QLD句会

2015年4月4日(第566回)〜

俳号・ヤチ代

赤字=最高得点句

特別企画

ご褒美色紙

番号 互選 俳句 季語 兼題 季節
796 第827回
(2025.4)
道の駅春大根をかかへをり

みちのえきはるだいこんをかかえをり
春大根
795 手をつなぐ夜道楽しや亀の鳴く

てをつなぐよみちたのしやかめのなく
亀鳴く
794 ご自由に駅には春の時刻表

ごじゆうにえきにははるのじこくひょう
793 第826回
(2025.4)
4 山葵田の水に映りし千切れ雲

わさびだのみずにうつりしちぎれぐも
山葵田 山葵
792 3 ラテアート飲んで崩して長閑なり

らてあーとのんでくずしてのどかなり
長閑 長閑
791 0 憧れの新入生のユニフォーム

あこがれのしんにゅうせいのゆにふぉーむ
新入生 新(新入生)
790 第825回
(2025.3)
1 艶めきてフローリングの余寒かな

つやめきてふろーりんぐのよかんかな
余寒
789 0 フラスコの白髪の髭似のヒヤシンス

ふらすこのひらがのひげにのひやしんす
ヒヤシンス
788 0 新装開店子らの手に風船

しんそうかいてんこらのてにふうせん
風船
787 第824回
(2025.3)
0 ポチはもう気にもかけずに春の雪

ポチはもう気にもかけずにはるのゆき
春の雪 春の雪
786 2 白酒や女系家族の亭主どち

しろざけやじょかうかぞくにていしゅどち
白酒 白酒
785 2 朧夜の羊の数は逆効果

おぼろよのひちじのかずはぎゃくこうか
朧夜 効(逆効果)
784 第823回
(2025.2)
0 建国日商店街になびいてる

けんこくびしょうてんがいになびいてる
建国日
783 1 回転寿司に行くバレンタインの日

かいてんずしにいくばれんたいんのひ
バレンタインの日
782 1 気になることあり二月の長き事

きになることがありにがつのながきこと
二月
781 第822回
(2025.2)
1 老夫婦架空の鬼へ豆を撒く

ろうふうふかくうのおにへまめをまく
豆を撒く 豆撒
780 7 白米の湯気も包みて海苔の艶

はくまいのゆげもつつみてのりのつや
海苔 海苔
779 1 ポストまで数歩の朝や梅の花

ぽすとまですうほのあさやうめのはな
梅の花 歩(数歩)
778 第821回
(2025.1)
2 冬深し小児科にある木のパズル

ふゆふかししょうにかにあるきのぱずる
冬深し
777 3 私有地に名前を付けた雪だるま

しゆうちになまえをつけたゆきだるま
雪だるま
776 3 脇息と碁盤の並ぶ冬座敷

きょうそくとごばんのならぶふゆざしき
冬座敷
775 第820回
(2025.1)
0 咽ながら蕎麦食べつくし去年今年

むせながらそばたべつくしこぞことし
去年今年 去年今年 新年
774 1 買初の正価計算してをりぬ

かいぞめのせいかけいさんしてをりぬ
買初 買初 新年
773 0 初音して顔見合はせて笑顔なり

はつねしてかおみあわせてえがおなり
初音 音(初音) 新年
772 第819回
(2024.12)
0 この木の葉バス通りより吹かれけり

このこのはばすどおりよりふかれけり
木の葉
771 3 出戻りの再婚話石蕗の花 

でもどりのさいこんばなしつわのはな
石蕗の花
770 1 くじ引きのポインセチアは小さき鉢

くじびきのぽいんせちあはちさきはち
ポインセチア
769 第818回
(2024.12)
1 ふうふうと子供の皿のおでんかな

ふうふうとこどものさらのおでんかな
おでん おでん
768 2 短日の切手売り場の列に着く

たんじつのきってうりばのれつにつく
短日 短日
767 2 天使舞ふ歳末のショーウインドー

てんしまうさいまつのしょーういんどー
歳末 天(天使)
766 第817回
(2024.11)
2 根深汁帰宅時間のライン入る

ねぶかじるきたくじかんのらいんいる
根深汁
765 0 遠火事にベランダ越しの会話かな

とおかじにべらんだごしのかいわかな
遠花火
764 3 探梅行折り返すバス見送りぬ

たんばいこうおりかえすばすみおくりぬ
探梅行
763 第816回
(2024.11)
3 立冬の葉書に不足切手貼る

りっとうのはがきにふそくきってはる
立冬 立冬
762 0 七五三不二家のペコちゃんも晴れ着

しちごさんふじやのぺこちゃんもはれぎ
七五三 七五三
761 2 寒晴れや発表会のちらし貼る

かんばれやはっぴょうかいのちらしはる
寒晴れ 発(発表会)
第815回
(2024.10)
投句なし(10)
760 第814回
(2024.10)
4 片頭痛して秋風に身を晒す

へんずつうしてあきかぜにみをさらす
秋風 秋風
759 0 松茸や成城石井紀伊国屋

まつたけやせいじょういしいきのくにや
松茸 松茸
758 1 沿線を白粉花の赤白黄

えんせんをおしろいばなのあかしろき
白粉花 線(沿線)
757 第813回
(2024.9)
0 スマホ持ちポケモンGOと秋日和

すまほみちぽけもんごーとあきびより
秋日和
756 2 あちらにはカンナこちらにはコスモス

あちらにはかんなこちらにはこすもす
カンナ・コスモス
755 2 乳母車覗けばチワワ秋旱

おばぐるまのぞけばちわわあきひでり
秋旱
754 第812回
(2024.9)
4 鍵隠す場所に芋虫居りにけり

かぎかくすばしょにいもむしおりにけり
芋虫 芋虫
753 2 三部作じつくりと観る夜長かな

さんぶさくじっくりとみるよながかな
夜長 夜長
752 2 秋気澄む茶室に掛くる墨絵かな

しゅうきすむちゃしつにかくるすみえかな
秋気澄む 掛(掛くる)
751 第811回
(2024.9)
0 緩やかにリード短く花野行く

ゆるやかにりーどみじかくはなのゆく
花野
750 5 鰯雲塀に立て掛く一輪車 

いわしぐもへいにたてかくいちりんしゃ
鰯雲
749 3 流れ星瞬発力の願ひ事 

ながれぼししゅんぱつりょくのねがいごと
流れ星
748 第810回
(2024.8)
1 絵日記の為の朝顔育てをり

えにっきのためのあさがおそだてをり
朝顔 朝顔
747 2 生きているオセロの隅の残暑かな

いきているおせをのすみのざんしょかな
残暑 残暑
746 0 方向を見失りたる処暑の街

ほうこうをみうしないたるしょしょのまち
処暑 向(方向)
745 第809回
(2024.8)
1 帰省子と家族写真に納まりぬ

きせいしとかぞくしゃしんにおさまりぬ
帰省子
744 1 虹立ちて個々の部屋より出でにけり

にじたちてここのへやからいでにけり
743 0 寝返りの特に気になる熱帯夜

ねがえりのとくにきになるねったいや
熱帯夜
742 第808回
(2024.7)
3 ザックには珈琲の豆山開

ざっくにはこ0ひいのまめやまびらき
山開 山開
741 1 白玉とメニュー指さす二人かな

しらたまとめにゅうゆびさすふたりかな
白玉 白玉
740 2 古典派の曲の流るる白夜かな

こてんはのきょくのながるるびゃくやかな
白夜 古(古典派)
第807回
(2024.7)
投句なし(9)
739 第806回
(2024.6)
0 籠を持つ蛍の匂ふ手を見詰む

かごをもつほたるのにおうてをみつむ
738 0 夏大根煮る換気扇唸れる

なつだいこんにるかんきせんうなれる
夏大根 夏大根
737 1 団扇配らるる横浜中華街

うちわくばらるるよこはまちゅうかがい
団扇 横(横浜中華街)
736 第805回
(2024.6)
0 目印はスーパーの白さるすべり

めじるしはすーぱーのしろさるすべり
白さるすべり
735 1 時の日や予約を入れるレストラン

ときのひやよやくをいれるれすとらん
時の日
734 0 紫陽花に触れるショルダーバッグかな

あじさいにふれるしょるだーばっぐかな
紫陽花
733 第804回
(2024.5)
投句なし(9)
732
731
730 第803回
(2024.5)
1 五月来るバイトに被るキャップかな

ごがつくるばいとにかぶりきゃっぷかな
五月
729 2 バービーの背筋すつくと清和かな

ばーびーのせすじすっくとせいわかな
清和
728 0 腕を組み片手は杖や南吹く

うでをくみかたてはつえやみなみふく
南吹く
727 第802回
(2024.4)
0 出られずに飛んでる蜂を覗き見る

でられずにとんでるはちをのぞきみる
726 4 集ひては病気自慢や春惜しむ

つどいてはびょうきじまんやはるおしむ
春惜しむ 春惜しむ
725 1 順調に見ゆフラスコのクロッカス

じゅんちょうにみゆふらすこのくろっかす
クロッカス 順(順調)
724 第801回
(2024.4)
2 自転車のパンクを直し春夕焼

じてんしゃのぱんくをなおしはるゆやけ
春夕焼
723 1 野遊びに一品各自持参せよ

のあさびにいっぴんかくじじさんせよ
野遊び
722 0 中央分離帯に燃ゆ躑躅かな

ちゅうおうぶんりたいにもゆつつじかな
躑躅
721 第800回
(2024.3)
4 アレクサに桜情報聞いてみる

あれくさにさくらじょうほうきいてみる
アレクサ
720 0 遠足の弁当はナイキのリュック

えんそくのべんとうはないきのりゅっく
遠足 ナイキ
719 0 不二家の店頭ペコちゃんは花衣

ふじやのてんとうぺこちゃんははなごろも
花衣 不二家のペコちゃん
718 第799回
(2024.3)
2 看護師を目指すヒジャブの受験生

かんごしをめざすひじゃぶのじゅけんせい
受験生
717 0 胡瓜蒔く支柱去年の探しをり

きゅうりまくしちゅうきょねんのさがしをり
胡瓜蒔く
716 1 ファミレスにゴム風船のアーティスト

ふぁみれすにごむふうせんのあーてぃすと
ゴム風船
715 第798回
(2024.3)
2 下萌に色の褪せたるドラエモン

したもえにいろのあせたるどらえもん
下萌 下萌
714 3 雛祭り女系家族の姦しき

ひなまつりじょけいかぞくのかしましき
雛祭
713 2 自転車に春の香りの向かい風

じてんしゃにはるのかおりのむかいかぜ
向(向かい風)
第797回
(2024.2)
投句なし(8)
712 第796回
(2024.2)
4 薄氷を軽く砕いて車椅子

うすらいをかるくくだいてくるまいす
薄氷 薄氷
711 3 白魚や三人吉三を諳ずる

しらうおやさんにんくつざをそらんずる
白魚 白魚
710 4 春浅し個々の青果にポップ文字

はるあさしここのせいかにぽっぷもじ
春浅し 青(青果)
709 第795回
(2024.1)
3 大寒や手足の指でグーチョキパー

だいかんやてあしのゆびでぐーちょきぱー
大寒
708 2 大寒やユーチューバーのペルシャ猫 

だいかんやゆーちゅーばーのぺるしゃねこ
大寒
707 0 日めくりをビリビリと大寒の朝

ひめるくりをびりびりとだいかんのあさ
大寒
706 第794回
(2024.1)
1 ショッピングセンターの門松と写メ

しょっぴんぐせんたーのかどまつとしゃめ
門松 門松 新年
705 0 嗽して飲む一口や寒の水

うがいしてのむひとくちやかんのみず
寒の水 寒の水
704 1 手相見の前で外せし皮手套

てそうみのまえではずせしかわしゅとう
皮手套 手(手相見)
703 第793回
(2023.12)
1 冴ゆる夜の電子レンジの電子音

さゆるよのでんしれんじのでんしおん
冴ゆる
702 3 自転車に油を注して着ぶくれて

じてんしゃにあぶらをさしてきぶくれて
着ぶくれ
701 1 悴むやお迎へ染みが手の甲に

かじかむやおむかえじみが手のこうに
悴む
700 第792回
(2023.12)
1 先頭の止まりたる熊除けの鈴

せんとうのとまりたるくまよけのすず
699 4 風呂吹や菜箸糸で繋がれて

ふろふきやさいばしいとでつながれて
風呂吹
698 4 堀炬燵短編集のふせてあり

ほりこたつたんぺんしゅうのふせてあり
掘炬燵 短(短編集)
697 第791回
(2023.11)
0 日記買ふついでに立ち読む料理本

にっきかうついでにたちよむりょうりぼん
日記買う
696 2 鯛焼を並んで買へば増す旨さ

たいやきをならんでかえばますうまさ
鯛焼
695 0 優先のフェイスパックに湯ざめせり

ゆうせんのふぇいすぱっくにゆざめせり
湯ざめ
694 第790回
(2023.11)
0 小春日の東関東自動車道

こはるびのひかしかんとうじぢyしゃどう
小春 小春日
693 4 地下鉄へ降りる階段大熊手

ちかてつへおりるかいだんおおくまで
熊手 大熊手
692 2 寄鍋や帰宅時間はとうに過ぎ

よせなべやきたくじかんはとうにすぎ
鍋焼 帰(帰宅)
691 第789回
(2023.10)
3 蔦かづら通学路であり通勤路

つたかずらつうがくろでありつうきんろ
蔦かづら
690 1 菊供養歌舞伎役者の手形見て

きくくようかぶきやくしゃのてがたみて
菊供養
689 2 灯火親し回し読みする句集かな

とうかしたしまわしよみするくしゅうかな
灯火親し
688 第788回
(2023.10)
3 栗飯の炊ける匂ひやワンルーム

くりめしのたけるにおいやわんるーむ
栗飯 栗飯
687 1 ガレージの屋根に木の実の落つる音

がれーじのやねにこのみのおちるおと
木の実落つ 木の実落つ
686 1 秋刀魚二尾焼いてあるのを買いにけり

さんまにびやいてあるのをきにけり
秋刀魚 尾(二尾)
685 第787回
(2023.10)
2 自然薯を包むスポーツ新聞紙

じねんじょをつつむすぽおつしんぶんし
自然薯
684 2 実石榴や門扉に掛かる錆びた鍵

みざくろやもんぴにかかるさびたかぎ
実石榴
683 2 前掛けで磨く林檎は店先に

まえかけでみがくりんごはみせさきに
林檎
682 第786回
(2023.9)
1 片隅に糸瓜の棚を作りけり

かたすみにへちまのたなをつくりけり
糸瓜 糸瓜
681 1 水澄むや洗面台の拡大鏡

みずすみやせんめんだいのかくだいきょう
水澄む 水澄む
680 5 脇息に置かれし肘や秋深し

脇息におかれしひじやあきふかし
秋深む 息(脇息)
679 第785回
(2023.9)
0 会員の募集広告休暇明

かいいんのぼしゅうこうこくきゅうかあけ
休暇明
678 1 枝豆の莢捨てる手作りの箱

えだまめのさやすてるてづくりのはこ
枝豆
677 4 等分に分ける小鉢やとろろ汁

とうぶんにわけるこばちやとろろじる
とろろ汁
676 第784回
(2023.8)
1 星飛んで魂少し抜き取られ

ほしとんでたましいすこしぬきとられ
星飛ぶ 流星
675 0 列なして一糸乱れぬ踊かな

れつなしていっしむだれぬおどりかな
674 0 立食ひの屋台に並ぶ秋の暮

たちぐいのやたいにならぶあきのくれ
秋の暮 屋(屋台)
第783回
(2023.8)
投句なし(7)
673 第782回
(2023.7)
2 帰省子や充電済みの電子機器

きせいしやにゅうでんずみのでんしきき
帰省子 帰省
672 0 狭庭にも家庭菜園トマトもぐ

さにわにもかていさいえんとまともぐ
トマト トマト
671 1 火曜日にメロン届くとメール来る

かようびにめろんとどくとめーるくる
メロン 火(火曜日)
670 第781回
(2023.7)
2 夏の月ウェーブ髪のギター弾き

なつのつきうぇーぶかみのぎたーひき
夏の月
669 1 浮人形ネット袋に干されけり

うきにんぎょうねっとぶくろにほされけり
浮人形
668 2 冷奴胡坐の中の指定席

ひややっこあぐらのなかのしていせき
冷奴
667 第780回
(2023.6)
4 某私立小学校の夏帽子

ぼうしりつしょうがっこうのなつぼうし
夏帽子 夏帽子
666 1 鮎頂きて大吟醸の封を切る

あゆいただきてだいぎんじょうのふうをきる
665 5 即席の麺を待つ間の麦茶かな

そくせきのめんをまつまのむぎちゃかな
麦茶 席(即席)
664 第779回
(2023.6)
3 犬小屋の剥げてるペンキ柿若葉

いぬごやのはげてるぺんきかきわかば
柿若葉
663 2 一瞬にオセロの白が青嵐

いっしゅんにおせろのしろがあおあらし
青嵐
662 2 右手にスマホ左手に青林檎

みぎてにすまほひだりてにあおりんご
青林檎
661 第778回
(2023.5)
1 短夜の寝返り打てば魚鼓の音

みじかよのねがえりうてばきょくのおと
短夜 短夜
660 2 少年は急に無口に栗の花

しょうねんはきゅうにむくちにくりのはな
栗の花 栗の花
659 1 朝顔市両手ふさぐる小鉢かな

あさがおいちりょうてふさぐるこばちかな
朝顔市 朝(朝顔市)
658 第777回
(2023.5)
3 五月来てピアノの音のまた外れ

ごがつきてぴあののおとのまたはずれ
五月
657 2 動かざる天道虫に軽く息

うごかざるてんとうむしにかるくいき
天道虫
656 0 箱買ひのトマトのレシピ検索す

はこがいのとまとのれしぴけんさくす
トマト
655 第776回
(2023.5)
3 スプレーは無臭卯の花腐しかな

すぷれーはむしゅううのはなくだしかな
卯の花腐し 卯に花腐し
654 0 兄をこ越す弟の背や柏餅

あにをこすおとうとのせやかしわもち
柏餅 柏餅
653 1 痛快な冒険漫画読む薄暑

つうかいなぼうけんまんがよむはくしょ
薄暑 痛(痛快)
652 第775回
(2023.4)
1 黄砂来てアレルギーとか中国とか

こうさきてあれるぎーとかちゅうごくとか
黄砂
651 7 朧月鎮痛剤の効いてきし

おぼろすきちんつうざいのきいてきし
朧月
650 2 春夕焼準特急を包み込み

はるゆうやけじゅんとっきゅうをつつみこみ
春夕焼
649 第774回
(2023.4)
0 目を見張り声を失ふ花盛り

めをみはりこえをうしなうはなざかり
花盛り
648 2 二人には日永もあつと言ふ長さ

ふたりにはひながもあっというながさ
日永 日永
647 4 予定は入れぬ土曜日の万愚節

よていはいれぬどようびのばんぐせつ
万愚節 土(土曜日)
646 第773回
(2023.3)
0 デージーのほとりにアフタヌーンティー

でいじいのほとりにあふたぬうんてぃい
デージー
645 2 フラスコに映る半身ヒヤシンス

ふらすこにうつるはんしんひやしんす
ヒヤシンス
644 2 北窓開く老眼鏡の見つかりぬ

きたまどあくろうがんきょうにみつかりぬ
北窓開く
643 第772回
(2023.3)
2 春雷に乱れ無き飴切の音

しゅんらいにみだれなきあめきりのおと
春雷
642 5 返信に様を書き足す二月尽

へんしんにさまをかきたすにがつじん
土筆
641 0 食卓の話題の主は土筆かな

しょくたくのわだいのぬしはつくしかな
640 第771回
(2023.2)
1 お隣のまだ気が付かぬ蕗の薹

おとなりのまだきがつかぬふきのとう
蕗の薹
639 1 スタートの位置に紅梅滑り台

すたーとのいちにこうばいすべりだい
紅梅
638 0 春寒のポストにピザのメニューかな

はるざむのぽすとにぴざのめにゅーかな
春寒
637 第770回
(2023.2)
1 白昼のズンバ教室春浅し

はくちゅうのずんばきょうしつはるあさし
春浅し 春浅し
636 0 直角の路地を曲がりて水菜かな

ちょっかくのろじをまがりてみずなかな
水菜 水菜
635 1 寒のあけ少人数の句会かな 

かんあけのしょうにんずうのくかいかな
寒あけ 数(少人数)
634 第769回
(2023.1)
4 大寒の朝風呂炊いて居りにけり

だいかんのあさぶろたいておりにけり
大寒
633 0 コンビニのおでん抱えて緩歩かな

こんびにのおでんかかえてかんぽかな
おでん
632 2 冬の鳥スマホ出す間に飛び立ちぬ

ふゆのとりすまほだすまにとびたちぬ
冬の鳥
631 第768回
(2023.1)
2 順番に焼き上がりたる雑煮餅

じゅんばんにやきあがりたるぞうにもち
雑煮餅 雑煮 新年
630 7 初句会一輪挿しを四か所に

はつくかいいちりんざしをよんかしょに
初句会 初句会 新年
629 3 店先のペコちゃん人形春小袖

みせさきのぺこちゃんにんぎょうはるこそで
春小袖 人(人形) 新年
628 第767回
(2022.12)
3 開けずとも知るクリスマスプレゼント

あけずともしるくりすますぷれぜんと
クリスマスプレゼント
627 2 編み上げて被つてみせる冬帽子

あみあげてかぶってみせるふゆぼうし
冬帽子
626 0 薄らと夕日の色の千鳥かな

うっすらとゆうひのいろのちどりかな
千鳥
625 第766回
(2022.12)
2 枯蔓の幽かな音をたてにけり

かれづるのかすかなおとをたてにけり
枯蔓 枯蔓
624 2 のつぺ汁胡坐に孫の寝顔かな

のっぺいじるあぐらにまごのねがおかな
のつぺい汁 のつぺい汁
623 1 逆立ちの足受く友を小春風

さかだちのあしうくともをこはるかぜ
小春風 足(逆立ちの足)
622 第765回
(2022.11)
0 煮凝や通販で買ふ美容液

にこごりやつうはんでかうびようえき
煮凝
621 1 冬の雨醤油の焦げた匂ひかな

ふゆのあめしょうゆのこげたにおいかな
冬の雨
620 2 日向ぼこ猫より先に閉づ眼

ひなたぼこねこよりさきにとづまなこ
ひなたぼこ
619 第764回
(2022.11)
1 凩やあまゆるくせの室内犬

こがらしやあまゆるくせのしつないけん
618 0 蕎麦を食べさてと膝打つ酉の市

そばをたべさてとひざうつとりのいち
酉の市 酉の市
617 3 先生は熱血漢や皮ジャンパー

せんせいはねっけつかんやかわじゃんぱー
皮ジャンパー 生(先生)
616 第763回
(2022.10)
3 手土産の練菓子を開け秋惜しむ

てみあげのねりがしをあけあきおしむ
秋惜しむ
615 1 福耳に刺さるピアスや紅葉狩

ふくみみにささるぴあすやもみじがり
紅葉狩
614 2 落花生チラシで作るゴミの箱

らっかせいちらしでつくるごみのはこ
落花生
613 第762回
(2022.10)
1 朝寒の茶柱が立つ湯呑かな

あさざむやcyばしらがたつゆのみかな
朝寒 朝寒
612 1 踏み台に乗るは夫や吊し柿

ふみだいにのるはおっとやつるしがき
吊し柿 吊し柿
611 3 声出して笑ふことあり石榴の実

こえだしてわらうことありざくろのみ
石榴の実 石(石榴の実)
610 第761回
(2022.10)
1 秋日や登りカーブのいろは坂

しゅうじつやのぼりかーぶのいろはざか
秋日
609 1 木犀や住宅街の歯科医院

もくせいやじゅうたくがいのしかいいん
木犀
608 4 酔芙蓉この時間まだ素面です

すいふようこのじかんまだしらふです
酔芙蓉
607 第760回
(2022.9)
5 爽やかにワイングラスは目の高さ

さわやかにわいんぐらすはめのたかさ
爽やか 爽やか
606 5 見える傷見えない傷や衣被

みえるきずみえないきずやきぬかつぎ
衣被 衣被
605 1 天窓を開け放したる良夜かな

てんまどをあけはなしたるりょうやかな
良夜 良(良夜)
604 第759回 1 ジャズライブ余韻の耳を虫時雨

じゃずらいぶよいんのみみをむししぐれ
虫時雨
603 0 宵闇の宅配バイク擦れ違ふ

よいやみのたくはいばいくすれちがう
宵闇
602 5 幸運の色は何色梨を剥く

こううんのいろはなにいろなしをむく
601 第758回 1 サンダルの飛ばされて消ゆ台風禍

さんだるのとばされてきゆたいふうか
台風 颱風
600 1 朝顔やヤフーニュースをタップして

あさがおややふうにゅうすをたっぷして
朝顔 朝顔
559 1 受け皿の余さず啜る新酒かな

うけざらのあまさずすするしんしゅかな
新酒 余(余さず)
558 第757回 3 百日草スーツケースは五泊用

ひゃくにちそうすーつけーすはごはくよう
百日草
557 4 合歓の花脚立を畳む音響く

ねむのはなきゃたつをたたむおとひびく
合歓の花
556 2 猛暑日の矮鶏の卵が滑り落つ

もうしょびのちゃぼのたまごがすべりおつ
猛暑日
555 第756回 0 マシュマロを焦がさぬやうにキャンプファイヤー

ましゅまろをこがさぬようにきゃんぷふぁいやあ
キャンプファイヤー キャンプ
554 2 孫自慢薬自慢や心太

まごじまんくすりじまんやところてん
心太 心太
553 4 何もかも意欲失せたる大暑かな

なにもかもいよくうせたるたいしょかな
大暑 意(意欲)
552 第755回 1 レース編む転がる糸と鉛筆と

れーすあむころがるいととえんぴつと
レース編む
551 0 頼りなき彼氏の腕や貸ボート

たよりなきかれしのうでやかしぼーと
貸ボート
550 1 巴里祭やハッピーエンドのハリウッド

ぱりさいやはっぴーえんどのはりうっど
巴里祭
549 第754回 1 歳の差のはなるる夫婦枇杷を剥く

としのさのはなるるふうふびわをむく
枇杷 枇杷
548 2 一匹の目高に名前付けて飼ふ

いっぴきのめだかになまえつけてかう
目高 目高
547 1 酸味あるコーヒーをゐる夏の宵

さんみあるこーひーをいるなつのよい
夏の宵 酸(酸味)
546 第753回 1 歯ブラシを新しく替ふ芒種かな

はぶらしをあたらしくかうぼうしゅかな
芒種
545 1 日雷とつさに掴む彼の腕

ひかみなりとっさにつかむかれのうで
日雷
544 0 この服に似合ふサンダル履きにけり

このふくににあうさんだるはきにけり
サンダル
第752回 投句なし(6) 胡瓜の花
入梅
543 第751回 0 葉桜の下のゴールにシュート決め

はざくらのしたのごーるにしゅーときめ
葉桜
542 3 御手玉の鈴を縫ひ込むえごの花

おてだまのすずをぬいこむえごのはな
えごの花
541 3 花水木商店街のジャズライブ

はなみずきしょうてんがいのじゃずらいぶ
花水木
540 第750回 1 朧夜のタクシー乗り場に千鳥足

おぼろよのたくしーのりばにちどりあし
朧夜
539 0 新しき茶筒に封を切る新茶

あたらしきちゃづづにふうをきるしんちゃ
新茶 新茶
538 5 鉄棒の後ろ回りやチューリップ

てつぼうのうしをまわりやちゅーりっぷ
チューリップ 後(後ろ回り)
537 第749回 4 新しきチョーク置かるる四月かな

あたらしきちょーくおかるるしがつかな
四月
536 2 見たはずの思ひ出せない春の夢

みたはずのおもいだせないはるのゆめ
春の夢
535 2 看護師のピンクの白衣うららけし

かんごしのぴんくのはくいうららけし
うららけし
534 第748回 4 山葵田やバス降りて徒歩五十分

わさびだやばすおりてとほごじゅっぷん
山葵田 山葵
533 3 御結びを頬張る昼餉磯開き

おむすびをほおばるひるげいそびらき
磯開き 磯開き
532 2 陽春や冨士見坂より富士を見ぬ

ようしゅんやふじみざかよりふじをみぬ
陽春 陽(陽春)
531 第747回 1 まだ早い否もう遅い雛納

まだはやいおやもうおそいひなおさめ
雛納
530 1 頬白やスマートホンの住所録

ほおじろやすまあとほんのじゅうしょろく
頬白
529 3 真夜中の蜆静かに鳴いてをり

まよなかのしじみしずかにないてをり
528 第746回 3 すかんぽや呼捨てさるる男子どち

すかんぽやよびすてさるるだんしどち
すかんぽ 酸葉
527 2 輪の中に和装の顧問卒業期

わのなかにわそうのこもんそつぎょうき
卒業期 卒業
526 0 春の夜のしたたむ文の遅筆かな

はるのよのしたたむふみのちひちかな
春の夜 遅(遅筆)
525 第745回 0 スキップにおさげが揺れる犬ふぐり

すきっぷにおさげがるれるいぬふぐり
犬ふぐり
524 1 切り損ね箸に連なる若布かな

きりそこねはしにつらなるわかめかな
若布
523 0 ポキと折るアスパラガスの茎の音

ぽきとおるあすぱらがすのくきのおと
アスパラガス
522 第744回 0 雪解や革靴数多磨き上ぐ

ゆきどけやかわぐつあまたみがきあぐ
雪解 雪解
521 1 公魚や猫背の背中摩り合ふ

わかさぎやねこぜのせなかさすりあう
公魚 公魚
520 3 続編の待たるる日々やフリージア

ぞくへんのまたるるひびやふりーじあ
続(続編) フリージア
519 第743回 2 大寒の圧力鍋に肉ごろん

だいかんぼあつりょくなべににくごろん
大寒
518 1 1月の垣根を風の豊かなり

いちがつのかきねをかぜのゆやかなり
1月
517 2 蜜柑山指さす先は阿蘇火山

みかんやまゆびさすさきはあそかざん
蜜柑山
516 第742回 0 設ひは応接室の福寿草

ひつらいはおうせつしつのふくじゅそう
福寿草 福寿草 新年
515 3 名も知らぬ歌手の前座や猿回し

なもしらぬかしゅのぜんざやさるまわし
猿回し 猿回し 新年
514 2 年明くや数へ年では同い年

としあくやかぞえどしではおないどし
年明く 数(数え年) 新年
513 第741回 2 数え日の捨て去るものと残るもの

かぞえびのすてさるものとのこるもの
数え日
512 1 寒いねに寒いねと測る血圧

さむいねにさむいねとはかるけつあつ
寒い
511 0 店頭のラメ入りポインセチアかな

てんとうのらめいりぽいんせちあかな
ポインセチア
510 第740回 4 仏壇と神棚の在る白障子

ぶつだんとかみだなのあるしろしょうじ
白障子 障子
509 1 ポケモンのタスク完了して湯ざめ

ぽけもんのたすくかんりょうしてゆざめ
湯ざめ 湯ざめ
508 2 通販の送料無料クリスマス

つうはんのそうりょうむりょうくりすます
クリスマス 無(無料)
507 第739回 4 生まれたる家はもう無き枇杷の花

うまれたるいえはもうなきみわのはな
枇杷の花
506 2 蜜柑剥く指先見つつ聞く話

みかんむくゆびさきみつつはなしきく
蜜柑
505 0 七五三写真選びの消去法

しちごさんしゃしんえらびのしょうきょほう
七五三
504 第738回 0 木の葉髪このくらいならまだましね

このはがみこのくらいならまだましね
木の葉髪 木の葉髪
503 0 朝漬の重しこの頃手強しき

あさづけのおもしこのごろてごわしき
朝漬 朝漬
502 3 赤き日の静かに沈む御講凪

あかきひのしずかにしずむおこうなぎ
御講凪 沈(沈む)
501 第737回 1 団栗の筆字が壁にひらひらと

どんぐりのふでじがかべにひらひらと
団栗
500 0 花野より子犬を連れて酪農家

はなのよりこいぬをつれてらくのうか
花野
499 3 じゃんけんのぐうの顔して隼人瓜

じゃんけんのぐうのかおしてはやとうり
隼人瓜
498 第736回 1 自転車のサドル叩いて寒露かな

じてんしゃのさどるたたいてかんろかな
寒露 寒露
497 4 蓑虫や単身赴任のワンルーム

ものむしやたんしんふにんのわんるーむ
蓑虫 蓑虫
496 3 割引のシール貼られし茸飯

わりびきのしーるはられしきのこめし
茸飯 割(割引)
495 第735回 2 枝豆の引抜様の泥を浴ぶ

えだまめのひきぬきざまのどろをあぶ
枝豆
494 0 腰高に踊る海外看護助手

こしだかにおどるかいがいかんごじょしゅ
493 3 報告の数多抱ふる墓参かな

ほうこくのあまたかかうるぼさんかな
墓参
492 第734回 2 芒野を風の大波小波かな

すすきのをかぜのおおなみこなみかな
芒野
491 1 福耳は父ゆづりなり蚯蚓鳴く

ふくみみはちちゆずりなりみみずなく
蚯蚓鳴く 蚯蚓鳴く
490 2 阿波踊心底惚れてゐたりけり

あわおどりしんそこほれていたりけり
阿波踊 底(心底)
489 第733回 4 目白籠吊るす軒下風の道

めじろかごつるすのきしたかぜのみち
目白籠
488 2 蜩や学習塾に急ぎ足

ひぐらしやがくしゅうじゅくにいそぎあし
487 5 お下がりの似合ふ妹小鳥来る

おさがりのにあういもうとことりくる
小鳥くる
486 第732回
0 逃げ惑ふこちらに鼠花火かな

にげまどうこちらにねずみはなびかな
鼠花火 花火線香
485 2 晩餐の冷製南瓜スープかな

ばんさんのれいせいかぼちゃすーぷかな
南瓜 南瓜
484 6 相棒は仇役なり村芝居

あいぼうはかたきやくなりむらしばい
村芝居 棒(相棒)
483 第731回
2 肩車されて枇杷の実目の高さ

かたぐるまされてびわのみめのたかさ
枇杷の実
482 2 前髪を切って涼しく描く眉

まえがみをきってすずしくえがくまゆ
涼し
481 1 玉葱の飴色香る午後の五時

たまねぎのあめいろかおるごごのごじ
玉葱
480 第730回
1 夜濯にノーブラの胸たわたわと

よすすぎにのーぶらのむねたわたわと
夜濯 夜濯
479 5 焼酎や島唄歌ふ声の艶

しょうちゅうやしまうたうたうこえのつや
焼酎 焼酎
478 4 夜濯にころんと小銭転がって

よすすぎにころんとこぜにころがって
夜濯 小(小銭)
477 第729回
3 鈍行の席に落ち着き缶ビール

どんこうのせきにおちつきかんびーる
缶ビール
476 2 差入れは冷し西瓜や合唱部

さしいれはひやしすいかやがっしょうぶ
冷し西瓜
475 4 鮎食す皆の見惚るる箸捌き

あゆしょくすみなのみほるるはしさばき
474 第728回 3 掌になかなか乗らぬ守宮かな

てのひらになかなかのらぬやもりかな
守宮 守宮
473 1 サムシングブルー忍ばす青水無月

さむしんぐぶるーしのばすあおみなづき
青水無月 水無月
472 0 膨らます浮輪に逸る子の瞳 

ふくらますうきわにはやるこのひとみ
浮輪 輪(浮輪)
471 第727回 2 カラフルなセル着て高座湧かせをり

からふるなせるきてこうざわかせおり
セル
470 0 髪を切りレースの襟のワンピース

かみをきりれーすのえりのわんぴーす
レース
469 0 新茶汲む和菓子の箱を解きにけり

しんちゃくむわがしのはこをときにけり
新茶
468 第726回 聳え立つ送電線や麦の秋

そびえたつそうでんせんやむぎのあき
麦の秋 麦の秋
4647 生烏賊の腸に指探り入れ

なまいかのはらわたにゆびさぐりいれ
烏賊 烏賊
466 送迎のバスは桃色梅雨晴間

そうげいのばすはももいろつゆはれま
梅雨晴間 迎(送迎)
465 第725回 2 柿若葉ベランダ越しの会話かな

かきわかばべらんだごしのかいわかな
柿若葉
464 1 少女等のひかがみ眩し青嵐

しょうじょらのひかがみまぶしあおあらし
青嵐
463 2 差入れのバナナ置かるる部室かな

さしいれのばななおかるるぶしつかな
バナナ
462 第724回 0 組立てる立夏のドールハウスかな

くみたてるりっかのどーるはうすかな
立夏 立夏
461 2 蚕豆や過保護に徹す座敷犬

そらまめやかほごにってっすざしきいぬ
蚕豆 蚕豆
460 1 夏めくや昇降口の落し物

なつめくやしょうこうぐちのおとしもの
夏めく 降(昇降口)
459 第723回 2 たなさきのどれも着けたし春ショール

たなさきのどれもつけたしはるしょーる
春シヨール
458 2 別れ霜ストッキングの色はモカ

わかれじもすとっきんぐのいろはもか
別れ霜
457 3 貝寄風や上方寄席の旗なびき

かいよせやかみがたよせのはたなびき
貝寄風
456 第722回 1 外つ国のパークは広きカイト飛ぶ

とつくにのぱあくはひろきかいととぶ
カイト
455 2 脇息の並ぶ座敷や桜鯛

きょうそくのならぶざしきやさくらだい
桜鯛 桜鯛
454 3 折り紙の八角箱に春ショール

おりがみのはっかくばくにはるしょおる
春ショール 箱(八角箱)
453 第721回 3 嫁の地に暮らす息子や鳥帰る

よめのちにくらすむすこやとりかえる
鳥帰る
452 見上ぐるる春分の日の鳥瞰図

みあぐるるしゅんぶんのひのちょうかんず
春分の日
451 点滅の信号急ぐ春日傘

てんめつのしんごういそぐはるひがさ
春日傘
450 第720回 3 ペコちゃんの如く田楽味噌舐めり

ぺこちゃんのごとくでんがくみそなめり
田楽 田楽
449 1 開帳や駅で落ち合ふ四姉妹

かいちょうやえきでおちあうよんしまい
開帳 開帳
448 2 白酒の旗と床几の茶店かな

しろざけのはたとしょうぎのcたみせかな
白酒 自・白(白酒)
447 第719回 3 銀輪の列に加はる春一番

ぎんりんのれつにくわわるはるいちばん
春一番
446 1 梅が香の古屋数多や黙の町

うめがかのふるやあまたやもだのまち
梅が香
445 1 春光や螺鈿の箸の賑はへり

しゅんこうやらでんのはしのにぎわえり
春光
444 第718回 1 くすぐられ声あげ笑ふ猫柳

くすぐられこえあげわらうねこやなぎ
猫柳 猫柳
443 2 小便小僧にもバレンタインの日

しょうべんこぞうにもばれんたいんのひ
バレンタイン バレンタイン
442 4 散乱の知育玩具や春の昼

さんらんのちいくがんぐやはるのひる
春の昼 育(知育)
441 第717回 2 ポンポンを揺らし駆け寄る冬帽子

ぽんぽんをゆらしかけよるふゆぼうし
冬帽子
440 2 鯛焼の店の主人は異星人

たいやきのみせのしゅじんはうちゅうじん
鯛焼
439 1 ストールに光る留め金闊歩する

すとーるにひかるとめがねかっぽする
ストール
438 第716回 2 竹馬の猿と掛合ふ猿回し

たけうまのさるとかけあうさるまわし
竹馬 竹馬
437 3 凍蝶は夢と現を舞ひにけり

いてちょうはゆめとうつつをまいにけり
凍蝶 凍蝶
436 1 蓬莱や座右に置かる電子辞書

ほうらいやざゆうにおかるでんしじしょ
蓬莱 辞(電子辞書) 新年
435 第715回 2 冬深し絵手紙の朱のはみ出しぬ

ふゆふかしえてがみのしゅのはみだしぬ
冬深し
434 0 竹とんぼならいに乗りてつとに消ゆ

たけとんぼならいにのりてつとにきゆ
ならい
433 1 冬服の裏地の艶の滑りかな

ふゆふくのうらじのつやのすべりかな
冬服
432 第714回 2 アレクサに今日は何の日葛湯練る

あれくさにきょうはなんのひくずゆねる
葛湯練る 葛湯
431 2 断捨離の手紙の束や庭焚火

だんしゃりのてがみのたばやにわたきび
庭焚火 焚火
430 1 午後三時マスクの中の欠伸かな

ごごさんじますくのなかのあくびかな
マスク 伸(欠伸)
第713回 投句なし(5)
429 第712回 2 クッキーの生地を捏ねてる時雨の日

くっきーのきじをこねてるしぐれのひ
時雨 時雨
428 3 スケボーのストップモーション鷹の空

すけぼーのすとっぷもーしょんたかのそら
鷹の空
427 2 欠点も好きになりたる小春かな

けってんもすきになりたりこはりかな
小春 欠(欠点)
426 第711回 1 白粉が咲いて重たきエコバック

おしろいがさいておもたきえこばっく
白粉
425 0 肌寒やブラックティーとレモンティー

はだざむやぶらっくてぃーとれもんてぃー
肌寒
424 4 御手玉に鈴入れて縫ふ菊日和

おてだまにすずいれてぬうきくびより
菊日和
423 第710回 1 ラジコンの飛行機飛ばす刈田原

らじこんのひこうきとばすかりたはら
刈田原 刈田
422 3 刃先より出づる柚子の香厨人

はさきよりいずるゆずのかくるわびと
柚子 柚子
421 0 平和祭ジャングルジムと水飲み場

へいわさいじゃんぐるじむとみずのみば
平和祭 平(平和祭)
420 第709回 2 脇息の置かるる座敷秋の暮

きょうそくのおかるるざしきあきのくれ
秋の暮
419 ちゅんちゅんと風を往なして稲雀(ちゆんちゆん)

ちゅんちゅんとかぜをいなしていなすずめ
稲雀
418 4 コスモスの揺れて急行列車過ぐ

こすもすのゆれてきゅうこうれっしゃすぐ
コスモス
417 第708回 1 月なる反射ベストの作業員

むげつなるはんしゃべすとのさぎょういん
無月 無月
416 4 秋鯖にそれぞれ進む酒と飯

あきさばにそれそれすすむさけとめし
秋鯖 秋鯖
415 1 水引の花にひかがみ擽られ 

みずひきのはなにひかがみくすぐられ
水引の花 水(水引の花)
414 第707回 1 縁側に塩と西瓜の置かれけり

えんがわにしおとすいかのおかれけり
西瓜
413 0 夜食とる母はパジャマに着替へをり

やしょくとるはははばじゃまにきがえおり
夜食
412 1 雑誌に挟まるる落花生の皮

さっしにはさまるるらっかせいのかわ
落花生
411 第706回 0 新豆腐川に沿ひたる獣道

しんとうふかわにそいたるけものみち
新豆腐 新豆腐
410 1 世話役は幼馴染や地蔵盆

せわやくはおさななじみやじぞうぼん
地蔵盆 地蔵盆
409 3 出来秋や庭に自転車三輪車

できあきやにわにじてんしゃさんりんしゃ
出来秋 出(出来秋)
408 第705回 2 夜濯にホテルの小さきソープかな

よすすぎにちさきほてるのそーぷかな
夜濯
407 2 玉虫の死しても褪せぬ艶放つ

たまむしのししてもあせぬつやはなつ
玉主
406 0 道端の軍手干からぶ極暑かな

みちばたのぐんてひからぶごくしょかな
極暑
405 第704回 0 香水の免税店に充ち満ちぬ

こうすいのめんぜいてんにみちみちぬ
香水 香水
404 3 銭湯の一番風呂や暑気払い

せんとうのいちばんぶろやしょきばらい
暑気払い 暑気払い
403 4 細筆の流るる文字や目高飼ふ

ほそふでのながるるもじやめだかかう
目高 目(目高)
402 第703回 1 青空で作つてみたきサンドレス

あおずらでつくってみたきさんどれす
サンドレス
401 2 セロテープ貼つて紛らす立版古

せろてーぷはってまぎらすたてばんこ
立板古
400 0 梅雨出水中州大方変りたり

つゆでみずなかすおおかたかわりたる
梅雨出水
399 第702回 1 小中高一貫校百合の花

しょうちゅうこういっかんこうゆりのはな
百合の花 百合
398 1 畳屋の薬缶口飲み虹を吹く

たたみやのやかんくちのみにじをふく
397 1 待望の予定流るる梅雨の闇

たいぼうのよていながるるつゆのやみ
梅雨の闇 待(待望)
396 第701回 2 白玉を下戸も上戸も好みをり

しらたまやげこもじょうごもこのみをり
白玉
395 0 葉を広げ柿の葉鮓に賑はへり

はをひろげかきのはずしににぎわえり
柿の葉鮓
394 0 梅雨晴れや野球部員の坊主刈り

つゆばれややきゅうぶいんのぼうずがり
梅雨晴れ
393 第700回 5 一献を下戸にも勧む初鰹

いっこんをげこにもすすむはつがつお
初鰹 初鰹
392 0 黙々と小便小僧風薫る

もくもくとしょうべんこぞうかぜかおる
風薫る 風薫る
391 2 際立てり鉄砲百合と牧師館

きわだてりてっぽうゆりとぼくしかん
鉄砲百合 鉄(鉄砲百合)
390 第699回 5 滴りや木琴鉄琴ヴィブラフォン

したたりやもっきんてっきんびぶらふぉん
滴り
389 2 蟻の列お菓子の国へ導きぬ

ありのくにおかしのくにへみちびきぬ
388 0
山滴る芳名板に 妣の名前

やましたたるほうめいばんにひのなまえ
山滴る
387 第698回 3 葉桜や遊具に子等の声はなし

はざくらやゆうぐにこらのこえはなし
葉桜 葉桜
386 0 長男の息子が分くる粽かな

ちょうなんのむすこがわくるちまきかな
385 3 自転車の補助輪外す立夏かな

じてんしゃのほじょりんはずすりっかかな
立夏 転(自転車)
384 第697回 1 高々と積木の塔や暖かし

たかだかとつみきのとうやあたたかし
暖かし
383 3 花菜漬家族写真のセピア色

はななずけかぞくしゃしんのせぴあいろ
花菜漬
382 2 つばくろや名刀捌く狂四郎

つばくろやめいとうさばくきょうしろう
つばくろ
381 第696回 1 落ちさうで落ち留まるらむ古巣かな

おとそうでおちとまるらんふるすかな
古巣 古巣
380 1 サークルの持寄りおやつ蕨餅

さーくるのもちよりおやつわらびもち
蕨餅 蕨餅
379 0 パンジーは笑顔泣き顔どちらかな

ぱんじーはえがおなきがおどちらかな
パンジー 顔(笑顔泣き顔)
378 第695回 1 百均のピンクコーナー桜咲く

ひゃっきんのぴんくこーなーさくらさく
桜咲く
377 4 石蹴りの平らな石や春の雲

いしけりのたいらないしやはるのくも
春の雲
376 1 朝寝して予定の一つ宙に浮く

あさねしてよていのひとつちゅうにうく
朝寝
375 第694回 1 接木して眼鏡外して背伸びして

つぎきしてめがねがずしてせのびして
接木 接木
374 4 箸置きも母の手作り菜飯かな

はしおきもははのてずくりなめしかな
菜飯 菜飯
373 1 紅梅や献立表の筆の文字

こうばいやこんだてひょうのふでのもじ
紅梅 献(献立)
372 第693回 0 濃茶練るバレンタインのダークチョコ

こいちゃねるばれんたいんのだーくちょこ
バレンタイン
371 0 公魚を釣る夢中になりて猫背

わかさぎをつるむちゅうになりてねこぜ
公魚
370 1 蕗の薹日当たりながら順繰りに

ふきのとうひあたりながらじゅんぐりに
蕗の薹
369 第692回 1 自転車で迎へ撃つなり春一番

じてんしゃでむかえうtyなりはるいちばん
春一番 春一番
368 1 飯蛸の串刺し当てに選びをり

いいだこのくしざしあてにえらびおり
飯蛸 飯蛸
367 0 PCの同期待ちをり春の星

ぴーしーのどうきまちおりはるのほし
春の星 同(同期)
366 第691回 3 ここだけの話聞いてる炬燵かな

ここがけのはなしきいてるこたつかな
炬燵
365 1 冬桜少年のまだ薄き胸

ふゆざくらしょうねんのまだうすきむね
冬桜
364 0 東京に吹雪の動画添付され

とうきょうにふぶきのどうがてんぷされ
吹雪
363 第690回 0 ごまめ噛む歯科医の話などをして

ごまめかむしかいしのはなしなどして
ごまめ ごまめ 新年
362 1 楪や表札の名は薄らかに

ゆづりはやひょうさつのもじうすらかに
新年
361 2 お飾を片す薬局薬剤師

おかざりをかたすやっきょくやくざいし
お飾 薬(薬局・薬剤師) 新年
360 第689回 3 横丁は煮込み料理や空つ風

よこちょyはにこみりょうりやからっかぜ
空つ風
359 0 青年の肩我に触る暖房車

せいねんのかたわれにふるだんぼうしゃ
暖房車
358 2 手と足のネイルを塗つて湯ざめして

てとあしのねいるをぬってゆざめして
湯ざめ
357 第688回 2 根深汁馴染みの味噌を溶き入れし

ねぶかじるなじみのみそをときいれし
根深汁 根深汁
356 1 咳こんでポケットの飴まさぐれり

せきこんでぽけっとのあめまさぐれり
355 3 新しき作務衣着てをり煤払

あたらしきさむえきておりすすはらい
煤払 務(作務衣)
354 第687回 1 持成しは粗茶縁側のちゃんちゃんこ

もてなしはそちゃえんがわのちゃんちゃんこ
ちゃんちゃんこ
353 4 パンダ見て新海苔を買ふ帰り道

ぱんだみてしんのりくぉかうかえりみち
新海苔
352 2 北時雨紐育市も碁盤の目

きたしぐれにゅーよーくしもごばんのめ
北時雨
351 第686回 1 切干を大鉢に盛る祖母の味

きりぼしをおおばちのもるそぼのあじ
切干 切干
350 0 鉢物の位置変へも冬構なり

はちもののいちかえもふゆかまえなり
冬構 冬構
349 2 少年の由無し心青木の実

しょうねんのよしなしこころあおきのみ
青木の実 由(由無し)
第685回 投句なし(4)
348 第684回 0 銀杏の歯触りや子の纏ひ付く

ぎんなんのはざわりやこのまといつく
銀杏 銀杏(ぎんなん)
347 2 うそ寒や自動扉の前に人

うそざむやじどうとびらのまえにひと
うそ寒 うそ寒
346 1 竹の春共通項のない二人

たけのはるひょうつうこうのないふたり
竹の春 共(共通項)
345 第683回 4 反返る回覧板や町残暑

そりかえるかいらんばんやなちざんしょ
残暑
344 0 捨て猫と思はゆ声や秋の暮

すてねことおもわゆこえやあきのくれ
秋の暮
343 1 黒葡萄摘む魔女めく長き爪

くろぶどうつまむまじょめくながきつめ
黒葡萄
342 第682回 5 鰯雲スーツケースの旅シール

いわしぐもすーつけーすのたびしーる
鰯雲 鰯雲
341 2 球場の野外ステージ子規忌かな

きゅうじょうのやがいすてーじしききかな
子規忌 子規忌
340 2 花粉付けふらふらと舞ふ秋の蝶

かふんつけふらふらとまうあきのちょう
秋の蝶 粉(花粉)
339 第681回 0
ジョーダンの跳んでる靴や鳥渡る

じょーだんのとんでるくつやとりわたる
鳥渡る
338 1 防水の軽量リュック山装ふ

ぼうすいのけいりょうりゅっくやまよそおう
山装ふ
337 3 稲妻やちらつと見上ぐ掛け時計

いなずまやちらっとみあぐかけどけい
稲妻
336 第680回 4 自転車の三人乗りや初嵐

じてんしゃのさんにんのりやはつあらし
初嵐 初嵐
335 5 カンナ咲きアンダルシアの空は青

かんなさきあんだるしあのそらはあお
カンナ カンナ
334 0 朝晩の新聞にポストの秋気

あさばんのしんぶんにぽすとのしゅうき
秋気 晩(朝晩)
333 第679回 3 干し物と鉢物の在る露台かな

ほしものとはちもののあるろだいかな
露台
332 2 ファミレスの並ぶママチャリ西日受く

ふぁみれすのならぶままちゃりにいびうく
西日
331 2 帰省子の機体着陸アナウンス

きせいしのきたいちゃくりくあなうんす
帰省子
330 第678回 2 料亭を仕切る入婿洗鯉

りょうていをしきるいるむこあらいごい
洗鯉 あらい
329 2 日焼人ラーメン店の席を占む

ひやけびとたーめんてんのせきをしむ
日焼人 日焼け
328 1 髪切虫鳴いて放せと訴へり

かみきりむしないてはなせとうったえり
髪切虫 切(髪切虫)
327 第677回 2 ロリポップなめなめ笑ふ祭髪

ろりぽっぷなめなめわらうまつりがみ
祭髪
326 0 側溝の水の浄しや日雷

そっこうのみずのきよしやひかみなり
日雷
325 1 見上ぐるる娘の背丈桐の花

みあぐるるむすめのせたけきりのはな
桐の花
324 第676回 5 碁会所の本日よりは藺座布団

ごかいしょのほんじつよりはいざぶとん
藺座布団 夏座布団
323 3 滴りの八分音符と四分音符

したたりのはちぶおんぱとしぶおんぷ
滴り 滴り
322 0 夢の世やレースに乗りて世界旅

ゆめのよやれーすにのりてせかいたび
レース 世(世界旅)
321 第675回 3 梅雨寒やメンチカツ屋の列に並む

つゆざむやめんちかつやのれつになむ
梅雨寒
320 1 小判草子の手に溢れさせ楽し

こばんそうこのてにあふれさせたのし
小判草
319 0 父の日を子供二人と孫四人

ちちのひをこどもふたりとまごよにん
父の日
318 第674回 0 短夜の夢見る間無く目覚めけり

みじかよのゆめみるまなくめざめけり
短夜 短夜
317 2 木耳や円卓回る紹興酒

きくらげやえんたくまわるしょうこうしゅ
木耳 木耳
316 2 子犬にも三輪車にも若葉風

こいぬにもさんりんしゃにもわかばかぜ
若葉風 葉(若葉風)
315 第673回 2 表札もポストも覆ふ黄木香 

ひょうさつもぽすともおおうきもっ
黄木香
314 5 葉桜やゲートボールとベビーカー 

はざくらやげーとぼーるとべびーかー
葉桜
313 1 隣との際をなくする著莪の花 

となりとのきわをなくするしゃがのはな
著莪の花
312 第672回 1 立夏のスリッパ立てに立つスリッパ

りっかのすりっぱたてにたつすりっぱ
立夏 立夏
311 2 駅中の料理教室麦の飯

えきなかのりょうりきょうしつむぎのめし
麦の飯 麦飯
310 1 境内で記念撮影天清和

けいだいできねんさつえいてんせいわ
清和 令・和(清和)
309 第671回 0 桜まじ木綿糸切る糸切歯

さくらまじもめんいときるいときりば
桜まじ
308 4 竹秋の風に匂ひのありにけり

ちくしゅうのかぜににおいのありにけり
竹秋
307 0 扉開く暗唱数字春の闇

そびらあくあんしょうすうじはるのやみ
春の闇
306 第670回 1 別れ霜無印良品の如雨露

わかれじもむじるしりょうひんのじょうろ
別れ霜 別れ霜
305 1 小さき音漏らし水吐く浅利かな

ちさきおともらしみずはくあさりかな
浅利 浅利
304 0 カレー家のシバ神像と金盞花

かれーやのしばしんぞうときんせんか
金盞花 家(カレー家)
303 第669回 2 春苺生クリームの角をたて

はるいちごなまくりーむのつのをたて
春苺
302 2 子も母もはみ出して描くチューリップ

こもははもはみだしてかくちゅーりっぷ
チューリップ
301 2 宮様の笑ふお写真卒業期

みやさまのえまうおしゃしんそつぎょうき
卒業期
300 第668回 1 鳥帰る週の初めは日曜日

とりかえるっしゅうのはじめはにちようび
鳥帰る 鳥帰る
299 0 旬の文字付けたメニューの鰆食ぶ

しゅんのもじつけためにゅーのさわらたぶ
298 3 何度目の身の上話うららけし

なんどめのみのうえばなしうららけし
うららけし 身(身の上話)
297 第667回 5 桜餅祖母とおなじく富士額

さくらもちそぼとおなじくふじびたい
桜餅
296 1 果てしなく打寄せる波桜貝 

はてしなくうちよせるなみさくらがい
桜貝
295 0 通勤のダイヤ改正黄水仙 

つうきんのだいやかいせいきずいせん
黄水仙
294 第666回 5 捨てられぬ端切れ数多や針供養

すてられぬはぎれあまたやはりくよう
針供養 針供養
293 0 公園の遊具塗り立て下萌ゆる

こうえんのゆうぐぬりたてしたもゆる
下萌 下萌
292 4 早春の女子会マカオ料理店

そうしゅんのじょしかいまかおりょうりてん
早春 会(女子会)
291 第665回 1 星型の人参煮ゆるシチューかな

ほしがたのにんじんにゆるしちゅーかな
人参
290 2 絨毯に積木の城の崩れをり

じゅうたんにつみきのしろのくずれをり
絨毯
289 3 セーターにアルファベットの頭文字

せーたーにあるふぁべっとのかしらもじ
セーター
288 第664回 4 葉牡丹に町のボランティアの名札

はぼたんにまちのぼらんてぃあのなふだ
葉牡丹 葉牡丹
287 2 子の為に成り代はりたる厄払

このためになりかわりたるやくばらい
厄払 厄払
286 2 珈琲に白きマシュマロ寒波来ぬ

こーひーにすろきましゅまろかんぱきぬ
寒波 白(白い)
285 第663回 1 上空は蒼し天皇誕生日

じょうくうはあおしてんのうたんじょうび
天皇誕生日
284 3 漱石忌電子書籍の電池切れ

そうせききでんししょせきのでんちぎれ
漱石忌
283 0 掌に受く綿虫を覗き込む

てのひらにうくわたむしをのぞきこむ
綿虫
282 第662回 3 笹鳴や旅はボックスシートから 

ささなきやたびはぼっくすしーとから
笹鳴 笹鳴
281 2 晩酌と一人前の寄鍋と 

ばんしゃくといちにんまえのよせなべと
寄鍋 寄鍋
280 0 酉の市地下鉄の駅地下の地下 

とりのいとちかてつのえきちかのちか
酉の市 地(地下鉄)
第661回 投句なし(3)
279 第660回 2 証印無き自動化ゲート神の旅 

しょういんなきじどうかげーとかみのたび
神の留守 神の留守
278 3 山茶花や庭の片隅チャボの小屋 

さざんかやにわのかたすみちゃぼのこや
山茶花 山茶花
277 1 形良き落葉探してをりにけり 

かたちよきおちばさがしておりにけり
落葉 形(形)
276 第659回 3 木の匙を添えたる膳のとろろ汁

`きのさじをそえたるぜんのとろろじる
とろろ汁
275 3 草の実の付いた給食袋振る

くさのみのついたきゅうしょくぶくろふる
草の実
274 0 デパートのマネキン顔の菊人形

でぱーとのまねきんがおのきくにんぎょう
菊人形
273 第658回 5 柚子の香や親族のみの七回忌 

ゆずのかやしんぞくのみのななかいき
柚子 柚子
272 0 演舞場行く道すがら柳散る 

えんぶじょういくみちすがらやなぎちる
柳散る 柳散る
271 2 小鳥来る同時にしやべる黙の後 

ことりくるどうじにしゃべるもだのあと
小鳥来る 同(同時)
270 第657回 4 衣被私も夫も同じ干支

きぬかつぎわたしもつまもおなじえと
衣被
269 2 秋空や弧を描きつつ飛ぶブーケ

あきぞらをこをえがきつつとぶぶーけ
秋空
268 3 稲妻やオセロゲームの隅取らる

いなずまやおせろげーむのすみとらる
稲妻
267 第656回 4 寝食の自由自在や大糸瓜

しんしょくのじゆうじざいやおおへちま
糸瓜 糸瓜
266 0 朝刊を銜ふポストの冷えにけり

ちょうかんをくわうぽすとのひえにけり
冷やか 冷やか
265 0 事件ですドラマ始まる良夜です

じけんですどらまはじまるようやです
良夜 事(事件)
264 第655回 2 新蕎麦の暖簾を潜る雪駄かな

しんそばののれんをくぐるせったかな
新蕎麦
263 3 秋の夜や果物の香の除光液

あきのよやくだもののかのじょこうえき
秋の夜
262 4 蜩や奥宮までの二百段

ひぐらしやおくみやまでのにひゃくだん
261 第654回 0 待たさるる時長かりし稲の花 

またさるるときながかりしいねのはな
稲の花 稲の花
260 0 乳液の皮膚に馴染みて秋めける 

にゅうえきのひふになじみてあきめける
秋めく 秋めく
259 6 台風の進路予報や片頭痛 

たいふうのしんろよほうやへんずつう
台風 片(片頭痛)
258 第653回 4 かなかなの急かす終発リフトかな 

かなかなのせかすしゅうはつりふとかな
かなかな
257 0 朝顔の由緒正しき団十郎 

あさがおのゆいしょただしきだんじゅうろう
朝顔
256 0 醜名入り座布団肩に相撲取 

しこねいりざぶとんかたにすもうとり
相撲取
255 第652回 2 チョーク絵の怪獣唸る鳳仙花

ちょーくえのかいじゅううなるほうせんか
鳳仙花 鳳仙花
254 2 接待や午前と午後のボランティア

せったいやごぜんとごごのぼらんてぃあ
摂待 摂待
253 0 稲妻に道人空を見上げをり

いなずまにみちびとそらをみあげをり
稲妻 道(道人)
252 第651回 2 ダイヤモンドヘッドを背に氷菓売

だいやもんどへっどをせにひょうかうり
氷菓売
251 3 青空や氷苺に染まる舌

あおぞらやこおりいちごにそまるした
氷苺
250 1 各部屋の白布取り去る夏館

かくへやのはくふとりさるなつやかた
夏館
249 第650回 4 網戸より朝ドラの歌漏れゐたり

あみどよりあさどらのうたもれいたり
網戸 網戸
248 0 半夏生友を妬みて尊敬す 

はんげしょうともをねたみてそんけいす
半夏生 半夏生
247 4 高窓に見えつ隠れつ梅雨の星 

たかまどにみえつかくれつつゆのほし
梅雨の星 高(高窓)
第649回 投句なし(2)
246 第648回 3 お揃ひを着る薫風のあねいもと

おそろいをきるくんぷうのあねいもと
薫風 薫風
245 1 黴臭さ風に任する日章旗

かぶくささかぜにまかするにっしょうき
244 3 ハンカチをガラスに張つて旅の宿

はんかちをがらすにはってたびにやど
ハンカチ 張(張って)
243 第647回 3 母の日の花色数多ありにけり
 
ははのひのはないろあまたありにけり
母の日
242 0 夏芝の二人気になる草野球
 
なつしばのふたりきになるくさやきゅう
夏芝
241 0 濃淡に若葉の風の流れけり
 
のうたんにわかばのかぜのながれけり 
若葉
240 第646回 2 賜りし王女皇女の名の薔薇 

たまわりしおうじょこうじょのなのそうび
薔薇 薔薇
239 0 片頭痛感ず卯の花腐しかな 

へんずつうかんずうのはなくずしかな
卯の花腐し 卯の花腐し
238 0 遠来の客を持て成す夏料理 

えんらいのきゃくをもてなすなつりょうり
夏料理 遠(遠来)
237 第645回 2 春の星コンペイトーをカリコリと 

はるのほしこんぺいとーをかりこりと
春の星
236 3 皺の手と小さき子の手に桜貝 

しわのてとちさきこのてにさくらがい
桜貝
235 1 ヒヤシンス留守番させてをりにけり 

ひやしんするすばんさせてをりにけり
ヒヤシンス
234 第644回 3 子に飽きられし風船は天井に 

こにあきられしふうせんはてんじょうに
風船 風船
233 4 バリカンの唸る部室に夏近し 

ばりかんのうなるぶしつになつちかし 
夏近し 夏近し
232 1 美食家のマナーの清し春の虹 

びしょくかのまなーのすがしはるのにじ
春の虹 食(美食家)
231 第643回 2 部活の子顧問に捧ぐリラの花 

ぶかつのここもんにささぐりらのはな
リラ
230 0 春の雪チワワ過保護に抱かるる 

はるのゆきちわわかほごにいだかるる
春の雪
229 4 牡丹雪レインシューズと傘は赤 

ぼたんゆきれいんしゅーずとかさはあか
牡丹雪
228 第642回 0 暖かや一筆書きを繰り返す

あたたかやひちふでがきをくりかえす
暖か 暖か
227 0 たんぽぽの絮絡繰の時計まで

たんぽぽのわたからくりのとけいまで
たんぽぽ たんぽぽ
226 0 ネーブルの香り残して出勤す

ねーぶるのかおりのこしてしゅっきんす
ネーブル 出(出勤)
225 第641回 0 草摘んで海苔お結びを頬張りぬ 

くさつんでのりおむすびをほおばりぬ
草摘む
224 3 流暢に話す日本語木の芽和 

りゅうちょうにはなすにほんごきのめあえ
木の芽和
223 4 当直のひそひそ話春の闇 

とうちょくのひそひそばなしはるのやみ
春の闇
222 第640回 1 寒明けや支点突き刺すぶんまはし

かんあけやしてんつきさすぶんまわし
寒明 寒明
221 3 犬小屋の朽ちて主無き梅の花 

いぬごやのくちてぬしなきうめのはな
梅の花
220 0 立春大吉宴酣の大広間

りっしゅんだいきちえんたけなわのおおひろま
立春大吉 間(大広間)
219 第639回 0 松過て資源のごみに外れ籤

まつすぎてしげんのごみにはずれくじ
松過 新年
218 1 初芝居上から眺む桟敷席 

はつしばいうえからながむさじきせき
初芝居 新年
217 0 春着きて家族写真に納まりぬ 

はるぎきてかぞくしゃしんにおさまりぬ
春着 新年
216 第638回 1 割当ての食積に箸下しをり 

わりあてのくいつみにはしおろしをり
食積 食積 新年
215 1 若菜摘腰を伸ばして夫探す 

わかなつみこしをのばしてつまさがす
若菜 若菜 新年
214 3 初詣道案内の鳥瞰図 

はつもうでみちあんないのちょうかんず
初詣 図(鳥瞰図) 新年
213 第637回 3 狸汁夜中の水の旨きこと

たぬきじるよなかのみずのうまきこと
狸汁
212 1 それぞれの重大ニュース年忘 

それぞれのじゅうだいにゅーすとしわすれ
年忘
211 4 歌舞伎座を出でて銀ぶら夕霧忌 

かぶきざをいでてぎんぶらゆうぎりき
夕霧忌
210 第636回 0 手袋の人形はめる利き手かな 

てぶくろのにんぎょうhがめるききてかな
手袋 手袋
209 1 朝日浴ぶ愛犬もまた息白し 

あさひあぶあいけんもまたいきしろし
息白し 息白し
208 3 休日に着るセーターの古りにけり 

きゅうじつにきるせーたーのふりにけり
セーター 休(休日)
207 第635回 0 静電気帯びて強まる鎌鼬 

せいでんきおびてつよまるかまあいたち
鎌鼬
206 2 コンビニの弁当下げて菊まつり 

こんびにのべんとうさげてきくまつり 
菊まつり
205 2 自転車の籠にフランスパンと葱 

じてんしゃのかごにふらんすぱんとねぎ
204 第634回 1 パーマにも毛染めにも耐え木の葉髪

ぱーまにもけぞめにもたえこのはがみ
木の葉髪 木の葉髪
203 0 冬構ディスプレイして売出しぬ

ふゆがまえでぃすぷれいしてうりだし
冬構 冬構
202 0 千枚漬京のによしやうの薄し紅

せんまいづけきょうのにょしょうのうすきべに
千枚漬 枚(千枚漬)
201 第633回 1 天の川ざうもきりんも寝入り端 

あまのがわぞうもきりんもねいりばな
天の川
200 1 秋祭カラーひよこの犇めきぬ 

あきまつりからーひよこのひしめきぬ
秋祭
199 1 ばつた追ふ子を追ふ犬を追ひ掛けぬ 

ばったおうこをおういぬをおいかけぬ
ばった
第632回 投句なし(1) 末枯
栗羊羹
198 第631回 1 カーテンを抜けて入り来る素秋風

かーてんをぬけていりくるそしゅうかぜ
素秋風
197 4 鰯雲庭のバケツに切り取られ

いわしぐもにわのばけつにきりとられ
鰯雲
196 0 満月を撮つて送るるスマホかな

まんげつをとっておくるるすまほかな
満月
195 第630回 1 露草と思ふドイツの子の瞳

つゆくさとおもうどいつのこのひとみ
露草 露草
194 2 宵闇の温め直すカレーかな

よいやみのあたためなおすかれーかな
宵闇 宵闇
193 1 朝日浴ぶ赤き濃霧となりて消ゆ

あさひあぶあかきのうむとなりてきゆ
濃霧 濃(濃霧)
192 第629回 3 杖をつくべつたら市の馴染み客 

つえをつくべったらいちのなじみきゃく
べったら市
191 0 葡萄剥くネイルアートをちらつかせ 

ぶどうむくねいるあーとをちらつかせ
葡萄
190 2 中腰で百円分の天の川 

ちゅうごしでひゃくえんぶんのあまのがわ
天の川
189 第628回 2 新涼のおにぎらずには具沢山 

しんりょうのおにぎらずにはぐだくさん
新涼 新涼
188 0 無花果の香の下で押へる梯子 

いちじくのかのしたでおさえるはしご
無花果 無花果
187 1 秋澄むやボリューム落とす着信音

あきすむやぼりゅーむおとすちゃくしんおん
着(着信音) 秋澄む
186 第627回 2 縁側に並びて食べし西瓜かな 

えんがわにならびてたべしすいかかな
西瓜
185 3 山道の空から香る葛の花 

やまみちのそらからかおるくずのはな
葛の花
184 3 勝ち負けの両者に夏の終りけり 

かちまけのりょうしゃになつのおわりけり
夏の終り
183 第626回 0 キルト縫ふメタルシンブル晩夏光

きるとぬうめたるしんぶるばんかこう
晩夏光 晩夏
182 1 冷麦の緑は夫に赤は吾

ひやむぎのみどりはつまにあかはわれ
冷麦 冷麦
181 1 夏季講座答を隠す色下敷

かきごうざこたえをかくすいろしたじき
夏季講座 下(色下敷)
180 第625回 0 咲ききつて安値で売らるカサブランカ 

さききってやすねでうらるかさぶらんか 
カサブランカ
179 0 箱庭をハワイの景に仕立て上ぐ 

はこにわをはわいのけいにしたてあぐ
箱庭
178 4 夏帽の母の手で掛く顎のゴム 

なつぼいうのははのてでかくあごのごむ
夏帽
177 第624回 1 夕立の来る気配を言ひ合へり

ゆうだちのきたるけはいをいいあえり
夕立 夕立
176 2 イタリアのマンマ膨よか熟れトマト

いたりあのまんまふくよかうれとまと
トマト トマト
175 0 中元の何時もの品の届けらる

ちゅうげんのいつものひなのとどけらる
中元 届(届けらる)
174 第623回 0 葉桜となりてため息一つ聴く

はざくらとなりてためいきひとつきく
葉桜
173 0 紫陽花の薄紫に雨雫

あじさいのうすむらさきにあましずく
紫陽花
172 2 脇息と座椅子の木地や夏料理

きょうそくとざいすのきじやなつりょうり
夏料理
171 第622回 0 Tの字に干されし竿の夏衣

てぃーのじにほされしさおのなつごろも
夏衣 夏衣
170 2 子燕の今年も掲ぐ糞注意

こつばめのことしもかかぐふんちゅうい
子燕 子燕
169 1 祭笛耳に残りし余韻かな

まつりぶえみみにのこりしよいんかな
祭笛 余(余韻)
168 第621回 3 本堂のパイプオルガン聖五月

ほんどうのぱいぷおるがんせいごがつ
聖五月
167 1 組毎に苗朝顔の並べられ

くみごとになえあさがおのならべられ
苗朝顔
166 0 祭笛耳に残りし余韻かな

まつりぶえみみにのこりしよいんかな
祭笛
165 第620回 1 ジーンズの破るデザイン夏めきぬ 

じーんずのやぶるでざいんなつめきぬ
夏めく 夏めく
164 3 花菖蒲雁行型の橋に添ふ 

はなしょうぶがんこうがたのはしにそう
花菖蒲 菖蒲
163 0 戦後世代何時も大勢麒麟草 

せんごせだいいつもおおぜいきりんそう
麒麟草 大勢
162 第619回 3 チューリッププッと噴き出す親父ギャグ 

ちゅーりっぷぷっとふきだすおやじぎゃぐ
チューリップ
161 0 砂場の光る髪留めと子雀と 

すなばのひかるかみどめとこすずめと
子雀
160 0 電池切れ石鹸玉もう出て来ない 

でんちきれしゃぼんだまもうでてこない
石鹸玉
159 第618回 6 あてもなくもてあましたる日永かな

あてもなくもてあましたるひながかな
日永 日永
158 3 ジャンケンのまだ出来ぬチョキ辛夷咲く

じゃんけんのまだできぬちょきこぶしさく
辛夷 辛夷
157 0 点眼の朧朧となりにけり

てんがんのおぼろおぼろとなりにけり
点(点眼)
156 第617回 4 踏青や塩を忘れし茹で卵

とうせいやしおをわすれしゆでたまご
踏青
155 1 仲春のおむつはずれを始めけり

ちゅうしゅんのおむつはずれをはじめけり
仲春
154 1 春荒に音立て騒ぐ卒塔婆かな 

はるあれにおとたてさわぐそとばかな
春荒
153 第616回 2 青饅や我家には無き割烹着

あおぬたやわがやにはなきかっぽうぎ
青饅 青饅
152 1 貫きし負けづ嫌ひの卒業子

つらぬきしまけずぎらいのそつぎょうし
卒業子 卒業
151 1 麗かや日本橋より旅立ちぬ

うららかやにほんばしよりたびだちぬ
麗か 橋(日本橋)
150 第615回 3 早口のルージュ艶めく春灯

はやくちのるーじゅつやめくはるともし
春灯
149 2 糸口は春一番にありにけり

いとぐちははるいちばんにありにけり
春一番
148 1 ドローンの眼を借りて観るお山焼

どろーんのめをかりてみるおやまやき
山焼
147 第614回 2 立春の新聞受けの上に豆

りっしゅんのしんぶんうけのうえにまめ
立春 立春
146 0 白き根を水に絡ませクロッカス

しろきねをみずにからませくろっかす
クロッカス クロッカス
145 2 腰パンの揺れる鍵束冴返る

こしぱんのゆれるかぎたばさえかえる
冴返る 鍵束
144 第613回 3 日向ぼこ邪魔する雲の現るる

ひなたぼこじゃまするくものあらわるる
日向ぼこ
143 1 白息に名前呼ばれてゐたりけり

しろいきになまえよばれていたりけり
白息
142 4
覗かれてあやされてゐる冬帽子

のぞかれてあやされているふゆぼうし
冬帽子
141 第612回 8 世話役の同じ苗字やどんど焼

せわやくのおなじみょうじやどんどやき
どんど焼 左義長 新年
140 3 滋養てふ祖母の言の葉寒卵

じようというそぼのことのはかんたまご
寒卵 寒卵
139 2 自転車の呼鈴鳴らし初買に

じてんしゃのよびりんならしはつがいに
初買 呼鈴 新年
138 第611回 1 爪切りと耳掃除して年暮るる

つめきりとみみそうじしてとしくるる
年暮るる
137 0 寒鴉負けじと染むる濡羽色

かんがらすまけじとそむるぬればいろ
寒鴉
136 0 風邪を惹く夢は黄泉路を彷徨へり

かぜをひくゆめはみよじをさまよえり
風邪
135 第610回 1 餌ねだる水鳥滑るやうに来し

えさねだるみずどりすべるようにきし
水鳥 水鳥
134 4 冬ざれのダビットソンを噴かしをり

ふゆざれのだびっとそんをふかしをり
冬ざれ 冬ざれ
133 2 日向ぼこ特等席を独り占め

ひなたぼことくとうせきをひとりじめ
日向ぼこ 席(特等席)
132 第609回 1 街の色赤と緑の十二月

まちのいろあかとみどりのじゅうにがつ
十二月
131 1 朝の霜物干し竿を煌めかす

あさのしもものほしざおをきらめかす
130 4 短日の脚立を畳む音響く

たんじつのきゃたつをたたむおとひびく
短日
129 第608回 5 浅漬を褒めたる人にワイン酌む

あさずけをほめたるひとにわいんくむ
浅漬 浅漬
128 1 蓮掘に騒がし過ぎるレポーター

はすほりにさわがしすぎるれぽーたー
蓮掘 蓮根掘る
127 2 絵手紙の切手を舐めて貼る小春

えてがみのきってをなめてはるこはる
小春 手紙(絵手紙)
126 第607回 2 ポケモンを探し彷徨ふ大花野

ぽけもんをさがしさまようおおはなの
大花野
125 1 深秋の寸胴鍋を滾らせる

しんしゅうのずんどうなべをたぎらせる
深秋
124 0 満々と張らるる花器の水澄めり

まんまんとはらるるかきのみずすめり
水澄む
123 第606回 1 クレパスの60色と色鳥と

くれぱすのろくじゅっしょくといろどりと
色鳥 色鳥
122 0 好き嫌い言ひて花びら抜く野菊

すききらいいいてはなびらぬくのぎく
野菊 野菊
121 5 仏壇の無き家にをり曼珠沙華

ぶつだんのなきいえにをりまんじゅしゃげ
曼珠沙華 仏(仏壇)
120 第605回 0 木の実食ぶ栗鼠を追ふ子の輝く目

このみたぶりすをおうこのかがやくめ
木の実
119 2 石蹴りの石の飛び込む赤まんま

いしけりのいしのとびこむかあのんま
赤まんま
118 1 秋の空最も似合ふ飛行船

あきのそらもっともにあうひこうせん
秋の空
117 第604回 0
刺す指先を冷やかにハットピン

さすゆびさきをひややかにはっとぴん
冷やか 冷やか
116 4 二切れで足る鮭を丁寧に焼く

ふたきれでたるさけをていねいにやく
115 0 茹で上がる馬鈴薯を大笊に受く

ゆであがるばれいしょをおおざるにうく
馬鈴薯 上がる
114 第603回 2 手鏡の白髪に気づく白露の日

てかがみのしらがにきずくはくろのひ
白露
113 1 上り月二分の一は半分こ

のぼりづきにぶんのいちははんぶんこ
上り月
112 1 新月や苦あらば楽を待ち望む

しんげつやくあらばらくをまちのぞむ
新月
111 第602回 0 カンナ咲く深紅の紅はもう差さぬ

かんなさくしんくのべにはもうささぬ
カンナ カンナ
110 1 法師蝉孫の忘れしヘッドホン

ほうしぜみまごのわすれしへっどほん
法師蝉 法師蝉
109 3 ナプキンの折鶴並ぶ敬老日

なぷきんのおりずるならぶけいろうび
敬老日 折鶴
108 第601回 0 韓流のマットなルージュ秋の薔薇

はんりゅうのまっとなるーじゅあきのばら
秋の薔薇
107 0 銀漢をせき止とむる雲出でにけり

ぎんかんをせきとむるくもいでにけり 
銀漢
106 2 鳥威し子等のおしやべり静まれり

とりおどしこらのおしゃべりしずまれり
鳥威し
105 第600回 3 初秋や膝の瘡蓋ポロと取れ

はつあきやひざのかさぶたぽろととれ
初秋 初秋
104 0 人柄へ添ふ品選ぶお中元

ひとがらへそうしなえらぶおちゅうげん
中元 中元
103 5 蝉時雨姉の話も途切れがち

せみしぐれあねのはなしもとぎれがち
蝉時雨 逆俳画
102 第599回 3 善人も悪人も掛くサングラス

ぜんにんもあくにんもかくさんぐらす
サングラス
101 2 炎天の銀輪を漕ぐ宣教師

えんてんのぎんりんをこぐせんきょうし
炎天
100 0 姿勢良く日傘真直ぐ差しにけり

しせいよくひがさまっすぐさしにけり
日傘
99 第598回 1 矢車菊ケンタウロスの足許に

やぐるまそうけんたうろすのあしもとに
矢車菊 矢車菊
08 1 若竹やミニスカートを伸ぶる足

わかたけやみにすかーとをのぶるあし
若竹 若竹
97 2 鳴き龍を見上ぐ首筋流る汗

なきりゅうをみあぐくびすじながるあせ
鳴く(鳴き龍)
96 第597回 1 数へても数へても合はぬ青梅

かぞえてもかぞえてもあわぬあおうめ
青梅
95 4 青葉寒迷う蕎麦屋のお品書

あおばざむまようそばやのおしながき
青葉
94 3 六月のネクタイ締める手際かな

ろくがつのねくたいしめるてぎわかな
六月
93 第596回 2 まひまひと孫の動きを重ねけり

まいまいとまごのうごきをかさねけり
まひまひ まひまひ
92 0 鮎に尺塩夫板前の如し

あゆにしゃくじおつまいたまえのごとし
91 2 蒸し風呂を出て青葉の風を受く

むしぶろをいでてあおばのかぜをうく
青葉 風呂(蒸し風呂)
90 第595回 4 新樹光射す黒板の深緑 

しんじゅこうさすこくばんのふかみどり
新樹
89 1 白靴の永ちゃん肩にE.YAZAWA  

しろぐつのえいちゃんかたにいーやざわ 
白靴
88 0 ぼうたんや光源氏は福々し 

ぼうたんやひかるげんじはふくぶくし
ぼうたん
87 第594回 0 街路樹の花水木まだ二十年 

がいろじゅのはなみずきまだにじゅうねん
花水木 花水木
86 2 夏めきて砂場の軍手誰の物 

なつめきてすなばのぐんてだれのもの
夏めく 夏めく
85 0 多忙なる日々の合間のこどもの日 

たぼうなるひびのあいまのこどものひ
こどもの日 多(多忙)
84 第593回 3 美容師の茶髪赤髪夏隣

びようしのちゃぱつあかがみなつどなり
夏隣
83 2 蝶追ふ子蝶に追はれてをりにけり

ちょうおうこちょうにおわれておりにけり
82 2 音を立て干さるるタオル落椿

おとをたてほさるるたおるおとつばき
落椿
81 第592回 4 駅弁を車窓から買ふ春の昼

えきべんをしゃそうからかうはるのひる
春の昼 春昼
80 4 「ただいま」の声に匂へり沈丁花 

ただいまのこえににおえりじんちょうげ
沈丁花 沈丁花
79 0 引退の女優好みし沈丁花

いんたいのじょゆうこのみしじんちょうげ
沈丁花 引(引退)
78 第591回 4 夫摘む庭のみつばのお吸物 

おっとつむにわのみつばのおすいもの
みつば
77 0 囀や躓かぬやう歩きをり 

さえずるやつまずかぬようあるきをり
囀り
76 1 庶民派の実力女優芝桜 

しょみんはのじつりょくじょゆうしばざくら
芝桜
75 第590回 3 一人づつ夢を語りて卒業す

ひとりずつゆめをかたりてそつぎょうす
卒業 卒業
74 0 摘草の花の名を問ふ孫とゐる

つみくさのはなのなをとうまごといる
摘草 摘草
73 4 湯上りに瓶の牛乳春の暮

ゆあがりのびんのぎゅうにゅうはるのくれ
春の暮 上(湯上り)
72 第589回 4 ランニングシューズ新たに二月尽

らんにんぐしゅーずあらたににがつじん
二月尽
71 0 春めきてへえほう言ひて読む句集

はるめきてへいほういいてよむくしゅう
春めく
70 3 春の夜の霊安室と産室と

はるのよのれいあんしつとさんしつと
春の夜
69 第588回 3 人屋根の文字のなだらか春の雨

ひとやねのもじのなだらかはるのあめ
春の雨 人(人屋根)
68 3 畳屋の男衆混じる針供養

たたみやのおとこしまじるはりくよう
針供養 針供養
67 2 戻さるる若布たわたわたわたわと

もどさるるわかめたわたわたわたわと
若布 若布
66 第587回 6 食堂を出でてマスクの人となり

しょくどうをいでてますくのひととなる
マスク
65 3 制服の白衣はピンク春近し

せいふくのはくいはぴんくはるちかし
春近し
64 4 手荷物の少し手軽に春隣

てにもつのすこしてがるにはるどなり
春隣
63 第586回 2 寒暁のベッドに戻る当直医

かんぎょうのべっどにもどるとうちょくい
寒暁 直(当直)
62 0 曲線を自在に描くスケーター

きょくせんをじざいにえがくすけーた
スケーター スケート
61 0 後悔の流るる涙冴ゆるかな

こうかいのながるるなみださゆるかな
冴ゆる 冴ゆる
60 第585回 2 福引の皮算用をして並ぶ

福引pかわざんようをしてならぶ
福引 新年
59 0 年頭のおはようの声改る

ねんとうのおはようのこえあらたまる
年頭 新年
58 3 初明り一筋寝間の天井に

はつあかりひとつじねまのてんじょうに
初明り 新年
57 第584回 3 レノン忌の丸きレンズの眼鏡かな

れのんきのまるきれんずのめがねかな
レノン忌 眼鏡(眼鏡)
56 4 冬の木にこつんと凭る一輪車

ふゆのきにこつんともたるいちりんしゃ
冬の木 冬木
55 0 数へ日に買ふシートの記念切手

かぞえびにかうしーとのきねんきって
数へ日 数へ日
54 第583回 1 映画観て小説読んで漱石忌

えいがみてしょうせつよんでそうせきき
漱石忌
53 2 校庭の小さき竜巻冬休

こうていのちいさなたつまきふゆやすみ
冬休
52 1 息子似の祖父の若き日インバネス

むすこにのそふのわかきひいんぱねす
インバネス
51 第582回 0 ねんねこの窮屈さうな五体かな

めんめこのきゅうくつそうなごたいかな
ねんねこ 五体(五体)
50 0 武蔵野台地畦道の茶が咲けり

むさしのだいちあぜみちのちゃがさけり
茶の花 茶の花
49 1 猿山の子猿はしやぎて冬ぬくし

さるやまのこざるはしゃぎてふゆぬくし
冬ぬくし 冬暖
48 第581回 3 蓑虫のつきたる枝を活けにけり

みのむしのつきたるえだをいけにけり
蓑虫
47 3 子を産みて陽射し眩しき文化の日

こをうみてひざしまぶしきぶんかのひ
文化の日
46 2 実南天裏鬼門より食み出しぬ

みなんてんみのんよりはみだしぬ
実南天
45 第580回 2 単線のホームを覆う枯芙蓉

たんせんのほーむをおおうかれふよう
枯芙蓉 ホーム(ホーム)
44 0 口切の江戸茶引き立つ半襟ぞ

くちきりのえどちゃひきたつはんえりぞ
口切 口切
43 1 揺り椅子を南に向けし初時雨

ゆりいすをみなみにむけしはつしぐれ
初時雨 初時雨
42 第579回 4 絵手紙に描きし林檎かじりけり

えてがみをえがきしりんごかじりけり
林檎
41 3 団栗の独楽皆違ひ皆回る

どんぐりのこまみなちがいみなまわる
団栗
40 1 小笠原よりのレモンの青青し

おがさわらよりのれもんのあおあおし
レモン
39 第578回 2 ちちろ鳴くトイレは男女共用ぞ

ちちろなくといれはだんじょきょうようぞ
蟋蟀 蟋蟀
38 4 落鮎や黄泉の流れに身を委ぬ

落ちあゆやみよのながれにみをゆだね
落鮎 落鮎
37 1 新酒酌む下戸も一口お相伴

しんしゅくむげこもひとくちおしょうばん
新酒 新酒
36 第577回 0 開演のベルに急かされ秋扇

かいえんのべるにせかされあきおうぎ
秋扇
35 2 秋刀魚焼く秋刀魚好きなる妻の為

さんまやくさんまずきなるつまのため
秋刀魚
34 0 消しゴムの果物の香や長き夜

けしごむのくだもののかやながきよる
長き夜
33 第576回 3 体育祭手作りロゴの応援旗

たいいくさいてずくりろごのおうえんき
体育祭 ロゴ(ロゴ)
32 5 コスモスや芯の強さは母譲り

こすもすやしんのつよさはははゆずり
コスモス コスモス
31 1 夜長の灯ベッドサイドのタブレット

よながのひべっどさいどのたぶれっと
夜長 夜長
30 第575回 1 山盛りのバナナ運ばる象舎前

やまもりのばななはこばるぞうしゃまえ
浴衣
29 1 子に着せる母の仕立てし我が浴衣

こにきせるははのしたてしわがゆかた
バナナ
28 5 ホテルロゴプールの底に揺らめきぬ

ほてるろごぷーるのそこにゆらめきぬ
プール
27 第574回 0 竹を伐る傍若無人の根に触れず

たけをきるぶいじゃくぶじんのねにふれず
竹を切る 無人(傍若無人)
26 1 法師蝉鳴いて宿題放り投ぐ

ほうしぜみないてしゅくだいほうりなぐ
法師蝉 法師蝉
25 0 ウインクの合図通ずる星月夜

ういんくのあいずつうずるほしづきよ
星月夜 星月夜
24 第573回 2 玄関を入りて匂へり百合の花

げんかんをいりてにおえりゆりのはな
百合
23 1 ブランドの糞の小袋巴里祭

ぶらんどのまりのこぶくろぱりーさい
巴里祭
22 0 ご贔屓の出待ちに戦ぐ夏柳

ごひいきのでまちにそよぐなつやなぎ
夏柳
21 第572回 2 店番の丸くなりたる昼寝かな

みせばんのまるくなりたるひるねかな
昼寝 店(店番)
20 0 百円のアイスコーヒー競合ぞ

ひゃくえんのあいすこーひーきょうごうぞ
アイスコーヒー アイスコーヒー
19 2 地味なれど努力の人ぞ月見草

じむなれどどりょくのひとぞつきみそう
月見草 月見草
18 第571回 0 ふしだらを隠しきれぬやサングラス

ふしだらをかくくきれぬやさんぐらす
サングラス
17 4 枇杷買つてあの人待つて日が暮れて

びわかってあのひとまってひがくれて
枇杷
16 2 下着より小さきビキニの水着かな

したぎよりちいさきびきにのみずきかな
水着
15 第570回 3 空掴まんと背泳ぎの腕廻す

そらつかまんとせおよぎのうでまわす
背・背泳ぎ 背(背泳ぎ)
14 3 蜻蛉生るややの寝返りまだ出来ず

とんぼうるややのねがえりまだできず
蜻蛉生る 蜻蛉生る
13 0 立派ねと見上ぐ夏木となりにけり

りっぱねとみあぐなつきとなりにけり
夏木 夏木
12 第569回 2 滝しぶきペプシコーラに咽せ返る

たきしぶきぱぷしこーらにむせかえる
滝しぶき
11 4 聖五月金平糖の角の艶

せいごがつこんぺいとうのつののつや
聖五月
10 2 羊羹は虎屋と決めて柿若葉

ようかんはとらやときめてかきわかば
柿若葉
9 第568回 4 上座より順に配るる柏餅

かみざよりじゅんにくばるるかしわもち
柏餅 上(上座)
8 1 補助輪を外し転べる桐の花

ほじょりんをはずしまろべるきりのはな
桐の花 桐の花
7 2 涙見せママに抱かるる祭髪

なみだみせままにだかるるまつりがみ
祭髪
6 第567回 1 晩春の靴紐結び直しけり

ばんしゅんのくつひもむすびなおしけり
晩春
5 2 車座の南の背ナの暖かし

くるまざのみなみのせなのあたたかし
暖かし
4 3 じゃんけんのグーを出す癖つくしんぼ

じゃんけんのぐーをだすくせつくしんぼ
つくしんぼ
3 第566回 3 春眠の余白に入りぬ朝餉の香

しゅんみんのよはくにいりぬあさげのか
春眠 余白(余白)
2 1 華道家に花舗より届く葱坊主

かどうかにかほよろととくねぎぼうず
葱坊主 葱坊主
1 1 石釜のピザ焼けました百千鳥

いしがまのぴざやけましたももちどり
百千鳥 百千鳥