まいまいクラブ・ケータイ写真俳句

選者・大高翔

2013年11月〜2015年11月
全85句「金賞」2句「銅賞」2句「佳作」18句

 俳号・xpeym→ヤチ代

おまけ

番号 日付 写真 俳句 季語 季節 評価(大高 翔)
85 2015年11月27日 枇杷の花母の背に貼る湿布薬

びわのはなははのせにはるしっぷやく
枇杷の花 冬 選外
84 2015年11月20日 立冬の獲物を狙う空ろな眼

りっとうのえものをねらううつろなめ
立冬 冬 選外
83 2015年11月13日 孫の目に初めて映る秋の虹

まごのめにはじめてうつるあきのにじ
秋の虹 冬 佳作(7句)

「孫の目」に何が映っているか、覗き込む作者が見えてくるようです。
「初めて映る」ととらえたことで、「秋の虹」がより繊細に美しく輝いてきます。 
82 2015年11月6日 旻天を劈くブルーエンジェルス

びんてんをつんざくぶるーえんじぇるす
旻天 秋 選外
81 2015年10月30日 団栗の踏まれて爆ずる軽き音

どんぐりのふまれてはずるかろきおと
団栗 秋 選外
80 2015年10月23日 秋の空孫住む国へいざゆかん

あきのそらまごすむくにへいざゆかん
秋の空 秋 選外
79 2015年10月9日 掃苔や雨に息衝く御影石

そうたいやあめにいきづくみかげいし
掃苔 秋
金賞

「掃苔」 の仕草がみえてくるようです。
「御影石」を通して、故人が語りかけてきているような気もします。
「雨に息衝く」のさりげない輝きの変化をみごとに捉えましたね。
78 2015年10月2日 装ひて赤坂秋の芝居小屋

よそおいてあかさかあきのしばいごや
秋 秋 選外
77 2015年9月25日 香の先を探し見上ぐる葛の花

かのさきをさがしみあげぐるくずのはな
葛の花 秋 選外
76 2015年9月18日 歌舞伎座の台風裡とて賑はへり

かぶきざのたいふうりとてにぎわえり
題風裡 秋 選外
75 2015年9月11日 誕生日の九月のランチ運ばるる

たんじょうびのくがつのらんちはこばるる
九月 秋 選外
74 2015年9月5日 秋の風額さらりと撫でにけり

あきのかぜひたいさらりとなでにけり
秋の風 秋 佳作(7句)

「秋の風」の手触りが感じられるような作。
「額さらりと」の感触が伝わってきて、「撫でにけり」の優しさに癒されます。
73 2015年8月28日 八月の軋みつつ伸ぶ背の高さ

はちがつのきしみつつのぶせのたかさ
八月 秋 選外
72 2015年8月14日 炎昼のポスト気丈に働けり

えんちゅうのぽすときじょうにはたらけり
炎昼 夏 佳作(7句)

「炎昼のポスト」の勤勉さを捉えた作。
「気丈に働けり」と認めてもらえて、喜んでいるのではないでしょうか。
71 2015年8月7日 七月のえくぼの両手空掴む

しちがつのえくぼのりょうてくうつかむ
七月 夏 選外
70 2015年7月31日 洗車する窓に映れる汗の顔

せんしゃするまどにうつれるあせのかお
汗 夏 選外
69 2015年7月24日 苔茂るタペストリーを掛ける如

こけしげるたぺすとりーをかけるごと
苔茂る 夏 選外
68 2015年7月17日 梅雨冷の腕に重たく眠る孫

つゆびえのうでにおもたくねむるまご
梅雨冷 夏 佳作(7句)

「梅雨冷の腕」「重たく眠る」の質感と実感がいいですね。
かけがえのない「孫」との時間を、五感で受け止めている作者が伝わってきます。
67 2015年7月10日 裸子の泣きべそ囲む笑顔かな

はだかごのなきべそかこむえがおかな
裸子 夏 佳作(7句)

「裸子」を見つめる家族が見えてきますね。
「泣きべそ」と「笑顔」の対比がおもしろく、情景をありありと伝えている表現。
66 2015年7月3日 誰も彼も吾子が一番ビール酌む

だれもかもあこがいちばんびーるくむ
ビール 夏 選外
65 2015年6月26日 梅雨晴の孫の干し物花盛り
 
つゆばれのまごのほしものはなざかり
梅雨晴 夏 選外
64 2015年6月19日 時の日や定刻着の孫乗る機 

ときのひやていこくちゃくのまごのるき
時の日 夏 佳作(7句)

「時の日」をうまく詠みこなしていますね。
「定刻着の孫乗る機」への安堵と感嘆が感じ取れ、特別な待ち人を迎える思いが伝わってきます。
63 2015年6月12日 昼顔の奔放自在てふ空地 

ひるがおのほんぽうじざいというあきち
昼顔 夏 佳作(7句)

「昼顔」が独占しているような「空地」なのですね。
「奔放自在」の可憐な自由に目を奪われ、ついつい空地に立ち止まる作者がいるようです。
62 2015年6月5日 裏年の健気に数個柿の花 

うらどしのけなげにすうこかきのはな
柿の花 夏 選外
61 2015年5月29日 竹の子や児の踏ん張りを膝に受く 

たけのこやこのふんばりをひざにうく
竹の子 夏 佳作(7句)

「竹の子」のような「児」が見えてきます。
「踏ん張りを膝に受く」の実感が、しっかりと伝わってきて、生命力があふれる作品。
明るい方へとのびのび育っていく未来が感じられます。
60 2015年5月22日 母の日の娘も娘持つ母に 

ははのひのむすめもむすめもつははに
母の日 夏 佳作(7句)

「母の日」の感慨がしみじみ伝わってきます。
「娘も娘持つ母に」という表現に、母親同士としての語らいも楽しむ母娘が見えてきました。
 
59 2015年5月15日 孫宛の帰国土産や夏近し 

まごあてのきこくみやげやなつちかし
夏近し 春 選外
58 2015年5月1日 自転車に春の空気を入れにけり 

じてんしゃにはるのくうきをいれにけり
春の空気 春 選外
57 2015年4月24日 花疲れ甘味処の忘れ物 

はなづかれあまみところのわすれもの
花疲れ 春 選外
56 2015年4月17日 春蘭のよそをむきつつひとところ

しゅんらんのよそをむきつつひとところ
春蘭 春 選外
55 2015年4月10日 白木蓮交はり嫌ふ如白し 

はくもくれんまじわりきらうごとしろし
白木蓮 春 選外
54 2015年4月3日 報告の大いに有りて彼岸かな 

ほうこくのおおいにありてひがんか
彼岸 春 選外
53 2015年3月27日 濃く薄く纏はり流る朝霞

こくうすくまとわりながるあさがすみ
朝霞 春 選外
52 2015年3月20日 たんぽぽを吹く道端にランドセル 

たんぽぽをふくみちばたにらんどせる
たんぽぽ 春 佳作(7句)

「たんぽぽを吹く」姿が、元気いっぱいに見えてきますね。
「道端にランドセル」のおてんばぶり、はたまた、やんちゃぶりが頼もしい。
51 2015年3月13日 薄氷を受く子の瞳輝きぬ 

うすらいをうくこのひとみかがやきぬ
薄氷 春 佳作(7句)

「薄氷を受く子の瞳」に焦点を絞った描写が、一瞬のきらめきを捉えています。
「輝きぬ」が、純粋で強い光を放っていますね。
薄氷の光より一段と輝く表情を、しっかりと作品に閉じ込めています。
50 2015年2月20日 庭先の夫の呼声蕗の薹 

にわさきのつまのよびごえふきのとう
蕗の薹 春 選外
49 2015年2月13日 春浅し陽光徐徐に強くなり

春あさしようこうじょじょにつよくなり
春浅し 春 選外
48 2015年2月6日 日脚伸ぶ二冊目に入る新書本

ひあしのぶにさつめにいるしんしょぼん
日脚伸ぶ 冬 選外
47 2015年1月30日 蕪白し生え変りたる歯の白し

かぶしろしはえかわりたるはのしろし
蕪 冬 佳作(7句)

「蕪」の「白」と生まれたての「歯」の「白」が、響きあい、引き立てあっています。
命のまぶしさを感じました。
46 2015年1月23日 冬萌や無心に乳を吸ふ赤子

ふゆもえやむしんにちちをすうあかご
冬萌 冬 選外
45 2015年1月16日 動かざる富士の雄姿や淑気満つ 

うごかざるふじのゆうしやしゅくきみつ
淑気 新年 選外
44 2015年1月9日 射す日差し凍てし模様を崩しをり 

さすひざしいてしもようをくずしおり
凍つ 冬 選外
43 2014年12月26日 髪の毛のほつと落着く冬の雨

かみのけのほっとおちつくふゆのあめ
冬の雨 冬 選外
42 2014年12月19日 裸木の影墨絵如漲をり 

はだかぎのかげすみえごとみなぎをり
裸木 冬 選外
41 2014年12月12日 夕暮れのまだ柔らかき冬の月 

ゆうぐれのまだやわらかきふゆのつき
冬の月 冬
銀賞

「夕暮れの」月は、空に現れたばかりなのでしょう。
「まだ柔らかき冬の月」がまるで触れたことがあるかのような質感をもたらしています。
“お月様、今日もこんばんは”と親しみをこめて、挨拶したくなります。
40 2014年12月5日 幾つかの予定の残る古暦 

いくつかのよていののこるふるごよみ
古暦 冬  
金賞


「古暦」が師走を実感させますね。
「幾つかの予定の残る」に、今年の心残りへと思い至る頃となりました。
現実の用事を済ませつつ、今年を振り返る心の内も伝わってきます。
39 2014年11月28日 街の夜の心浮立つ聖樹かな 

まちのよのこころうきたつせいじゅかな
聖樹 冬 選外
38 2014年11月21日 日向ぼこ楽しことのみ語り合ふ 

ひなたぼこたのしことのみかたりあう
日向ぼこ 冬 選外
37 2014年11月14日 男の子産み滲む青空文化の日 

おのこうみにじむあおぞらぶんかのひ
文化の日 秋 選外
36 2014年11月7日 門前を行交ふ車夫や菊供養 

もんぜんをゆきかうしゃふやきくくよう
菊供養 秋 選外
35 2014年10月31日 ピザ生地をハートに伸ばし小鳥来る 

ぴざきじをはーとにのばしことりくる
小鳥来る 秋 選外
34 2014年10月24日 台風過天限り無く真青なり 

たいふうかてんかぎりなくまさおなり
台風過 秋 選外
33 2014年10月17日 酔芙蓉謀るやうに色を変へ 

すいふようたばかるようにいろをかえ
酔芙蓉 秋
銅賞


「酔芙蓉」の変化に目を見張る作者が見えてきます。
「謀るやうに」というインパクトのある表現が、「色を変へ」の鮮やかな変化を強調していますね。
32 2014年10月10日 秋澄むや虫食ひの葉にある模様 

あきすむやむしくいのはにあるもよう
秋澄む 秋 選外
31 2014年10月3日 日も人も避けて咲きたる思ひ草 

ひもひともさけてさきたるおもいぐさ
思い草 秋 佳作(7句)

その名のとおり、思いに耽っているような「思ひ草」ですね。
「日も人も避けて」で咲き方がよく見えてきて、植物の個性を引き出しました。
30 2014年9月26日 蜻蛉止まる吾息をつと止める 

とんぼうとまるわれいきをつととめる
蜻蛉 秋 佳作(7句)

「蜻蛉止まる」一大事を迎えてのうれしい緊張ぶりが、「吾息をつと止める」ではっきりと見えてきます。
飛び立った後の寂しさと安堵までも想像させられます。
29 2014年9月19日 子育てを終へて久しき秋一日 

こそだてをおえてひさしきあきひとひ
秋一日 秋 選外
28 2014年9月12日 デザートのフルーツとなり秋の暮

でざーとのふるーつとなりあきのくれ
秋の暮 秋 選外
27 2014年8月8日 夏暖簾小さき風にはためきぬ 

なつのれんちいさきかぜにはためきぬ
夏暖簾 夏 選外
26 2014年8月1日 山車引くはイチニノヤソレ子等の声

だしひくはいちにのやそれこらのこえ
山車 夏 佳作(7句)

「山車引くは」の勢いが「イチニノヤソレ」という掛け声を入れたことで、ありありと伝わってきます。
「子等の声」のひたむきさ、元気も、大人とは違った魅力でいいですね。
25 2014年5月23日 万緑やグーチョキパーの鬼ごつこ 

ばんりょくやぐーちょきぱーのおにごっこ
万緑 夏 佳作(7句)

「万緑」という大きな季語には、生命力あふれる子供の姿がよく似合いますね。
「グーチョキパーの鬼ごつこ」から、元気な声と姿が見えてきます。
24 2014年5月9日 武者人形夫と齢を重ねけり 

むしゃにんぎょうつまとよわいをかさねけり
武者人形 夏 選外
23 2014年5月2日 柿若葉補助輪外し漕ぎ出せり 

かきわかばほじょりんはずしこぎだせり
柿若葉 夏 佳作(7句)

「柿若葉」の輝かしさが、活力をくれました。
「補助輪外し漕ぎ出せり」の気分は、大人になっても感じ続けたいものですね。

22 2014年4月25日 緊張の俳句レッスン桜月 

きんちょうのはいくれっすんさくらづき
桜月 春 選外
21 2014年4月18日 躑躅咲く眩しきまでの色に染む

つつじさくまぶしきまでのいろにそむ
躑躅 春 選外
20 2014年4月11日 春欄の日々変へ愛でる置所 

しゅんらんのひびかえめでるおきどころ
春欄 春 選外
19 2014年4月4日 閼伽桶の水に映りし鳥曇 

あかおけのみずにうつりしとりぐもり
鳥曇 春 選外
18 2014年3月28日 蕗の薹摘みて一つを水に挿す 

ふきのとうつみてひとつをみずにさす
蕗の薹 春 選外
17 2014年3月20日 永き日のキルトの針目小気味よく 

ながきひのきるとのはりめこきみよく
永き日 春 選外
16 2014年3月14日 ストローを持つ手の香る石鹸玉 

すとろーをもつてのかおるしゃぼんだま
石鹸玉 春 選外
15 2014年3月7日 ままごとの少女に戻り雛飾る 

ままごとのしょうじょにもどりひなかざる 
雛飾る 春 選外
14 2014年2月28日 頑固てふ気性も持ちて雪の果 

がんこというきしょうももちてゆきのはて
雪の果 春 佳作(7句)

「頑固てふ気性」が、雪のことであり、また作者自身へのつぶやきとも読めました。
芯を「持ちて」の姿が、「雪の果」の情景と重なります。
13 2014年2月21日 物音の消えた公園凍返る 

ものおとのきえたこうえんいてかえる
凍返る 春 選外
12 2014年2月14日 軽やかに風と舞ひ来る春の雪 

かろやかにかぜとまいくるはるのゆき 
春 春 選外
11 2014年2月7日 てのひらを押上げ春を呼込めり 

てのひらをおしあげはるをよびこめり
春 春 選外
10 2014年1月31日 ホットワイン火傷しさうな酔ひ心地 

ほっとわいんやけどしそうなよいごこち
ホットワイン 冬 選外
9 2014年1月24日(43句) 図書館の雑誌コーナー読初む

としょかんのざっしこーなーよみはじむ 
読初む 新年 選外
8 2014年1月17日(43句) 日向ぼこ鳥語聞取る夢の中 

ひなたぼこちょうごききとるゆめのなか
日向ぼこ 冬 選外
7 2013年12月13日(43句) 住宅地突如現る大枯野  

じゅうたくちとつじょあらわるおおかれの 
枯野 冬 選外
6 2013年12月6日(43句) 木枯の今日もラーメン日和かな

こがらしのきょうもらーめんびよりかな
木枯らし 冬 選外
5 2013年11月29日(44句) 色少し置いて来ました帰り花 

いろすこしおいてきましたかえりばな
帰り花 冬 選外
4 2013年11月22日(43句) 近松忌孝夫てふ名も仁左衛門 

ちかまつきたかおというなもにざえもん
近松忌 冬 選外
3 2013年11月15日(44句) 時雨るるやアウトレットのカフェテラス 

しぐるるやあうとれっとのかふぇてらす
時雨 冬 選外
2 2013年11月8日(41句) ハロウィンオレンジ色のグッズ増え

はろうぃんおれんじいろのぐっずふえ
ハロウィン 秋 選外
1 2013年11月1日(41句) 行く秋や言ひたき事の二つ三つ 

ゆくあきやいいたきことのふたつみつ
行く秋 秋 選外