2025年4月 坪内稔典氏 「河馬 100句」
五句抄出

春暁のくるくる動くカバの耳

泳ぐカバ泳ぐおばさん春の昼

アフリカの夕べのように夏のカバ

水を出るぐんにゃりと出る夏のカバ

寝そべって山の息して冬の河馬


2024年3月 坪内稔典氏 「リスボンの窓」
五句抄出

いっせいにアガパンサスよ山々よ

ねじ花へ寄って一人が三人に

あんパンはくすっと笑う窓は雪

さて、行くかケープタウンの五月へと

ピカチュウとずっと友だち鳳仙花


2022年10月 林誠司氏 「俳句再考」 



2021年12月 今井聖氏 「部活で俳句」


2021年12月 今井聖氏 「ライク・ア・ローリングストーン」


2019年2月 櫂未知子氏 句集「カムイ}
五句抄出

一枚の香水を着て働けり

起し絵の中に浴びたき波すこし

花冷えや人を悼むに化粧して

ひかがみを猫よぎりたる端居かな

手袋をはづす一樹に触るるため


2018年2月 岸本尚毅氏 「自註現代俳句シリーズ 12期27」
五句抄出

春なれや歌舞伎これより死出の旅

テキサスは石油を掘って長閑なり

町のやうで田舎のやうで葛の花

面白く聞きて涼しく忘れけり

しぐるるやをかしき文字のトイザらス



2016年1月 大高翔氏 句集「帰帆」
五句抄出

花の昼ボートに恋のひとつづつ

凭りあひて眠る自転車梅雨の月

枯れきつて晴れきつて野の広くなる

数え日の赤きリボンで届く菓子

つまさきでゆらす湖底の晩夏光



2015年1月 夏井いつき氏 「絶滅危急季語辞典」



2014年9月 大高翔氏 「ゼロから始める俳句入門」


2014年9月 大高翔氏 「親子で楽しむこども俳句塾」