はボクのモーロクズ仲間です。
カプセルトイと遊ぶ夏のモーロクズは健在、とってもうれしいです。

昨日は市立伊丹ミュージアムの第34回鬼貫顕彰俳句大会でした。
ボクは主催者として挨拶したり表彰状を渡す役でしたが、
選者の稲畑廣太郎、久保純夫、朝妻力さんの話が面白く、
ちょとだけ暑さを忘れました。
「天空を叩いて渡り鳥風に」(和田陽子)、
「美しきをのこ二人の韮雑炊」(猪熊さき代)、
「つばめ飛ぶ空をはみだしさうに飛ぶ」(酒井多加子)
が今回の鬼貫賞作品でした。


ねんてん先生のブログ「窓と窓」2024年6月4日掲載

常連の俳句を掲載していただきました。ありがとうございます。

常連の俳句―村上ヤチ代

聖五月二万マイルのモーロクズ
雲海だゴツンと丸窓モーロクズ
乱気流バドを飲み干すモーロクズ
百日紅ウォルマートのモーロクズ
白蛙良いことあるよモーロクズ


「娘の住んでいるフロリダに1か月ばかり行ってきました。
目的は初孫娘の高校の卒業式に出席するためです。
往復30時間の空の旅はこれが最後かもしれないと思いましたがフロリダを離れる時にはまた来たいな〜と思い直しました。」
と東京都八王子の村上さん。
そういえば、娘や息子が外国にいる、という知人がずいぶん多いです。
ボクはリスボンに移住してもいいかも、と思ったことがありますが、結局、実行できずに今に至っています。
日本のわが家の庭には白と紫のホタルブクロが盛りです。

コメント
二万マイルのフレーズがとっても外国チック。
遥かなわくわくを5月の緑のきらきらに感じます。
モーロクズ、外国に行ったかな?と思ったら、なんとフロリダですか!
いいですね。モーロクズの句、母ともに楽しんでます。
naotto07192024-06-04 06:32:34
ありがとうございます。


ねんてん先生のブログ「窓と窓」2024年5月4日掲載

<常連の俳句―作品集「窓」2024年春号の初夏の句>を載せていただきました。ありがとうございます。

虹を愛でついでに愛でるモーロクズ 村上ヤチ代


ねんてん先生のブログ「窓と窓」2024年3月17日掲載

常連の俳句を掲載していただきました。ありがとうございます。

常連の俳句―村上ヤチ代

春に向け足先体操モーロクズ
口笛は春の真ん中モーロクズ
襟足は春の刈上げモーロクズ
指先で春のデザートモーロクズ
朧月瞼を上げてモーロクズ


「お寺さんからいただいた日めくりカレンダーを毎日めくるのが日課です。
毎日の言葉は「ぼちぼち そんなに急がないで」とか「ストレスの素 ブツブツイライラクヨクヨ」等
このカレンダー優れものです。1年分が31枚なのです。
1日ごとに1月から12月とその下に曜日が記入されています。
したがって30日には2月の曜日が無く31日は2,4,6,9,11月の曜日がありません。
この説明でわかりますか?とにかく私にとっては目から鱗の優れものです。」
と東京都八王子市の村上さん。
よくわからない説明です。
ボクのカレンダーは月ごとの12枚、
予定を書き入れることができるシンプルなもの。
もうひとつ、グーグルカレンダーを使っています。

コメント
私はモーロクズ日めくりカレンダーが発売されることを切に願います?
naotto07192024-03-17 10:43:06
ありがとうございます。


ねんてん先生のブログ「窓と窓」2023年12月8日掲載

常連の俳句を掲載していただきました。ありがとうございます。

村上ヤチ代―モーロクズ

寒卵個々のレシピのモーロクズ
焼芋に漬物昭和のモーロクズ
鯛焼の一口は何処モーロクズ
雑炊は翌朝のためモーロクズ
厚着派とヒートテック派モーロクズ


「郵便局の切手コーナーが気になります。切手を集めているわけでも無く
郵便を出すこともあまりありません。でもあの小さな芸術品に心を奪われ
てしまいます。そして必要も無いのにシートで買ったりしてしまいます。」
と東京都八王子市の村上さん。


ねんてん先生のブログ「窓と窓」2023年9月28日掲載

常連の俳句を掲載していただきました。ありがとうございます。

村上ヤチ代―モーロクズ

秋になり耳掃除するモーロクズ
秋だから俳気出てこいモーロクズ
秋だけど体力微妙モーロクズ
秋なのに欲はそこそこモーロクズ
秋のなか鼻唄がでるモーロクズ


<秋の好きなものまたは最近の活動>

「秋分が過ぎ此の夏に一度も着なかった服の処分を考えていますが実行に移すのにはなかなか簡単ではありません。」
と東京都八王子の村上さん


ねんてん先生のブログ「窓と窓」2023年8月12日掲載

常連の俳句を掲載していただきました。ありがとうございます。

村上ヤチ代―モーロクズ

餡蜜に黒蜜選ぶモーロクズ
湯剥きしてトマトつるつるモーロクズ
味噌付けるスティック胡瓜モーロクズ
西瓜にはちょっと塩ふるモーロクズ
モーロクズ玉蜀黍を弾く指


村上さんは「外食の冷やし中華」が好物。店ごとの具や味の違いを楽しんでいる。


ねんてん先生のブログ「窓と窓」2023年7月5日掲載

常連の俳句を掲載していただきました。ありがとうございます。

村上ヤチ代―モーロクズ

こめかみをガツンとアイスモーロクズ
サイダーのげっぷ失礼モーロクズ
虹を愛でついでに愛でるモーロクズ
モーロクズお子様鮨のおもちゃ無し
甲虫飼って看取ってモーロクズ


虹と甲虫の句、不思議なモーロクズ(耄碌した人)を感じる。
私の周辺にモーロクズという語を意図的に使って句を詠む人がいる。
平きみえさんとこの村上ヤチ代さんだ。
私も加わりたいと思っている。
村上さんは東京都八王子に住む。

コメント
モーロクズの句集が出たら、朝イチ並んで絶対買います。
naotto07192023-07-05 05:47:03
ありがとうございます。


ねんてん先生のブログ「窓と窓」2023年5月14日掲載

坪内稔典先生に俳句のアドバイスを受けさせていただいています。
お礼は銀座木村屋総本店のあんぱんです。

5月の俳句を先生のブログ「窓と窓」に掲載していただきました。
ありがとうございます。

村上ヤチ代―モーロクズ

犬猫はやめて金魚をモーロクズ
モーロクズ枇杷は自分で剥く決まり
花桐に背伸びしてみるモーロクズ
青田風ワークマン着るモーロクズ
立葵身長の減るモーロクズ


この作者、「モーロクズ」(耄碌した人々)を使って575の言葉の世界を試行している。
試行とはためしにしてみること。
これは別におおげさなことではない。
ひょいと思いついてひょいとする、それが試行だ。
この軽さを大事にしたい。
ことにモーロクズ世代はこの軽さが大事なのではないか。

コメント
モーロクズシリーズ、大好きです。
モーロクズに早く近づきたくなります。
naotto07192023-05-16 06:43:28
ありがとうございます。


ねんてん先生のブログ「窓と窓」2023年3月22日掲載

坪内稔典先生に俳句のアドバイスを受けさせていただいています。
お礼は銀座木村屋総本店のあんぱんです。

3月の俳句を先生のブログ「窓と窓」に掲載していただきました。
ありがとうございます。

村上ヤチ代の新作―桜とモーロクズ

桜見た?テレビじゃだめよモーロクズ
桜見た?咲いているのよモーロクズ
桜見た?ほらあのそこのモーロクズ
桜見に行ってみようよモーロクズ
桜見て反返ってるモーロクズ


村上ヤチ代さんは東京都八王子に住む私の俳句のあんパン弟子。
弟子には無縁の私だが、彼女に時々俳句を見てほしいと言われ、ついつい「あんパンをくれるなら」と応じてしまった。
メールで送られてくる俳句に〇をつけたり感想を書いた。
すると彼女から木村屋のあんパン5個が届く。
このやり取り、コロナの間のちょっとした楽しみだった。
今、彼女は「モーロクズ」の俳句を試作している。
今回は「桜見た?」という書き出しの句がとってもいい。
そうか、こういう言い方があったのかと膝を打った。


ねんてん先生のブログ「窓と窓」2022年11月25日掲載

坪内稔典先生に俳句のアドバイスを受けさせていただいています。
お礼は銀座木村屋総本店のあんぱんです。

11月の俳句を先生のブログ「窓と窓」に掲載していただきました。
ありがとうございます。

村上ヤチ代の新作―モーロクズ

蜜柑食べほうじ茶の朝モーロクズ
冬の富士ヤフーニュースのモーロクズ
神の留守ウーバーイーツのモーロクズ
落葉?格安カットのモーロクズ
白菜漬共同作業のモーロクズ
鍋焼に火傷せぬようモーロクズ
寒夜の月蝕裸眼のモーロクズ
凩とワクチンワクチンモーロクズ
モーロクズ枯葉に足をすくわれて
ブラックフライデー代わりに並ぶモーロクズ


「モーロクズ」は耄碌した人。
もちろん、造語である。
この語を使って俳句を作っているのはこの東京の作者と兵庫県の平きみえさん。
東西の「モーロクズ俳人」だ。
私も参入して「モーロクズトリオ」を組みたいと思っている。


ねんてん先生のブログ「窓と窓」2022年8月24日掲載

坪内稔典先生に俳句のアドバイスを受けさせていただいています。
お礼は銀座木村屋総本店のあんぱんです。

8月の俳句を先生のブログ「窓と窓」に掲載していただきました。
ありがとうございます。

村上ヤチ代の新作―朝昼晩のモーロクズ

パソコンに朝顔日記モーロクズ
髪切ってまだまだ残暑のモーロクズ
茸飯朝昼晩のモーロクズ
敗戦日最初はぐーのモーロクズ
小鳥来て喧嘩中断モーロクズ



ねんてん先生のブログ「窓と窓」2022年5月1日掲載

坪内稔典先生に俳句のアドバイスを受けさせていただいています。
お礼は銀座木村屋総本店のあんぱんです。

4月の俳句を先生のブログ「窓と窓」に掲載していただきました。
ありがとうございます。

村上ヤチ代―4月のモーロク俳句

鶯餅食べて鳴き真似モーロクズ
春昼にシップ剥がれるモーロクズ
永き日の眉毛の手入れモーロクズ
暮の春庭で髪切るモーロクズ
暮の春うらうらしてるモーロクズ


この作者、私の「あんパン弟子」である。
時々、この人の俳句に○や×つけていて、その謝礼にあんパンをもらう。
いい子弟関係だと私は悦に入っている。
作者は東京都八王子市に住む。

コメント
モーロクズ、楽しいです。
母は鶯餅の句が一番、楽しいと言っています。
普段の俳句にはふーん、と言うだけなのにモーロクズを読むとわぁっとまず喜びます。
naotto07192022-05-03 07:17:08
ありがとうございます。


ねんてん先生のブログ「窓と窓」2022年3月6日掲載


坪内稔典先生に俳句のアドバイスを受けさせていただいています。
お礼は銀座木村屋総本店のあんぱんです。

3月の俳句を先生のブログ「窓と窓」に掲載していただきました。
ありがとうございます。

村上ヤチ代の新作―モーロクズ

青き踏む未来まだあるモーロクズ
亀鳴くをしかと聞いたよモーロクズ
魚は氷に愛だ恋だとモーロクズ
羊刈る断捨離するぞモーロクズ
虎が雨泣いて笑ってモーロクズ


 「モーロクズ=耄碌を楽しむ人々」が広がったらいいなあ、と思っている。
この作者、季語とモーロクの取り合わせを試みているが、
モーロクズにもう少し具体的意味というか仕草などを与えたらいいかも。
意味でなくイメージやリズムで「モーロクズ」を表現して欲しい。


ねんてん先生のブログ「窓と窓」2022年1月18日掲載

坪内稔典先生に俳句のアドバイスを受けさせていただいています。
お礼は銀座木村屋総本店のあんぱんです。

1月の俳句を先生のブログ「窓と窓」に掲載していただきました。
ありがとうございます。

村上ヤチ代の新作―モーロクズ

モーロクズ死なないように餅を食べ
若菜粥縮んでちびるモーロクズ
ゆうちょダイレクトで送るお年玉
遠藤にため息ばかり初相撲
王鵬にまあまあだねと初相撲


この作者、わたしのあんパン弟子である。
あんパンを謝礼としてもらうことを条件に俳句に○や×をつけているのだ。
今月の5句は正月バージョンだが、視点の面白さが言葉の面白さにまで至っていない。
つまり、何かを言おうとする句作りだが、言葉が勝手に何かを伝える句作りに転じるほうがよい。
その句作りは取り合わせがいいだろう。
二つの事(物)を取り合わせて句を作るのだ。
若菜粥の句がその作り方に近づいている。


ねんてん先生のブログ「窓と窓」2021年9月19日掲載

「伊丹一句の入選句」を掲載していただきました。ありがとうございます。

青嵐あら富士額だったのね      村上ヤチ代



ねんてん先生のブログ「窓と窓」2021年9月14日掲載

坪内稔典先生に俳句のアドバイスを受けさせていただいています。
お礼は銀座木村屋総本店のあんぱんです。

9月の俳句を先生のブログ「窓と窓」に掲載していただきました。
ありがとうございます。

村上ヤチ代の俳句―モーロクズ

爽やかに理容室出るモーロクズ
盆波のように荒れますモーロクズ
藪枯らし引いて尻もちモーロクズ
鬼灯を鳴らし自慢のモーロクズ
生姜市帰路はタクシーモーロクズ


これらが秀句というわけではない。
だが、モーロクズが登場して575の言葉の世界を明るく楽しくしている。
作者は東京都八王子市に住む。


ねんてん先生のブログ「窓と窓」2021年8月2日掲載

坪内稔典先生に俳句のアドバイスを受けさせていただいています。
お礼は銀座木村屋総本店のあんぱんです。

8月の俳句を先生のブログ「窓と窓」に掲載していただきました。
ありがとうございます。

夏の俳句―村上ヤチ代のモーロクズ

膝叩きアロハを買いにモーロクズ
右膝に人工関節空に虹
船歌は小節が効いて黒ビール
巨船浮くゼリーで作る日本海
水平線西日にあくびモーロクズ


作者の村上ヤチ代は東京都八王子に住む。
彼女はモーロクした人たちをモーロクズと呼んで句にしている。
これらの句のモーロクズは常識を超えて生き生きしている。
モーロクズは捨てたものではない、と彼女の句は感じさせる。


ねんてん先生のブログ「窓と窓」2021年7月4日掲載

「伊丹一句の特選句」を掲載していただきました。ありがとうございます。

青嵐あら富士額だったのね      村上ヤチ代(八王子市)


ねんてん先生のブログ「窓と窓」2021年6月17日掲載

6月の俳句―『あの句この句』からを掲載していただきました。ありがとうございます。

あの帽子ぐりとぐらでしょ万緑裡     村上ヤチ代

旧船団の会の作品選集『あの句この句』は20代から90代の作品を収めています。 


ねんてん先生のブログ「窓と窓」2021年6月4日掲載

坪内稔典先生に俳句のアドバイスを受けさせていただいています。
お礼は銀座木村屋総本店のあんぱんです。

6月の俳句を先生のブログ「窓と窓」に掲載していただきました。
ありがとうございます

村上ヤチ代の新作―モーロクズ

チクンとしますワクチンと薔薇の棘
バナナ食べワクチンワクチンモーロクズ
アロハ着てワクチン接種済みました
リラ冷えの汁粉を啜るモーロクズ
青葉雨チョコレートより黒砂糖

 
村上ヤチ代はモーロクズの一人である。
老人と言わないで、モーロクズと自分を呼んでいるのだ。
そのように呼ぶ姿勢というか感覚が、たとえば「ワクチンと薔薇の棘」という並列を可能にしている。
あるいは、バナナとワクチンを同格にして楽しむ。
この村上さんとか平きみえさんとか、モーロクを拠り所にして句を作る人が現れてきた。
「窓と窓」の常連の最近の一つの傾向である。

コメント
モーロクズ、最高です。
naotto07192021-06-04 07:35:32
ありがとうございます。


ねんてん先生のブログ「窓と窓」2021年1月8日掲載

坪内稔典先生に俳句のアドバイスを受けさせていただいています。
お礼は銀座木村屋総本店のあんぱんです。

1月の俳句を先生のブログ「窓と窓」に掲載していただきました。
ありがとうございます

1月の新作―村上ヤチ代

Skypeで孫との御慶モーロクズ
お飾りとスマホ自撮りのモーロクズ
弾初はゲームのピアノモーロクズ
歌留多読む電子辞書対モーロクズ
雑煮食べWiiスポーツのモーロクズ


「モーロクズは先生の表現したモーロクに複数形のズを付けて老夫婦として使っています。
ちょっとおしゃれではないでしょうか。」は作者の弁。先生はねんてん。
これらの句は秀作ではない。でも、現在のモーロクズのいきいきとした一面が俳句になっている。
御慶、お飾り、弾初め、歌留多、雑煮という古い季語がITの新語とたわむれていて、ごちゃごちゃと楽しい。
モーロクズという語が市民権を得るといいなあ。


ねんてん先生のブログ「窓と窓」2020年12月20日掲載

坪内稔典先生に俳句のアドバイスを受けさせていただいています。
お礼は銀座木村屋総本店のあんぱんです。

12月の俳句を先生のブログ「窓と窓」に掲載していただきました。
ありがとうございます

今日の窓―アレクサ

次は「アレクサ」を詠んだ村上ヤチ代の作。
ヤチ代は東京都八王子市に住む俳句仲間だが、「アレクサ」という新語を教えてくれた。
Amazoの発売する一種のロボットらしい。

アレクサ、おはようブロッコリー茹でる
アレクサと寒卵滋養はどっち
アレクサと船団とホットドリンク
アレクサとジャンケンゲーム冬苺
冬うららアレクサばかり呼ぶ夫
アレクサは未知三寒四温は既知
アレクサはペット雪掻はスコップ
冬日差アレクサ覗くモーロクズ
アレクサ、クリスマスソングを聞かせて
アレクサ、おやすみ気持ちの良い毛布


「モーロクズ=老夫婦」です、とヤチ代のコメント。
こういう機器、興味はあるが、早速買おう、という気にはちょっとならない。
遊び道具としては面白そうなのだが。


ねんてん先生のブログ「窓と窓」2020年10月6日掲載

坪内稔典先生に俳句のアドバイスを受けさせていただいています。
お礼は銀座木村屋総本店のあんぱんです。

10月の俳句を先生のブログ「窓と窓」に掲載していただきました。
ありがとうございます

「今日の一句ー枝豆とニュース」

枝豆を茹でてニュースのこんばんは 村上ヤチ代

枝豆のちょうど茹で上がったころに、たとえばテレビで6時のニュースが始まるのだ。
それから、枝豆をつまみにしてテレビをつけたままの夕べの団欒の開始。
これ、わが家の風景をなぞっているが、今日の日本の多くの家の日常的風景だろう。
「初冠雪テレビの中に居る私」もヤチ代さんだが、これもテレビのある暮らしを端的にとらえている。
ヤチ代さんのことはあまり知らない。
でも、メール友だちである。といっても、送られた句に丸をつけたり感想を述べたりする仲。
一応、わたしが俳句の先生なので、ヤチ代さんは謝礼を気にしている。
で、時々、関東のあんパンをください、と言ってある。ヤチ代さんは関東に住んでいる。
初回の謝礼は木村屋のあんパン20個くらいだった。これにはちょっと困った。
糖尿病や肥満を招。あわてて、あんパンは数個でよい、あんパン数個の付き合いをしよう、と伝えた。


ねんてん先生のブログ「窓と窓」2020年9月19日掲載

「今日の一句―亜米利加と子規」を掲載していただきました。ありがとうございます。

亜米利加の球団のシャツ子規忌かな  村上ヤチ代
 
「久方のアメリカ人のはじめにしベースボールは見れどあかぬかも」は明治31年の子規の短歌。
ベースボールが大好きだった子規が今の世にいたら、ダルブッシュか黒田のユニホームを病床の壁に吊るしていたかも。
村上さんの句、第105回法隆寺子規忌「献句録」から。
今日が子規忌、そして俳句の日。伊丹一句の日でもあるので、私は柿衞文庫で子どもたちとの俳句教室をスタートさせる。
全6回の講座の今日は初日だ.。