QLD句会
2015年4月4日(第566回)〜
俳号・ヤチ代
赤字=最高得点句
特別企画
ご褒美色紙
番号 | 回 | 互選 | 俳句 | 季語 | 兼題 | 季節 |
796 | 第827回 (2025.4) |
道の駅春大根をかかへをり みちのえきはるだいこんをかかえをり |
春大根 | 春 | ||
795 | 手をつなぐ夜道楽しや亀の鳴く てをつなぐよみちたのしやかめのなく |
亀鳴く | 春 | |||
794 | ご自由に駅には春の時刻表 ごじゆうにえきにははるのじこくひょう |
春 | 春 | |||
793 | 第826回 (2025.4) |
4 | 山葵田の水に映りし千切れ雲 わさびだのみずにうつりしちぎれぐも |
山葵田 | 山葵 | 春 |
792 | 3 | ラテアート飲んで崩して長閑なり らてあーとのんでくずしてのどかなり |
長閑 | 長閑 | 春 | |
791 | 0 | 憧れの新入生のユニフォーム あこがれのしんにゅうせいのゆにふぉーむ |
新入生 | 新(新入生) | 春 | |
790 | 第825回 (2025.3) |
1 | 艶めきてフローリングの余寒かな つやめきてふろーりんぐのよかんかな |
余寒 | 春 | |
789 | 0 | フラスコの白髪の髭似のヒヤシンス ふらすこのひらがのひげにのひやしんす |
ヒヤシンス | 春 | ||
788 | 0 | 新装開店子らの手に風船 しんそうかいてんこらのてにふうせん |
風船 | 春 | ||
787 | 第824回 (2025.3) |
0 | ポチはもう気にもかけずに春の雪 ポチはもう気にもかけずにはるのゆき |
春の雪 | 春の雪 | 春 |
786 | 2 | 白酒や女系家族の亭主どち しろざけやじょかうかぞくにていしゅどち |
白酒 | 白酒 | 春 | |
785 | 2 | 朧夜の羊の数は逆効果 おぼろよのひちじのかずはぎゃくこうか |
朧夜 | 効(逆効果) | 春 | |
784 | 第823回 (2025.2) |
0 | 建国日商店街になびいてる けんこくびしょうてんがいになびいてる |
建国日 | 春 | |
783 | 1 | 回転寿司に行くバレンタインの日 かいてんずしにいくばれんたいんのひ |
バレンタインの日 | 春 | ||
782 | 1 | 気になることあり二月の長き事 きになることがありにがつのながきこと |
二月 | 春 | ||
781 | 第822回 (2025.2) |
1 | 老夫婦架空の鬼へ豆を撒く ろうふうふかくうのおにへまめをまく |
豆を撒く | 豆撒 | 冬 |
780 | 7 | 白米の湯気も包みて海苔の艶 はくまいのゆげもつつみてのりのつや |
海苔 | 海苔 | 春 | |
779 | 1 | ポストまで数歩の朝や梅の花 ぽすとまですうほのあさやうめのはな |
梅の花 | 歩(数歩) | 春 | |
778 | 第821回 (2025.1) |
2 | 冬深し小児科にある木のパズル ふゆふかししょうにかにあるきのぱずる |
冬深し | 冬 | |
777 | 3 | 私有地に名前を付けた雪だるま しゆうちになまえをつけたゆきだるま |
雪だるま | 冬 | ||
776 | 3 | 脇息と碁盤の並ぶ冬座敷 きょうそくとごばんのならぶふゆざしき |
冬座敷 | 冬 | ||
775 | 第820回 (2025.1) |
0 | 咽ながら蕎麦食べつくし去年今年 むせながらそばたべつくしこぞことし |
去年今年 | 去年今年 | 新年 |
774 | 1 | 買初の正価計算してをりぬ かいぞめのせいかけいさんしてをりぬ |
買初 | 買初 | 新年 | |
773 | 0 | 初音して顔見合はせて笑顔なり はつねしてかおみあわせてえがおなり |
初音 | 音(初音) | 新年 | |
772 | 第819回 (2024.12) |
0 | この木の葉バス通りより吹かれけり このこのはばすどおりよりふかれけり |
木の葉 | 冬 | |
771 | 3 | 出戻りの再婚話石蕗の花 でもどりのさいこんばなしつわのはな |
石蕗の花 | 冬 | ||
770 | 1 | くじ引きのポインセチアは小さき鉢 くじびきのぽいんせちあはちさきはち |
ポインセチア | 冬 | ||
769 | 第818回 (2024.12) |
1 | ふうふうと子供の皿のおでんかな ふうふうとこどものさらのおでんかな |
おでん | おでん | 冬 |
768 | 2 | 短日の切手売り場の列に着く たんじつのきってうりばのれつにつく |
短日 | 短日 | 冬 | |
767 | 2 | 天使舞ふ歳末のショーウインドー てんしまうさいまつのしょーういんどー |
歳末 | 天(天使) | 冬 | |
766 | 第817回 (2024.11) |
2 | 根深汁帰宅時間のライン入る ねぶかじるきたくじかんのらいんいる |
根深汁 | 冬 | |
765 | 0 | 遠火事にベランダ越しの会話かな とおかじにべらんだごしのかいわかな |
遠花火 | 冬 | ||
764 | 3 | 探梅行折り返すバス見送りぬ たんばいこうおりかえすばすみおくりぬ |
探梅行 | 冬 | ||
763 | 第816回 (2024.11) |
3 | 立冬の葉書に不足切手貼る りっとうのはがきにふそくきってはる |
立冬 | 立冬 | 冬 |
762 | 0 | 七五三不二家のペコちゃんも晴れ着 しちごさんふじやのぺこちゃんもはれぎ |
七五三 | 七五三 | 冬 | |
761 | 2 | 寒晴れや発表会のちらし貼る かんばれやはっぴょうかいのちらしはる |
寒晴れ | 発(発表会) | 冬 | |
第815回 (2024.10) |
投句なし(10) | |||||
760 | 第814回 (2024.10) |
4 | 片頭痛して秋風に身を晒す へんずつうしてあきかぜにみをさらす |
秋風 | 秋風 | 秋 |
759 | 0 | 松茸や成城石井紀伊国屋 まつたけやせいじょういしいきのくにや |
松茸 | 松茸 | 秋 | |
758 | 1 | 沿線を白粉花の赤白黄 えんせんをおしろいばなのあかしろき |
白粉花 | 線(沿線) | 秋 | |
757 | 第813回 (2024.9) |
0 | スマホ持ちポケモンGOと秋日和 すまほみちぽけもんごーとあきびより |
秋日和 | 秋 | |
756 | 2 | あちらにはカンナこちらにはコスモス あちらにはかんなこちらにはこすもす |
カンナ・コスモス | 秋 | ||
755 | 2 | 乳母車覗けばチワワ秋旱 おばぐるまのぞけばちわわあきひでり |
秋旱 | 秋 | ||
754 | 第812回 (2024.9) |
4 | 鍵隠す場所に芋虫居りにけり かぎかくすばしょにいもむしおりにけり |
芋虫 | 芋虫 | 秋 |
753 | 2 | 三部作じつくりと観る夜長かな さんぶさくじっくりとみるよながかな |
夜長 | 夜長 | 秋 | |
752 | 2 | 秋気澄む茶室に掛くる墨絵かな しゅうきすむちゃしつにかくるすみえかな |
秋気澄む | 掛(掛くる) | 秋 | |
751 | 第811回 (2024.9) |
0 | 緩やかにリード短く花野行く ゆるやかにりーどみじかくはなのゆく |
花野 | 秋 | |
750 | 5 | 鰯雲塀に立て掛く一輪車 いわしぐもへいにたてかくいちりんしゃ |
鰯雲 | 秋 | ||
749 | 3 | 流れ星瞬発力の願ひ事 ながれぼししゅんぱつりょくのねがいごと |
流れ星 | 秋 | ||
748 | 第810回 (2024.8) |
1 | 絵日記の為の朝顔育てをり えにっきのためのあさがおそだてをり |
朝顔 | 朝顔 | 秋 |
747 | 2 | 生きているオセロの隅の残暑かな いきているおせをのすみのざんしょかな |
残暑 | 残暑 | 秋 | |
746 | 0 | 方向を見失りたる処暑の街 ほうこうをみうしないたるしょしょのまち |
処暑 | 向(方向) | 秋 | |
745 | 第809回 (2024.8) |
1 | 帰省子と家族写真に納まりぬ きせいしとかぞくしゃしんにおさまりぬ |
帰省子 | 夏 | |
744 | 1 | 虹立ちて個々の部屋より出でにけり にじたちてここのへやからいでにけり |
虹 | 夏 | ||
743 | 0 | 寝返りの特に気になる熱帯夜 ねがえりのとくにきになるねったいや |
熱帯夜 | 夏 | ||
742 | 第808回 (2024.7) |
3 | ザックには珈琲の豆山開 ざっくにはこ0ひいのまめやまびらき |
山開 | 山開 | 夏 |
741 | 1 | 白玉とメニュー指さす二人かな しらたまとめにゅうゆびさすふたりかな |
白玉 | 白玉 | 夏 | |
740 | 2 | 古典派の曲の流るる白夜かな こてんはのきょくのながるるびゃくやかな |
白夜 | 古(古典派) | 夏 | |
第807回 (2024.7) |
投句なし(9) | |||||
739 | 第806回 (2024.6) |
0 | 籠を持つ蛍の匂ふ手を見詰む かごをもつほたるのにおうてをみつむ |
蛍 | 蛍 | 夏 |
738 | 0 | 夏大根煮る換気扇唸れる なつだいこんにるかんきせんうなれる |
夏大根 | 夏大根 | 夏 | |
737 | 1 | 団扇配らるる横浜中華街 うちわくばらるるよこはまちゅうかがい |
団扇 | 横(横浜中華街) | 夏 | |
736 | 第805回 (2024.6) |
0 | 目印はスーパーの白さるすべり めじるしはすーぱーのしろさるすべり |
白さるすべり | 夏 | |
735 | 1 | 時の日や予約を入れるレストラン ときのひやよやくをいれるれすとらん |
時の日 | 夏 | ||
734 | 0 | 紫陽花に触れるショルダーバッグかな あじさいにふれるしょるだーばっぐかな |
紫陽花 | 夏 | ||
733 | 第804回 (2024.5) |
投句なし(9) | ||||
732 | ||||||
731 | ||||||
730 | 第803回 (2024.5) |
1 | 五月来るバイトに被るキャップかな ごがつくるばいとにかぶりきゃっぷかな |
五月 | 夏 | |
729 | 2 | バービーの背筋すつくと清和かな ばーびーのせすじすっくとせいわかな |
清和 | 夏 | ||
728 | 0 | 腕を組み片手は杖や南吹く うでをくみかたてはつえやみなみふく |
南吹く | 夏 | ||
727 | 第802回 (2024.4) |
0 | 出られずに飛んでる蜂を覗き見る でられずにとんでるはちをのぞきみる |
蜂 | 蜂 | 春 |
726 | 4 | 集ひては病気自慢や春惜しむ つどいてはびょうきじまんやはるおしむ |
春惜しむ | 春惜しむ | 春 | |
725 | 1 | 順調に見ゆフラスコのクロッカス じゅんちょうにみゆふらすこのくろっかす |
クロッカス | 順(順調) | 春 | |
724 | 第801回 (2024.4) |
2 | 自転車のパンクを直し春夕焼 じてんしゃのぱんくをなおしはるゆやけ |
春夕焼 | 春 | |
723 | 1 | 野遊びに一品各自持参せよ のあさびにいっぴんかくじじさんせよ |
野遊び | 春 | ||
722 | 0 | 中央分離帯に燃ゆ躑躅かな ちゅうおうぶんりたいにもゆつつじかな |
躑躅 | 春 | ||
721 | 第800回 (2024.3) |
4 | アレクサに桜情報聞いてみる あれくさにさくらじょうほうきいてみる |
桜 | アレクサ | 春 |
720 | 0 | 遠足の弁当はナイキのリュック えんそくのべんとうはないきのりゅっく |
遠足 | ナイキ | 春 | |
719 | 0 | 不二家の店頭ペコちゃんは花衣 ふじやのてんとうぺこちゃんははなごろも |
花衣 | 不二家のペコちゃん | 春 | |
718 | 第799回 (2024.3) |
2 | 看護師を目指すヒジャブの受験生 かんごしをめざすひじゃぶのじゅけんせい |
受験生 | 春 | |
717 | 0 | 胡瓜蒔く支柱去年の探しをり きゅうりまくしちゅうきょねんのさがしをり |
胡瓜蒔く | 春 | ||
716 | 1 | ファミレスにゴム風船のアーティスト ふぁみれすにごむふうせんのあーてぃすと |
ゴム風船 | 春 | ||
715 | 第798回 (2024.3) |
2 | 下萌に色の褪せたるドラエモン したもえにいろのあせたるどらえもん |
下萌 | 下萌 | 春 |
714 | 3 | 雛祭り女系家族の姦しき ひなまつりじょけいかぞくのかしましき |
雛祭 | 雛 | 春 | |
713 | 2 | 自転車に春の香りの向かい風 じてんしゃにはるのかおりのむかいかぜ |
春 | 向(向かい風) | 春 | |
第797回 (2024.2) |
投句なし(8) | |||||
712 | 第796回 (2024.2) |
4 | 薄氷を軽く砕いて車椅子 うすらいをかるくくだいてくるまいす |
薄氷 | 薄氷 | 春 |
711 | 3 | 白魚や三人吉三を諳ずる しらうおやさんにんくつざをそらんずる |
白魚 | 白魚 | 春 | |
710 | 4 | 春浅し個々の青果にポップ文字 はるあさしここのせいかにぽっぷもじ |
春浅し | 青(青果) | 春 | |
709 | 第795回 (2024.1) |
3 | 大寒や手足の指でグーチョキパー だいかんやてあしのゆびでぐーちょきぱー |
大寒 | 冬 | |
708 | 2 | 大寒やユーチューバーのペルシャ猫 だいかんやゆーちゅーばーのぺるしゃねこ |
大寒 | 冬 | ||
707 | 0 | 日めくりをビリビリと大寒の朝 ひめるくりをびりびりとだいかんのあさ |
大寒 | 冬 | ||
706 | 第794回 (2024.1) |
1 | ショッピングセンターの門松と写メ しょっぴんぐせんたーのかどまつとしゃめ |
門松 | 門松 | 新年 |
705 | 0 | 嗽して飲む一口や寒の水 うがいしてのむひとくちやかんのみず |
寒の水 | 寒の水 | 冬 | |
704 | 1 | 手相見の前で外せし皮手套 てそうみのまえではずせしかわしゅとう |
皮手套 | 手(手相見) | 冬 | |
703 | 第793回 (2023.12) |
1 | 冴ゆる夜の電子レンジの電子音 さゆるよのでんしれんじのでんしおん |
冴ゆる | 冬 | |
702 | 3 | 自転車に油を注して着ぶくれて じてんしゃにあぶらをさしてきぶくれて |
着ぶくれ | 冬 | ||
701 | 1 | 悴むやお迎へ染みが手の甲に かじかむやおむかえじみが手のこうに |
悴む | 冬 | ||
700 | 第792回 (2023.12) |
1 | 先頭の止まりたる熊除けの鈴 せんとうのとまりたるくまよけのすず |
熊 | 熊 | 冬 |
699 | 4 | 風呂吹や菜箸糸で繋がれて ふろふきやさいばしいとでつながれて |
風呂吹 | 冬 | ||
698 | 4 | 堀炬燵短編集のふせてあり ほりこたつたんぺんしゅうのふせてあり |
掘炬燵 | 短(短編集) | 冬 | |
697 | 第791回 (2023.11) |
0 | 日記買ふついでに立ち読む料理本 にっきかうついでにたちよむりょうりぼん |
日記買う | 冬 | |
696 | 2 | 鯛焼を並んで買へば増す旨さ たいやきをならんでかえばますうまさ |
鯛焼 | 冬 | ||
695 | 0 | 優先のフェイスパックに湯ざめせり ゆうせんのふぇいすぱっくにゆざめせり |
湯ざめ | 冬 | ||
694 | 第790回 (2023.11) |
0 | 小春日の東関東自動車道 こはるびのひかしかんとうじぢyしゃどう |
小春 | 小春日 | 冬 |
693 | 4 | 地下鉄へ降りる階段大熊手 ちかてつへおりるかいだんおおくまで |
熊手 | 大熊手 | 冬 | |
692 | 2 | 寄鍋や帰宅時間はとうに過ぎ よせなべやきたくじかんはとうにすぎ |
鍋焼 | 帰(帰宅) | 冬 | |
691 | 第789回 (2023.10) |
3 | 蔦かづら通学路であり通勤路 つたかずらつうがくろでありつうきんろ |
蔦かづら | 秋 | |
690 | 1 | 菊供養歌舞伎役者の手形見て きくくようかぶきやくしゃのてがたみて |
菊供養 | 秋 | ||
689 | 2 | 灯火親し回し読みする句集かな とうかしたしまわしよみするくしゅうかな |
灯火親し | 秋 | ||
688 | 第788回 (2023.10) |
3 | 栗飯の炊ける匂ひやワンルーム くりめしのたけるにおいやわんるーむ |
栗飯 | 栗飯 | 秋 |
687 | 1 | ガレージの屋根に木の実の落つる音 がれーじのやねにこのみのおちるおと |
木の実落つ | 木の実落つ | 秋 | |
686 | 1 | 秋刀魚二尾焼いてあるのを買いにけり さんまにびやいてあるのをきにけり |
秋刀魚 | 尾(二尾) | 秋 | |
685 | 第787回 (2023.10) |
2 | 自然薯を包むスポーツ新聞紙 じねんじょをつつむすぽおつしんぶんし |
自然薯 | 秋 | |
684 | 2 | 実石榴や門扉に掛かる錆びた鍵 みざくろやもんぴにかかるさびたかぎ |
実石榴 | 秋 | ||
683 | 2 | 前掛けで磨く林檎は店先に まえかけでみがくりんごはみせさきに |
林檎 | |||
682 | 第786回 (2023.9) |
1 | 片隅に糸瓜の棚を作りけり かたすみにへちまのたなをつくりけり |
糸瓜 | 糸瓜 | 秋 |
681 | 1 | 水澄むや洗面台の拡大鏡 みずすみやせんめんだいのかくだいきょう |
水澄む | 水澄む | 秋 | |
680 | 5 | 脇息に置かれし肘や秋深し 脇息におかれしひじやあきふかし |
秋深む | 息(脇息) | 秋 | |
679 | 第785回 (2023.9) |
0 | 会員の募集広告休暇明 かいいんのぼしゅうこうこくきゅうかあけ |
休暇明 | 秋 | |
678 | 1 | 枝豆の莢捨てる手作りの箱 えだまめのさやすてるてづくりのはこ |
枝豆 | 秋 | ||
677 | 4 | 等分に分ける小鉢やとろろ汁 とうぶんにわけるこばちやとろろじる |
とろろ汁 | 秋 | ||
676 | 第784回 (2023.8) |
1 | 星飛んで魂少し抜き取られ ほしとんでたましいすこしぬきとられ |
星飛ぶ | 流星 | 秋 |
675 | 0 | 列なして一糸乱れぬ踊かな れつなしていっしむだれぬおどりかな |
踊 | 踊 | 秋 | |
674 | 0 | 立食ひの屋台に並ぶ秋の暮 たちぐいのやたいにならぶあきのくれ |
秋の暮 | 屋(屋台) | 秋 | |
第783回 (2023.8) |
投句なし(7) | |||||
673 | 第782回 (2023.7) |
2 | 帰省子や充電済みの電子機器 きせいしやにゅうでんずみのでんしきき |
帰省子 | 帰省 | 夏 |
672 | 0 | 狭庭にも家庭菜園トマトもぐ さにわにもかていさいえんとまともぐ |
トマト | トマト | 夏 | |
671 | 1 | 火曜日にメロン届くとメール来る かようびにめろんとどくとめーるくる |
メロン | 火(火曜日) | 夏 | |
670 | 第781回 (2023.7) |
2 | 夏の月ウェーブ髪のギター弾き なつのつきうぇーぶかみのぎたーひき |
夏の月 | 夏 | |
669 | 1 | 浮人形ネット袋に干されけり うきにんぎょうねっとぶくろにほされけり |
浮人形 | 夏 | ||
668 | 2 | 冷奴胡坐の中の指定席 ひややっこあぐらのなかのしていせき |
冷奴 | 夏 | ||
667 | 第780回 (2023.6) |
4 | 某私立小学校の夏帽子 ぼうしりつしょうがっこうのなつぼうし |
夏帽子 | 夏帽子 | 夏 |
666 | 1 | 鮎頂きて大吟醸の封を切る あゆいただきてだいぎんじょうのふうをきる |
鮎 | 鮎 | 夏 | |
665 | 5 | 即席の麺を待つ間の麦茶かな そくせきのめんをまつまのむぎちゃかな |
麦茶 | 席(即席) | 夏 | |
664 | 第779回 (2023.6) |
3 | 犬小屋の剥げてるペンキ柿若葉 いぬごやのはげてるぺんきかきわかば |
柿若葉 | 夏 | |
663 | 2 | 一瞬にオセロの白が青嵐 いっしゅんにおせろのしろがあおあらし |
青嵐 | 夏 | ||
662 | 2 | 右手にスマホ左手に青林檎 みぎてにすまほひだりてにあおりんご |
青林檎 | 夏 | ||
661 | 第778回 (2023.5) |
1 | 短夜の寝返り打てば魚鼓の音 みじかよのねがえりうてばきょくのおと |
短夜 | 短夜 | 夏 |
660 | 2 | 少年は急に無口に栗の花 しょうねんはきゅうにむくちにくりのはな |
栗の花 | 栗の花 | 夏 | |
659 | 1 | 朝顔市両手ふさぐる小鉢かな あさがおいちりょうてふさぐるこばちかな |
朝顔市 | 朝(朝顔市) | 夏 | |
658 | 第777回 (2023.5) |
3 | 五月来てピアノの音のまた外れ ごがつきてぴあののおとのまたはずれ |
五月 | 夏 | |
657 | 2 | 動かざる天道虫に軽く息 うごかざるてんとうむしにかるくいき |
天道虫 | 夏 | ||
656 | 0 | 箱買ひのトマトのレシピ検索す はこがいのとまとのれしぴけんさくす |
トマト | 夏 | ||
655 | 第776回 (2023.5) |
3 | スプレーは無臭卯の花腐しかな すぷれーはむしゅううのはなくだしかな |
卯の花腐し | 卯に花腐し | 夏 |
654 | 0 | 兄をこ越す弟の背や柏餅 あにをこすおとうとのせやかしわもち |
柏餅 | 柏餅 | 夏 | |
653 | 1 | 痛快な冒険漫画読む薄暑 つうかいなぼうけんまんがよむはくしょ |
薄暑 | 痛(痛快) | 夏 | |
652 | 第775回 (2023.4) |
1 | 黄砂来てアレルギーとか中国とか こうさきてあれるぎーとかちゅうごくとか |
黄砂 | 春 | |
651 | 7 | 朧月鎮痛剤の効いてきし おぼろすきちんつうざいのきいてきし |
朧月 | 春 | ||
650 | 2 | 春夕焼準特急を包み込み はるゆうやけじゅんとっきゅうをつつみこみ |
春夕焼 | 春 | ||
649 | 第774回 (2023.4) |
0 | 目を見張り声を失ふ花盛り めをみはりこえをうしなうはなざかり |
花盛り | 花 | 春 |
648 | 2 | 二人には日永もあつと言ふ長さ ふたりにはひながもあっというながさ |
日永 | 日永 | 春 | |
647 | 4 | 予定は入れぬ土曜日の万愚節 よていはいれぬどようびのばんぐせつ |
万愚節 | 土(土曜日) | 春 | |
646 | 第773回 (2023.3) |
0 | デージーのほとりにアフタヌーンティー でいじいのほとりにあふたぬうんてぃい |
デージー | 春 | |
645 | 2 | フラスコに映る半身ヒヤシンス ふらすこにうつるはんしんひやしんす |
ヒヤシンス | 春 | ||
644 | 2 | 北窓開く老眼鏡の見つかりぬ きたまどあくろうがんきょうにみつかりぬ |
北窓開く | 春 | ||
643 | 第772回 (2023.3) |
2 | 春雷に乱れ無き飴切の音 しゅんらいにみだれなきあめきりのおと |
春雷 | 春 | |
642 | 5 | 返信に様を書き足す二月尽 へんしんにさまをかきたすにがつじん |
土筆 | 春 | ||
641 | 0 | 食卓の話題の主は土筆かな しょくたくのわだいのぬしはつくしかな |
様 | 春 | ||
640 | 第771回 (2023.2) |
1 | お隣のまだ気が付かぬ蕗の薹 おとなりのまだきがつかぬふきのとう |
蕗の薹 | 春 | |
639 | 1 | スタートの位置に紅梅滑り台 すたーとのいちにこうばいすべりだい |
紅梅 | 春 | ||
638 | 0 | 春寒のポストにピザのメニューかな はるざむのぽすとにぴざのめにゅーかな |
春寒 | 春 | ||
637 | 第770回 (2023.2) |
1 | 白昼のズンバ教室春浅し はくちゅうのずんばきょうしつはるあさし |
春浅し | 春浅し | 春 |
636 | 0 | 直角の路地を曲がりて水菜かな ちょっかくのろじをまがりてみずなかな |
水菜 | 水菜 | 春 | |
635 | 1 | 寒のあけ少人数の句会かな かんあけのしょうにんずうのくかいかな |
寒あけ | 数(少人数) | 春 | |
634 | 第769回 (2023.1) |
4 | 大寒の朝風呂炊いて居りにけり だいかんのあさぶろたいておりにけり |
大寒 | 冬 | |
633 | 0 | コンビニのおでん抱えて緩歩かな こんびにのおでんかかえてかんぽかな |
おでん | 冬 | ||
632 | 2 | 冬の鳥スマホ出す間に飛び立ちぬ ふゆのとりすまほだすまにとびたちぬ |
冬の鳥 | 冬 | ||
631 | 第768回 (2023.1) |
2 | 順番に焼き上がりたる雑煮餅 じゅんばんにやきあがりたるぞうにもち |
雑煮餅 | 雑煮 | 新年 |
630 | 7 | 初句会一輪挿しを四か所に はつくかいいちりんざしをよんかしょに |
初句会 | 初句会 | 新年 | |
629 | 3 | 店先のペコちゃん人形春小袖 みせさきのぺこちゃんにんぎょうはるこそで |
春小袖 | 人(人形) | 新年 | |
628 | 第767回 (2022.12) |
3 | 開けずとも知るクリスマスプレゼント あけずともしるくりすますぷれぜんと |
クリスマスプレゼント | 冬 | |
627 | 2 | 編み上げて被つてみせる冬帽子 あみあげてかぶってみせるふゆぼうし |
冬帽子 | 冬 | ||
626 | 0 | 薄らと夕日の色の千鳥かな うっすらとゆうひのいろのちどりかな |
千鳥 | 冬 | ||
625 | 第766回 (2022.12) |
2 | 枯蔓の幽かな音をたてにけり かれづるのかすかなおとをたてにけり |
枯蔓 | 枯蔓 | 冬 |
624 | 2 | のつぺ汁胡坐に孫の寝顔かな のっぺいじるあぐらにまごのねがおかな |
のつぺい汁 | のつぺい汁 | 冬 | |
623 | 1 | 逆立ちの足受く友を小春風 さかだちのあしうくともをこはるかぜ |
小春風 | 足(逆立ちの足) | 冬 | |
622 | 第765回 (2022.11) |
0 | 煮凝や通販で買ふ美容液 にこごりやつうはんでかうびようえき |
煮凝 | 冬 | |
621 | 1 | 冬の雨醤油の焦げた匂ひかな ふゆのあめしょうゆのこげたにおいかな |
冬の雨 | 冬 | ||
620 | 2 | 日向ぼこ猫より先に閉づ眼 ひなたぼこねこよりさきにとづまなこ |
ひなたぼこ | 冬 | ||
619 | 第764回 (2022.11) |
1 | 凩やあまゆるくせの室内犬 こがらしやあまゆるくせのしつないけん |
凩 | 凩 | 冬 |
618 | 0 | 蕎麦を食べさてと膝打つ酉の市 そばをたべさてとひざうつとりのいち |
酉の市 | 酉の市 | 冬 | |
617 | 3 | 先生は熱血漢や皮ジャンパー せんせいはねっけつかんやかわじゃんぱー |
皮ジャンパー | 生(先生) | 冬 | |
616 | 第763回 (2022.10) |
3 | 手土産の練菓子を開け秋惜しむ てみあげのねりがしをあけあきおしむ |
秋惜しむ | 秋 | |
615 | 1 | 福耳に刺さるピアスや紅葉狩 ふくみみにささるぴあすやもみじがり |
紅葉狩 | 秋 | ||
614 | 2 | 落花生チラシで作るゴミの箱 らっかせいちらしでつくるごみのはこ |
落花生 | 秋 | ||
613 | 第762回 (2022.10) |
1 | 朝寒の茶柱が立つ湯呑かな あさざむやcyばしらがたつゆのみかな |
朝寒 | 朝寒 | 秋 |
612 | 1 | 踏み台に乗るは夫や吊し柿 ふみだいにのるはおっとやつるしがき |
吊し柿 | 吊し柿 | 秋 | |
611 | 3 | 声出して笑ふことあり石榴の実 こえだしてわらうことありざくろのみ |
石榴の実 | 石(石榴の実) | 秋 | |
610 | 第761回 (2022.10) |
1 | 秋日や登りカーブのいろは坂 しゅうじつやのぼりかーぶのいろはざか |
秋日 | 秋 | |
609 | 1 | 木犀や住宅街の歯科医院 もくせいやじゅうたくがいのしかいいん |
木犀 | 秋 | ||
608 | 4 | 酔芙蓉この時間まだ素面です すいふようこのじかんまだしらふです |
酔芙蓉 | 秋 | ||
607 | 第760回 (2022.9) |
5 | 爽やかにワイングラスは目の高さ さわやかにわいんぐらすはめのたかさ |
爽やか | 爽やか | 秋 |
606 | 5 | 見える傷見えない傷や衣被 みえるきずみえないきずやきぬかつぎ |
衣被 | 衣被 | 秋 | |
605 | 1 | 天窓を開け放したる良夜かな てんまどをあけはなしたるりょうやかな |
良夜 | 良(良夜) | 秋 | |
604 | 第759回 | 1 | ジャズライブ余韻の耳を虫時雨 じゃずらいぶよいんのみみをむししぐれ |
虫時雨 | 秋 | |
603 | 0 | 宵闇の宅配バイク擦れ違ふ よいやみのたくはいばいくすれちがう |
宵闇 | 秋 | ||
602 | 5 | 幸運の色は何色梨を剥く こううんのいろはなにいろなしをむく |
梨 | 秋 | ||
601 | 第758回 | 1 | サンダルの飛ばされて消ゆ台風禍 さんだるのとばされてきゆたいふうか |
台風 | 颱風 | 秋 |
600 | 1 | 朝顔やヤフーニュースをタップして あさがおややふうにゅうすをたっぷして |
朝顔 | 朝顔 | 秋 | |
559 | 1 | 受け皿の余さず啜る新酒かな うけざらのあまさずすするしんしゅかな |
新酒 | 余(余さず) | 秋 | |
558 | 第757回 | 3 | 百日草スーツケースは五泊用 ひゃくにちそうすーつけーすはごはくよう |
百日草 | 夏 | |
557 | 4 | 合歓の花脚立を畳む音響く ねむのはなきゃたつをたたむおとひびく |
合歓の花 | 夏 | ||
556 | 2 | 猛暑日の矮鶏の卵が滑り落つ もうしょびのちゃぼのたまごがすべりおつ |
猛暑日 | 夏 | ||
555 | 第756回 | 0 | マシュマロを焦がさぬやうにキャンプファイヤー ましゅまろをこがさぬようにきゃんぷふぁいやあ |
キャンプファイヤー | キャンプ | 夏 |
554 | 2 | 孫自慢薬自慢や心太 まごじまんくすりじまんやところてん |
心太 | 心太 | 夏 | |
553 | 4 | 何もかも意欲失せたる大暑かな なにもかもいよくうせたるたいしょかな |
大暑 | 意(意欲) | 夏 | |
552 | 第755回 | 1 | レース編む転がる糸と鉛筆と れーすあむころがるいととえんぴつと |
レース編む | 夏 | |
551 | 0 | 頼りなき彼氏の腕や貸ボート たよりなきかれしのうでやかしぼーと |
貸ボート | 夏 | ||
550 | 1 | 巴里祭やハッピーエンドのハリウッド ぱりさいやはっぴーえんどのはりうっど |
巴里祭 | 夏 | ||
549 | 第754回 | 1 | 歳の差のはなるる夫婦枇杷を剥く としのさのはなるるふうふびわをむく |
枇杷 | 枇杷 | 夏 |
548 | 2 | 一匹の目高に名前付けて飼ふ いっぴきのめだかになまえつけてかう |
目高 | 目高 | 夏 | |
547 | 1 | 酸味あるコーヒーをゐる夏の宵 さんみあるこーひーをいるなつのよい |
夏の宵 | 酸(酸味) | 夏 | |
546 | 第753回 | 1 | 歯ブラシを新しく替ふ芒種かな はぶらしをあたらしくかうぼうしゅかな |
芒種 | 夏 | |
545 | 1 | 日雷とつさに掴む彼の腕 ひかみなりとっさにつかむかれのうで |
日雷 | 夏 | ||
544 | 0 | この服に似合ふサンダル履きにけり このふくににあうさんだるはきにけり |
サンダル | 夏 | ||
第752回 | 投句なし(6) | 胡瓜の花 | 夏 | |||
入梅 | 夏 | |||||
立 | 夏 | |||||
543 | 第751回 | 0 | 葉桜の下のゴールにシュート決め はざくらのしたのごーるにしゅーときめ |
葉桜 | 夏 | |
542 | 3 | 御手玉の鈴を縫ひ込むえごの花 おてだまのすずをぬいこむえごのはな |
えごの花 | 夏 | ||
541 | 3 | 花水木商店街のジャズライブ はなみずきしょうてんがいのじゃずらいぶ |
花水木 | 夏 | ||
540 | 第750回 | 1 | 朧夜のタクシー乗り場に千鳥足 おぼろよのたくしーのりばにちどりあし |
朧夜 | 朧 | 春 |
539 | 0 | 新しき茶筒に封を切る新茶 あたらしきちゃづづにふうをきるしんちゃ |
新茶 | 新茶 | 春 | |
538 | 5 | 鉄棒の後ろ回りやチューリップ てつぼうのうしをまわりやちゅーりっぷ |
チューリップ | 後(後ろ回り) | 春 | |
537 | 第749回 | 4 | 新しきチョーク置かるる四月かな あたらしきちょーくおかるるしがつかな |
四月 | 春 | |
536 | 2 | 見たはずの思ひ出せない春の夢 みたはずのおもいだせないはるのゆめ |
春の夢 | 春 | ||
535 | 2 | 看護師のピンクの白衣うららけし かんごしのぴんくのはくいうららけし |
うららけし | 春 | ||
534 | 第748回 | 4 | 山葵田やバス降りて徒歩五十分 わさびだやばすおりてとほごじゅっぷん |
山葵田 | 山葵 | 春 |
533 | 3 | 御結びを頬張る昼餉磯開き おむすびをほおばるひるげいそびらき |
磯開き | 磯開き | 春 | |
532 | 2 | 陽春や冨士見坂より富士を見ぬ ようしゅんやふじみざかよりふじをみぬ |
陽春 | 陽(陽春) | 春 | |
531 | 第747回 | 1 | まだ早い否もう遅い雛納 まだはやいおやもうおそいひなおさめ |
雛納 | 春 | |
530 | 1 | 頬白やスマートホンの住所録 ほおじろやすまあとほんのじゅうしょろく |
頬白 | 春 | ||
529 | 3 | 真夜中の蜆静かに鳴いてをり まよなかのしじみしずかにないてをり |
蜆 | 春 | ||
528 | 第746回 | 3 | すかんぽや呼捨てさるる男子どち すかんぽやよびすてさるるだんしどち |
すかんぽ | 酸葉 | 春 |
527 | 2 | 輪の中に和装の顧問卒業期 わのなかにわそうのこもんそつぎょうき |
卒業期 | 卒業 | 春 | |
526 | 0 | 春の夜のしたたむ文の遅筆かな はるのよのしたたむふみのちひちかな |
春の夜 | 遅(遅筆) | 春 | |
525 | 第745回 | 0 | スキップにおさげが揺れる犬ふぐり すきっぷにおさげがるれるいぬふぐり |
犬ふぐり | 春 | |
524 | 1 | 切り損ね箸に連なる若布かな きりそこねはしにつらなるわかめかな |
若布 | 春 | ||
523 | 0 | ポキと折るアスパラガスの茎の音 ぽきとおるあすぱらがすのくきのおと |
アスパラガス | 春 | ||
522 | 第744回 | 0 | 雪解や革靴数多磨き上ぐ ゆきどけやかわぐつあまたみがきあぐ |
雪解 | 雪解 | 春 |
521 | 1 | 公魚や猫背の背中摩り合ふ わかさぎやねこぜのせなかさすりあう |
公魚 | 公魚 | 春 | |
520 | 3 | 続編の待たるる日々やフリージア ぞくへんのまたるるひびやふりーじあ |
続(続編) | フリージア | 春 | |
519 | 第743回 | 2 | 大寒の圧力鍋に肉ごろん だいかんぼあつりょくなべににくごろん |
大寒 | 冬 | |
518 | 1 | 1月の垣根を風の豊かなり いちがつのかきねをかぜのゆやかなり |
1月 | 冬 | ||
517 | 2 | 蜜柑山指さす先は阿蘇火山 みかんやまゆびさすさきはあそかざん |
蜜柑山 | 冬 | ||
516 | 第742回 | 0 | 設ひは応接室の福寿草 ひつらいはおうせつしつのふくじゅそう |
福寿草 | 福寿草 | 新年 |
515 | 3 | 名も知らぬ歌手の前座や猿回し なもしらぬかしゅのぜんざやさるまわし |
猿回し | 猿回し | 新年 | |
514 | 2 | 年明くや数へ年では同い年 としあくやかぞえどしではおないどし |
年明く | 数(数え年) | 新年 | |
513 | 第741回 | 2 | 数え日の捨て去るものと残るもの かぞえびのすてさるものとのこるもの |
数え日 | 冬 | |
512 | 1 | 寒いねに寒いねと測る血圧 さむいねにさむいねとはかるけつあつ |
寒い | 冬 | ||
511 | 0 | 店頭のラメ入りポインセチアかな てんとうのらめいりぽいんせちあかな |
ポインセチア | 冬 | ||
510 | 第740回 | 4 | 仏壇と神棚の在る白障子 ぶつだんとかみだなのあるしろしょうじ |
白障子 | 障子 | 冬 |
509 | 1 | ポケモンのタスク完了して湯ざめ ぽけもんのたすくかんりょうしてゆざめ |
湯ざめ | 湯ざめ | 冬 | |
508 | 2 | 通販の送料無料クリスマス つうはんのそうりょうむりょうくりすます |
クリスマス | 無(無料) | 冬 | |
507 | 第739回 | 4 | 生まれたる家はもう無き枇杷の花 うまれたるいえはもうなきみわのはな |
枇杷の花 | 冬 | |
506 | 2 | 蜜柑剥く指先見つつ聞く話 みかんむくゆびさきみつつはなしきく |
蜜柑 | 冬 | ||
505 | 0 | 七五三写真選びの消去法 しちごさんしゃしんえらびのしょうきょほう |
七五三 | 冬 | ||
504 | 第738回 | 0 | 木の葉髪このくらいならまだましね このはがみこのくらいならまだましね |
木の葉髪 | 木の葉髪 | 冬 |
503 | 0 | 朝漬の重しこの頃手強しき あさづけのおもしこのごろてごわしき |
朝漬 | 朝漬 | 冬 | |
502 | 3 | 赤き日の静かに沈む御講凪 あかきひのしずかにしずむおこうなぎ |
御講凪 | 沈(沈む) | 冬 | |
501 | 第737回 | 1 | 団栗の筆字が壁にひらひらと どんぐりのふでじがかべにひらひらと |
団栗 | 秋 | |
500 | 0 | 花野より子犬を連れて酪農家 はなのよりこいぬをつれてらくのうか |
花野 | 秋 | ||
499 | 3 | じゃんけんのぐうの顔して隼人瓜 じゃんけんのぐうのかおしてはやとうり |
隼人瓜 | 秋 | ||
498 | 第736回 | 1 | 自転車のサドル叩いて寒露かな じてんしゃのさどるたたいてかんろかな |
寒露 | 寒露 | 秋 |
497 | 4 | 蓑虫や単身赴任のワンルーム ものむしやたんしんふにんのわんるーむ |
蓑虫 | 蓑虫 | 秋 | |
496 | 3 | 割引のシール貼られし茸飯 わりびきのしーるはられしきのこめし |
茸飯 | 割(割引) | 秋 | |
495 | 第735回 | 2 | 枝豆の引抜様の泥を浴ぶ えだまめのひきぬきざまのどろをあぶ |
枝豆 | 秋 | |
494 | 0 | 腰高に踊る海外看護助手 こしだかにおどるかいがいかんごじょしゅ |
踊 | 秋 | ||
493 | 3 | 報告の数多抱ふる墓参かな ほうこくのあまたかかうるぼさんかな |
墓参 | 秋 | ||
492 | 第734回 | 2 | 芒野を風の大波小波かな すすきのをかぜのおおなみこなみかな |
芒野 | 芒 | 秋 |
491 | 1 | 福耳は父ゆづりなり蚯蚓鳴く ふくみみはちちゆずりなりみみずなく |
蚯蚓鳴く | 蚯蚓鳴く | 秋 | |
490 | 2 | 阿波踊心底惚れてゐたりけり あわおどりしんそこほれていたりけり |
阿波踊 | 底(心底) | 秋 | |
489 | 第733回 | 4 | 目白籠吊るす軒下風の道 めじろかごつるすのきしたかぜのみち |
目白籠 | 秋 | |
488 | 2 | 蜩や学習塾に急ぎ足 ひぐらしやがくしゅうじゅくにいそぎあし |
蜩 | 秋 | ||
487 | 5 | お下がりの似合ふ妹小鳥来る おさがりのにあういもうとことりくる |
小鳥くる | 秋 | ||
486 | 第732回 |
0 | 逃げ惑ふこちらに鼠花火かな にげまどうこちらにねずみはなびかな |
鼠花火 | 花火線香 | 秋 |
485 | 2 | 晩餐の冷製南瓜スープかな ばんさんのれいせいかぼちゃすーぷかな |
南瓜 | 南瓜 | 秋 | |
484 | 6 | 相棒は仇役なり村芝居 あいぼうはかたきやくなりむらしばい |
村芝居 | 棒(相棒) | 秋 | |
483 | 第731回 |
2 | 肩車されて枇杷の実目の高さ かたぐるまされてびわのみめのたかさ |
枇杷の実 | 夏 | |
482 | 2 | 前髪を切って涼しく描く眉 まえがみをきってすずしくえがくまゆ |
涼し | 夏 | ||
481 | 1 | 玉葱の飴色香る午後の五時 たまねぎのあめいろかおるごごのごじ |
玉葱 | 夏 | ||
480 | 第730回 |
1 | 夜濯にノーブラの胸たわたわと よすすぎにのーぶらのむねたわたわと |
夜濯 | 夜濯 | 夏 |
479 | 5 | 焼酎や島唄歌ふ声の艶 しょうちゅうやしまうたうたうこえのつや |
焼酎 | 焼酎 | 夏 | |
478 | 4 | 夜濯にころんと小銭転がって よすすぎにころんとこぜにころがって |
夜濯 | 小(小銭) | 夏 | |
477 | 第729回 |
3 | 鈍行の席に落ち着き缶ビール どんこうのせきにおちつきかんびーる |
缶ビール | 夏 | |
476 | 2 | 差入れは冷し西瓜や合唱部 さしいれはひやしすいかやがっしょうぶ |
冷し西瓜 | 夏 | ||
475 | 4 | 鮎食す皆の見惚るる箸捌き あゆしょくすみなのみほるるはしさばき |
鮎 | 夏 | ||
474 | 第728回 | 3 | 掌になかなか乗らぬ守宮かな てのひらになかなかのらぬやもりかな |
守宮 | 守宮 | 夏 |
473 | 1 | サムシングブルー忍ばす青水無月 さむしんぐぶるーしのばすあおみなづき |
青水無月 | 水無月 | 夏 | |
472 | 0 | 膨らます浮輪に逸る子の瞳 ふくらますうきわにはやるこのひとみ |
浮輪 | 輪(浮輪) | 夏 | |
471 | 第727回 | 2 | カラフルなセル着て高座湧かせをり からふるなせるきてこうざわかせおり |
セル | 夏 | |
470 | 0 | 髪を切りレースの襟のワンピース かみをきりれーすのえりのわんぴーす |
レース | 夏 | ||
469 | 0 | 新茶汲む和菓子の箱を解きにけり しんちゃくむわがしのはこをときにけり |
新茶 | 夏 | ||
468 | 第726回 | 0 | 聳え立つ送電線や麦の秋 そびえたつそうでんせんやむぎのあき |
麦の秋 | 麦の秋 | 夏 |
4647 | 0 | 生烏賊の腸に指探り入れ なまいかのはらわたにゆびさぐりいれ |
烏賊 | 烏賊 | 夏 | |
466 | 7 | 送迎のバスは桃色梅雨晴間 そうげいのばすはももいろつゆはれま |
梅雨晴間 | 迎(送迎) | 夏 | |
465 | 第725回 | 2 | 柿若葉ベランダ越しの会話かな かきわかばべらんだごしのかいわかな |
柿若葉 | 夏 | |
464 | 1 | 少女等のひかがみ眩し青嵐 しょうじょらのひかがみまぶしあおあらし |
青嵐 | 夏 | ||
463 | 2 | 差入れのバナナ置かるる部室かな さしいれのばななおかるるぶしつかな |
バナナ | 夏 | ||
462 | 第724回 | 0 | 組立てる立夏のドールハウスかな くみたてるりっかのどーるはうすかな |
立夏 | 立夏 | 夏 |
461 | 2 | 蚕豆や過保護に徹す座敷犬 そらまめやかほごにってっすざしきいぬ |
蚕豆 | 蚕豆 | 夏 | |
460 | 1 | 夏めくや昇降口の落し物 なつめくやしょうこうぐちのおとしもの |
夏めく | 降(昇降口) | 夏 | |
459 | 第723回 | 2 | たなさきのどれも着けたし春ショール たなさきのどれもつけたしはるしょーる |
春シヨール | 春 | |
458 | 2 | 別れ霜ストッキングの色はモカ わかれじもすとっきんぐのいろはもか |
別れ霜 | 春 | ||
457 | 3 | 貝寄風や上方寄席の旗なびき かいよせやかみがたよせのはたなびき |
貝寄風 | 春 | ||
456 | 第722回 | 1 | 外つ国のパークは広きカイト飛ぶ とつくにのぱあくはひろきかいととぶ |
カイト | 凧 | 春 |
455 | 2 | 脇息の並ぶ座敷や桜鯛 きょうそくのならぶざしきやさくらだい |
桜鯛 | 桜鯛 | 春 | |
454 | 3 | 折り紙の八角箱に春ショール おりがみのはっかくばくにはるしょおる |
春ショール | 箱(八角箱) | 春 | |
453 | 第721回 | 3 | 嫁の地に暮らす息子や鳥帰る よめのちにくらすむすこやとりかえる |
鳥帰る | 春 | |
452 | 0 | 見上ぐるる春分の日の鳥瞰図 みあぐるるしゅんぶんのひのちょうかんず |
春分の日 | 春 | ||
451 | 1 | 点滅の信号急ぐ春日傘 てんめつのしんごういそぐはるひがさ |
春日傘 | 春 | ||
450 | 第720回 | 3 | ペコちゃんの如く田楽味噌舐めり ぺこちゃんのごとくでんがくみそなめり |
田楽 | 田楽 | 春 |
449 | 1 | 開帳や駅で落ち合ふ四姉妹 かいちょうやえきでおちあうよんしまい |
開帳 | 開帳 | 春 | |
448 | 2 | 白酒の旗と床几の茶店かな しろざけのはたとしょうぎのcたみせかな |
白酒 | 自・白(白酒) | 春 | |
447 | 第719回 | 3 | 銀輪の列に加はる春一番 ぎんりんのれつにくわわるはるいちばん |
春一番 | 春 | |
446 | 1 | 梅が香の古屋数多や黙の町 うめがかのふるやあまたやもだのまち |
梅が香 | 春 | ||
445 | 1 | 春光や螺鈿の箸の賑はへり しゅんこうやらでんのはしのにぎわえり |
春光 | 春 | ||
444 | 第718回 | 1 | くすぐられ声あげ笑ふ猫柳 くすぐられこえあげわらうねこやなぎ |
猫柳 | 猫柳 | 春 |
443 | 2 | 小便小僧にもバレンタインの日 しょうべんこぞうにもばれんたいんのひ |
バレンタイン | バレンタイン | 春 | |
442 | 4 | 散乱の知育玩具や春の昼 さんらんのちいくがんぐやはるのひる |
春の昼 | 育(知育) | 春 | |
441 | 第717回 | 2 | ポンポンを揺らし駆け寄る冬帽子 ぽんぽんをゆらしかけよるふゆぼうし |
冬帽子 | 冬 | |
440 | 2 | 鯛焼の店の主人は異星人 たいやきのみせのしゅじんはうちゅうじん |
鯛焼 | 冬 | ||
439 | 1 | ストールに光る留め金闊歩する すとーるにひかるとめがねかっぽする |
ストール | 冬 | ||
438 | 第716回 | 2 | 竹馬の猿と掛合ふ猿回し たけうまのさるとかけあうさるまわし |
竹馬 | 竹馬 | 冬 |
437 | 3 | 凍蝶は夢と現を舞ひにけり いてちょうはゆめとうつつをまいにけり |
凍蝶 | 凍蝶 | 冬 | |
436 | 1 | 蓬莱や座右に置かる電子辞書 ほうらいやざゆうにおかるでんしじしょ |
蓬莱 | 辞(電子辞書) | 新年 | |
435 | 第715回 | 2 | 冬深し絵手紙の朱のはみ出しぬ ふゆふかしえてがみのしゅのはみだしぬ |
冬深し | 冬 | |
434 | 0 | 竹とんぼならいに乗りてつとに消ゆ たけとんぼならいにのりてつとにきゆ |
ならい | 冬 | ||
433 | 1 | 冬服の裏地の艶の滑りかな ふゆふくのうらじのつやのすべりかな |
冬服 | 冬 | ||
432 | 第714回 | 2 | アレクサに今日は何の日葛湯練る あれくさにきょうはなんのひくずゆねる |
葛湯練る | 葛湯 | 冬 |
431 | 2 | 断捨離の手紙の束や庭焚火 だんしゃりのてがみのたばやにわたきび |
庭焚火 | 焚火 | 冬 | |
430 | 1 | 午後三時マスクの中の欠伸かな ごごさんじますくのなかのあくびかな |
マスク | 伸(欠伸) | 冬 | |
第713回 | 投句なし(5) | |||||
429 | 第712回 | 2 | クッキーの生地を捏ねてる時雨の日 くっきーのきじをこねてるしぐれのひ |
時雨 | 時雨 | 冬 |
428 | 3 | スケボーのストップモーション鷹の空 すけぼーのすとっぷもーしょんたかのそら |
鷹の空 | 鷹 | 冬 | |
427 | 2 | 欠点も好きになりたる小春かな けってんもすきになりたりこはりかな |
小春 | 欠(欠点) | 冬 | |
426 | 第711回 | 1 | 白粉が咲いて重たきエコバック おしろいがさいておもたきえこばっく |
白粉 | 秋 | |
425 | 0 | 肌寒やブラックティーとレモンティー はだざむやぶらっくてぃーとれもんてぃー |
肌寒 | 秋 | ||
424 | 4 | 御手玉に鈴入れて縫ふ菊日和 おてだまにすずいれてぬうきくびより |
菊日和 | 秋 | ||
423 | 第710回 | 1 | ラジコンの飛行機飛ばす刈田原 らじこんのひこうきとばすかりたはら |
刈田原 | 刈田 | 秋 |
422 | 3 | 刃先より出づる柚子の香厨人 はさきよりいずるゆずのかくるわびと |
柚子 | 柚子 | 秋 | |
421 | 0 | 平和祭ジャングルジムと水飲み場 へいわさいじゃんぐるじむとみずのみば |
平和祭 | 平(平和祭) | 秋 | |
420 | 第709回 | 2 | 脇息の置かるる座敷秋の暮 きょうそくのおかるるざしきあきのくれ |
秋の暮 | 秋 | |
419 | 1 | ちゅんちゅんと風を往なして稲雀(ちゆんちゆん) ちゅんちゅんとかぜをいなしていなすずめ |
稲雀 | 秋 | ||
418 | 4 | コスモスの揺れて急行列車過ぐ こすもすのゆれてきゅうこうれっしゃすぐ |
コスモス | 秋 | ||
417 | 第708回 | 1 | 無月なる反射ベストの作業員 むげつなるはんしゃべすとのさぎょういん |
無月 | 無月 | 秋 |
416 | 4 | 秋鯖にそれぞれ進む酒と飯 あきさばにそれそれすすむさけとめし |
秋鯖 | 秋鯖 | 秋 | |
415 | 1 | 水引の花にひかがみ擽られ みずひきのはなにひかがみくすぐられ |
水引の花 | 水(水引の花) | 秋 | |
414 | 第707回 | 1 | 縁側に塩と西瓜の置かれけり えんがわにしおとすいかのおかれけり |
西瓜 | 秋 | |
413 | 0 | 夜食とる母はパジャマに着替へをり やしょくとるはははばじゃまにきがえおり |
夜食 | 秋 | ||
412 | 1 | 雑誌に挟まるる落花生の皮 さっしにはさまるるらっかせいのかわ |
落花生 | 秋 | ||
411 | 第706回 | 0 | 新豆腐川に沿ひたる獣道 しんとうふかわにそいたるけものみち |
新豆腐 | 新豆腐 | 秋 |
410 | 1 | 世話役は幼馴染や地蔵盆 せわやくはおさななじみやじぞうぼん |
地蔵盆 | 地蔵盆 | 秋 | |
409 | 3 | 出来秋や庭に自転車三輪車 できあきやにわにじてんしゃさんりんしゃ |
出来秋 | 出(出来秋) | 秋 | |
408 | 第705回 | 2 | 夜濯にホテルの小さきソープかな よすすぎにちさきほてるのそーぷかな |
夜濯 | 夏 | |
407 | 2 | 玉虫の死しても褪せぬ艶放つ たまむしのししてもあせぬつやはなつ |
玉主 | 夏 | ||
406 | 0 | 道端の軍手干からぶ極暑かな みちばたのぐんてひからぶごくしょかな |
極暑 | 夏 | ||
405 | 第704回 | 0 | 香水の免税店に充ち満ちぬ こうすいのめんぜいてんにみちみちぬ |
香水 | 香水 | 夏 |
404 | 3 | 銭湯の一番風呂や暑気払い せんとうのいちばんぶろやしょきばらい |
暑気払い | 暑気払い | 夏 | |
403 | 4 | 細筆の流るる文字や目高飼ふ ほそふでのながるるもじやめだかかう |
目高 | 目(目高) | 夏 | |
402 | 第703回 | 1 | 青空で作つてみたきサンドレス あおずらでつくってみたきさんどれす |
サンドレス | 夏 | |
401 | 2 | セロテープ貼つて紛らす立版古 せろてーぷはってまぎらすたてばんこ |
立板古 | 夏 | ||
400 | 0 | 梅雨出水中州大方変りたり つゆでみずなかすおおかたかわりたる |
梅雨出水 | 夏 | ||
399 | 第702回 | 1 | 小中高一貫校百合の花 しょうちゅうこういっかんこうゆりのはな |
百合の花 | 百合 | 夏 |
398 | 1 | 畳屋の薬缶口飲み虹を吹く たたみやのやかんくちのみにじをふく |
虹 | 虹 | 夏 | |
397 | 1 | 待望の予定流るる梅雨の闇 たいぼうのよていながるるつゆのやみ |
梅雨の闇 | 待(待望) | 夏 | |
396 | 第701回 | 2 | 白玉を下戸も上戸も好みをり しらたまやげこもじょうごもこのみをり |
白玉 | 夏 | |
395 | 0 | 葉を広げ柿の葉鮓に賑はへり はをひろげかきのはずしににぎわえり |
柿の葉鮓 | 夏 | ||
394 | 0 | 梅雨晴れや野球部員の坊主刈り つゆばれややきゅうぶいんのぼうずがり |
梅雨晴れ | 夏 | ||
393 | 第700回 | 5 | 一献を下戸にも勧む初鰹 いっこんをげこにもすすむはつがつお |
初鰹 | 初鰹 | 夏 |
392 | 0 | 黙々と小便小僧風薫る もくもくとしょうべんこぞうかぜかおる |
風薫る | 風薫る | 夏 | |
391 | 2 | 際立てり鉄砲百合と牧師館 きわだてりてっぽうゆりとぼくしかん |
鉄砲百合 | 鉄(鉄砲百合) | 夏 | |
390 | 第699回 | 5 | 滴りや木琴鉄琴ヴィブラフォン したたりやもっきんてっきんびぶらふぉん |
滴り | 夏 | |
389 | 2 | 蟻の列お菓子の国へ導きぬ ありのくにおかしのくにへみちびきぬ |
蟻 | 夏 | ||
388 | 0 |
山滴る芳名板に 妣の名前 やましたたるほうめいばんにひのなまえ |
山滴る | 夏 | ||
387 | 第698回 | 3 | 葉桜や遊具に子等の声はなし はざくらやゆうぐにこらのこえはなし |
葉桜 | 葉桜 | 夏 |
386 | 0 | 長男の息子が分くる粽かな ちょうなんのむすこがわくるちまきかな |
粽 | 粽 | 夏 | |
385 | 3 | 自転車の補助輪外す立夏かな じてんしゃのほじょりんはずすりっかかな |
立夏 | 転(自転車) | 夏 | |
384 | 第697回 | 1 | 高々と積木の塔や暖かし たかだかとつみきのとうやあたたかし |
暖かし | 春 | |
383 | 3 | 花菜漬家族写真のセピア色 はななずけかぞくしゃしんのせぴあいろ |
花菜漬 | 春 | ||
382 | 2 | つばくろや名刀捌く狂四郎 つばくろやめいとうさばくきょうしろう |
つばくろ | 春 | ||
381 | 第696回 | 1 | 落ちさうで落ち留まるらむ古巣かな おとそうでおちとまるらんふるすかな |
古巣 | 古巣 | 春 |
380 | 1 | サークルの持寄りおやつ蕨餅 さーくるのもちよりおやつわらびもち |
蕨餅 | 蕨餅 | 春 | |
379 | 0 | パンジーは笑顔泣き顔どちらかな ぱんじーはえがおなきがおどちらかな |
パンジー | 顔(笑顔泣き顔) | 春 | |
378 | 第695回 | 1 | 百均のピンクコーナー桜咲く ひゃっきんのぴんくこーなーさくらさく |
桜咲く | 春 | |
377 | 4 | 石蹴りの平らな石や春の雲 いしけりのたいらないしやはるのくも |
春の雲 | 春 | ||
376 | 1 | 朝寝して予定の一つ宙に浮く あさねしてよていのひとつちゅうにうく |
朝寝 | 春 | ||
375 | 第694回 | 1 | 接木して眼鏡外して背伸びして つぎきしてめがねがずしてせのびして |
接木 | 接木 | 春 |
374 | 4 | 箸置きも母の手作り菜飯かな はしおきもははのてずくりなめしかな |
菜飯 | 菜飯 | 春 | |
373 | 1 | 紅梅や献立表の筆の文字 こうばいやこんだてひょうのふでのもじ |
紅梅 | 献(献立) | 春 | |
372 | 第693回 | 0 | 濃茶練るバレンタインのダークチョコ こいちゃねるばれんたいんのだーくちょこ |
バレンタイン | 春 | |
371 | 0 | 公魚を釣る夢中になりて猫背 わかさぎをつるむちゅうになりてねこぜ |
公魚 | 春 | ||
370 | 1 | 蕗の薹日当たりながら順繰りに ふきのとうひあたりながらじゅんぐりに |
蕗の薹 | 春 | ||
369 | 第692回 | 1 | 自転車で迎へ撃つなり春一番 じてんしゃでむかえうtyなりはるいちばん |
春一番 | 春一番 | 春 |
368 | 1 | 飯蛸の串刺し当てに選びをり いいだこのくしざしあてにえらびおり |
飯蛸 | 飯蛸 | 春 | |
367 | 0 | PCの同期待ちをり春の星 ぴーしーのどうきまちおりはるのほし |
春の星 | 同(同期) | 春 | |
366 | 第691回 | 3 | ここだけの話聞いてる炬燵かな ここがけのはなしきいてるこたつかな |
炬燵 | 冬 | |
365 | 1 | 冬桜少年のまだ薄き胸 ふゆざくらしょうねんのまだうすきむね |
冬桜 | 冬 | ||
364 | 0 | 東京に吹雪の動画添付され とうきょうにふぶきのどうがてんぷされ |
吹雪 | 冬 | ||
363 | 第690回 | 0 | ごまめ噛む歯科医の話などをして ごまめかむしかいしのはなしなどして |
ごまめ | ごまめ | 新年 |
362 | 1 | 楪や表札の名は薄らかに ゆづりはやひょうさつのもじうすらかに |
楪 | 楪 | 新年 | |
361 | 2 | お飾を片す薬局薬剤師 おかざりをかたすやっきょくやくざいし |
お飾 | 薬(薬局・薬剤師) | 新年 | |
360 | 第689回 | 3 | 横丁は煮込み料理や空つ風 よこちょyはにこみりょうりやからっかぜ |
空つ風 | 冬 | |
359 | 0 | 青年の肩我に触る暖房車 せいねんのかたわれにふるだんぼうしゃ |
暖房車 | 冬 | ||
358 | 2 | 手と足のネイルを塗つて湯ざめして てとあしのねいるをぬってゆざめして |
湯ざめ | 冬 | ||
357 | 第688回 | 2 | 根深汁馴染みの味噌を溶き入れし ねぶかじるなじみのみそをときいれし |
根深汁 | 根深汁 | 冬 |
356 | 1 | 咳こんでポケットの飴まさぐれり せきこんでぽけっとのあめまさぐれり |
咳 | 咳 | 冬 | |
355 | 3 | 新しき作務衣着てをり煤払 あたらしきさむえきておりすすはらい |
煤払 | 務(作務衣) | 冬 | |
354 | 第687回 | 1 | 持成しは粗茶縁側のちゃんちゃんこ もてなしはそちゃえんがわのちゃんちゃんこ |
ちゃんちゃんこ | 冬 | |
353 | 4 | パンダ見て新海苔を買ふ帰り道 ぱんだみてしんのりくぉかうかえりみち |
新海苔 | 冬 | ||
352 | 2 | 北時雨紐育市も碁盤の目 きたしぐれにゅーよーくしもごばんのめ |
北時雨 | 冬 | ||
351 | 第686回 | 1 | 切干を大鉢に盛る祖母の味 きりぼしをおおばちのもるそぼのあじ |
切干 | 切干 | 冬 |
350 | 0 | 鉢物の位置変へも冬構なり はちもののいちかえもふゆかまえなり |
冬構 | 冬構 | 冬 | |
349 | 2 | 少年の由無し心青木の実 しょうねんのよしなしこころあおきのみ |
青木の実 | 由(由無し) | 冬 | |
第685回 | 投句なし(4) | |||||
348 | 第684回 | 0 | 銀杏の歯触りや子の纏ひ付く ぎんなんのはざわりやこのまといつく |
銀杏 | 銀杏(ぎんなん) | 秋 |
347 | 2 | うそ寒や自動扉の前に人 うそざむやじどうとびらのまえにひと |
うそ寒 | うそ寒 | 秋 | |
346 | 1 | 竹の春共通項のない二人 たけのはるひょうつうこうのないふたり |
竹の春 | 共(共通項) | 秋 | |
345 | 第683回 | 4 | 反返る回覧板や町残暑 そりかえるかいらんばんやなちざんしょ |
残暑 | 秋 | |
344 | 0 | 捨て猫と思はゆ声や秋の暮 すてねことおもわゆこえやあきのくれ |
秋の暮 | 秋 | ||
343 | 1 | 黒葡萄摘む魔女めく長き爪 くろぶどうつまむまじょめくながきつめ |
黒葡萄 | 秋 | ||
342 | 第682回 | 5 | 鰯雲スーツケースの旅シール いわしぐもすーつけーすのたびしーる |
鰯雲 | 鰯雲 | 秋 |
341 | 2 | 球場の野外ステージ子規忌かな きゅうじょうのやがいすてーじしききかな |
子規忌 | 子規忌 | 秋 | |
340 | 2 | 花粉付けふらふらと舞ふ秋の蝶 かふんつけふらふらとまうあきのちょう |
秋の蝶 | 粉(花粉) | 秋 | |
339 | 第681回 | 0 |
ジョーダンの跳んでる靴や鳥渡る じょーだんのとんでるくつやとりわたる |
鳥渡る | 秋 | |
338 | 1 | 防水の軽量リュック山装ふ ぼうすいのけいりょうりゅっくやまよそおう |
山装ふ | 秋 | ||
337 | 3 | 稲妻やちらつと見上ぐ掛け時計 いなずまやちらっとみあぐかけどけい |
稲妻 | 秋 | ||
336 | 第680回 | 4 | 自転車の三人乗りや初嵐 じてんしゃのさんにんのりやはつあらし |
初嵐 | 初嵐 | 秋 |
335 | 5 | カンナ咲きアンダルシアの空は青 かんなさきあんだるしあのそらはあお |
カンナ | カンナ | 秋 | |
334 | 0 | 朝晩の新聞にポストの秋気 あさばんのしんぶんにぽすとのしゅうき |
秋気 | 晩(朝晩) | 秋 | |
333 | 第679回 | 3 | 干し物と鉢物の在る露台かな ほしものとはちもののあるろだいかな |
露台 | 夏 | |
332 | 2 | ファミレスの並ぶママチャリ西日受く ふぁみれすのならぶままちゃりにいびうく |
西日 | 夏 | ||
331 | 2 | 帰省子の機体着陸アナウンス きせいしのきたいちゃくりくあなうんす |
帰省子 | 夏 | ||
330 | 第678回 | 2 | 料亭を仕切る入婿洗鯉 りょうていをしきるいるむこあらいごい |
洗鯉 | あらい | 夏 |
329 | 2 | 日焼人ラーメン店の席を占む ひやけびとたーめんてんのせきをしむ |
日焼人 | 日焼け | 夏 | |
328 | 1 | 髪切虫鳴いて放せと訴へり かみきりむしないてはなせとうったえり |
髪切虫 | 切(髪切虫) | 夏 | |
327 | 第677回 | 2 | ロリポップなめなめ笑ふ祭髪 ろりぽっぷなめなめわらうまつりがみ |
祭髪 | 夏 | |
326 | 0 | 側溝の水の浄しや日雷 そっこうのみずのきよしやひかみなり |
日雷 | 夏 | ||
325 | 1 | 見上ぐるる娘の背丈桐の花 みあぐるるむすめのせたけきりのはな |
桐の花 | 夏 | ||
324 | 第676回 | 5 | 碁会所の本日よりは藺座布団 ごかいしょのほんじつよりはいざぶとん |
藺座布団 | 夏座布団 | 夏 |
323 | 3 | 滴りの八分音符と四分音符 したたりのはちぶおんぱとしぶおんぷ |
滴り | 滴り | 夏 | |
322 | 0 | 夢の世やレースに乗りて世界旅 ゆめのよやれーすにのりてせかいたび |
レース | 世(世界旅) | 夏 | |
321 | 第675回 | 3 | 梅雨寒やメンチカツ屋の列に並む つゆざむやめんちかつやのれつになむ |
梅雨寒 | 夏 | |
320 | 1 | 小判草子の手に溢れさせ楽し こばんそうこのてにあふれさせたのし |
小判草 | 夏 | ||
319 | 0 | 父の日を子供二人と孫四人 ちちのひをこどもふたりとまごよにん |
父の日 | 夏 | ||
318 | 第674回 | 0 | 短夜の夢見る間無く目覚めけり みじかよのゆめみるまなくめざめけり |
短夜 | 短夜 | 夏 |
317 | 2 | 木耳や円卓回る紹興酒 きくらげやえんたくまわるしょうこうしゅ |
木耳 | 木耳 | 夏 | |
316 | 2 | 子犬にも三輪車にも若葉風 こいぬにもさんりんしゃにもわかばかぜ |
若葉風 | 葉(若葉風) | 夏 | |
315 | 第673回 | 2 | 表札もポストも覆ふ黄木香 ひょうさつもぽすともおおうきもっ |
黄木香 | 夏 | |
314 | 5 | 葉桜やゲートボールとベビーカー はざくらやげーとぼーるとべびーかー |
葉桜 | 夏 | ||
313 | 1 | 隣との際をなくする著莪の花 となりとのきわをなくするしゃがのはな |
著莪の花 | 夏 | ||
312 | 第672回 | 1 | 立夏のスリッパ立てに立つスリッパ りっかのすりっぱたてにたつすりっぱ |
立夏 | 立夏 | 夏 |
311 | 2 | 駅中の料理教室麦の飯 えきなかのりょうりきょうしつむぎのめし |
麦の飯 | 麦飯 | 夏 | |
310 | 1 | 境内で記念撮影天清和 けいだいできねんさつえいてんせいわ |
清和 | 令・和(清和) | 夏 | |
309 | 第671回 | 0 | 桜まじ木綿糸切る糸切歯 さくらまじもめんいときるいときりば |
桜まじ | 春 | |
308 | 4 | 竹秋の風に匂ひのありにけり ちくしゅうのかぜににおいのありにけり |
竹秋 | 春 | ||
307 | 0 | 扉開く暗唱数字春の闇 そびらあくあんしょうすうじはるのやみ |
春の闇 | 春 | ||
306 | 第670回 | 1 | 別れ霜無印良品の如雨露 わかれじもむじるしりょうひんのじょうろ |
別れ霜 | 別れ霜 | 春 |
305 | 1 | 小さき音漏らし水吐く浅利かな ちさきおともらしみずはくあさりかな |
浅利 | 浅利 | 春 | |
304 | 0 | カレー家のシバ神像と金盞花 かれーやのしばしんぞうときんせんか |
金盞花 | 家(カレー家) | 春 | |
303 | 第669回 | 2 | 春苺生クリームの角をたて はるいちごなまくりーむのつのをたて |
春苺 | 春 | |
302 | 2 | 子も母もはみ出して描くチューリップ こもははもはみだしてかくちゅーりっぷ |
チューリップ | 春 | ||
301 | 2 | 宮様の笑ふお写真卒業期 みやさまのえまうおしゃしんそつぎょうき |
卒業期 | 春 | ||
300 | 第668回 | 1 | 鳥帰る週の初めは日曜日 とりかえるっしゅうのはじめはにちようび |
鳥帰る | 鳥帰る | 春 |
299 | 0 | 旬の文字付けたメニューの鰆食ぶ しゅんのもじつけためにゅーのさわらたぶ |
鰆 | 鰆 | 春 | |
298 | 3 | 何度目の身の上話うららけし なんどめのみのうえばなしうららけし |
うららけし | 身(身の上話) | 春 | |
297 | 第667回 | 5 | 桜餅祖母とおなじく富士額 さくらもちそぼとおなじくふじびたい |
桜餅 | 春 | |
296 | 1 | 果てしなく打寄せる波桜貝 はてしなくうちよせるなみさくらがい |
桜貝 | 春 | ||
295 | 0 | 通勤のダイヤ改正黄水仙 つうきんのだいやかいせいきずいせん |
黄水仙 | 春 | ||
294 | 第666回 | 5 | 捨てられぬ端切れ数多や針供養 すてられぬはぎれあまたやはりくよう |
針供養 | 針供養 | 春 |
293 | 0 | 公園の遊具塗り立て下萌ゆる こうえんのゆうぐぬりたてしたもゆる |
下萌 | 下萌 | 春 | |
292 | 4 | 早春の女子会マカオ料理店 そうしゅんのじょしかいまかおりょうりてん |
早春 | 会(女子会) | 春 | |
291 | 第665回 | 1 | 星型の人参煮ゆるシチューかな ほしがたのにんじんにゆるしちゅーかな |
人参 | 冬 | |
290 | 2 | 絨毯に積木の城の崩れをり じゅうたんにつみきのしろのくずれをり |
絨毯 | 冬 | ||
289 | 3 | セーターにアルファベットの頭文字 せーたーにあるふぁべっとのかしらもじ |
セーター | 冬 | ||
288 | 第664回 | 4 | 葉牡丹に町のボランティアの名札 はぼたんにまちのぼらんてぃあのなふだ |
葉牡丹 | 葉牡丹 | 冬 |
287 | 2 | 子の為に成り代はりたる厄払 このためになりかわりたるやくばらい |
厄払 | 厄払 | 冬 | |
286 | 2 | 珈琲に白きマシュマロ寒波来ぬ こーひーにすろきましゅまろかんぱきぬ |
寒波 | 白(白い) | 冬 | |
285 | 第663回 | 1 | 上空は蒼し天皇誕生日 じょうくうはあおしてんのうたんじょうび |
天皇誕生日 | 冬 | |
284 | 3 | 漱石忌電子書籍の電池切れ そうせききでんししょせきのでんちぎれ |
漱石忌 | 冬 | ||
283 | 0 | 掌に受く綿虫を覗き込む てのひらにうくわたむしをのぞきこむ |
綿虫 | 冬 | ||
282 | 第662回 | 3 | 笹鳴や旅はボックスシートから ささなきやたびはぼっくすしーとから |
笹鳴 | 笹鳴 | 冬 |
281 | 2 | 晩酌と一人前の寄鍋と ばんしゃくといちにんまえのよせなべと |
寄鍋 | 寄鍋 | 冬 | |
280 | 0 | 酉の市地下鉄の駅地下の地下 とりのいとちかてつのえきちかのちか |
酉の市 | 地(地下鉄) | 冬 | |
第661回 | 投句なし(3) | |||||
279 | 第660回 | 2 | 証印無き自動化ゲート神の旅 しょういんなきじどうかげーとかみのたび |
神の留守 | 神の留守 | 冬 |
278 | 3 | 山茶花や庭の片隅チャボの小屋 さざんかやにわのかたすみちゃぼのこや |
山茶花 | 山茶花 | 冬 | |
277 | 1 | 形良き落葉探してをりにけり かたちよきおちばさがしておりにけり |
落葉 | 形(形) | 冬 | |
276 | 第659回 | 3 | 木の匙を添えたる膳のとろろ汁 `きのさじをそえたるぜんのとろろじる |
とろろ汁 | 秋 | |
275 | 3 | 草の実の付いた給食袋振る くさのみのついたきゅうしょくぶくろふる |
草の実 | 秋 | ||
274 | 0 | デパートのマネキン顔の菊人形 でぱーとのまねきんがおのきくにんぎょう |
菊人形 | 秋 | ||
273 | 第658回 | 5 | 柚子の香や親族のみの七回忌 ゆずのかやしんぞくのみのななかいき |
柚子 | 柚子 | 秋 |
272 | 0 | 演舞場行く道すがら柳散る えんぶじょういくみちすがらやなぎちる |
柳散る | 柳散る | 秋 | |
271 | 2 | 小鳥来る同時にしやべる黙の後 ことりくるどうじにしゃべるもだのあと |
小鳥来る | 同(同時) | 秋 | |
270 | 第657回 | 4 | 衣被私も夫も同じ干支 きぬかつぎわたしもつまもおなじえと |
衣被 | 秋 | |
269 | 2 | 秋空や弧を描きつつ飛ぶブーケ あきぞらをこをえがきつつとぶぶーけ |
秋空 | 秋 | ||
268 | 3 | 稲妻やオセロゲームの隅取らる いなずまやおせろげーむのすみとらる |
稲妻 | 秋 | ||
267 | 第656回 | 4 | 寝食の自由自在や大糸瓜 しんしょくのじゆうじざいやおおへちま |
糸瓜 | 糸瓜 | 秋 |
266 | 0 | 朝刊を銜ふポストの冷えにけり ちょうかんをくわうぽすとのひえにけり |
冷やか | 冷やか | 秋 | |
265 | 0 | 事件ですドラマ始まる良夜です じけんですどらまはじまるようやです |
良夜 | 事(事件) | 秋 | |
264 | 第655回 | 2 | 新蕎麦の暖簾を潜る雪駄かな しんそばののれんをくぐるせったかな |
新蕎麦 | 秋 | |
263 | 3 | 秋の夜や果物の香の除光液 あきのよやくだもののかのじょこうえき |
秋の夜 | 秋 | ||
262 | 4 | 蜩や奥宮までの二百段 ひぐらしやおくみやまでのにひゃくだん |
蜩 | 秋 | ||
261 | 第654回 | 0 | 待たさるる時長かりし稲の花 またさるるときながかりしいねのはな |
稲の花 | 稲の花 | 秋 |
260 | 0 | 乳液の皮膚に馴染みて秋めける にゅうえきのひふになじみてあきめける |
秋めく | 秋めく | 秋 | |
259 | 6 | 台風の進路予報や片頭痛 たいふうのしんろよほうやへんずつう |
台風 | 片(片頭痛) | 秋 | |
258 | 第653回 | 4 | かなかなの急かす終発リフトかな かなかなのせかすしゅうはつりふとかな |
かなかな | 秋 | |
257 | 0 | 朝顔の由緒正しき団十郎 あさがおのゆいしょただしきだんじゅうろう |
朝顔 | 秋 | ||
256 | 0 | 醜名入り座布団肩に相撲取 しこねいりざぶとんかたにすもうとり |
相撲取 | 秋 | ||
255 | 第652回 | 2 | チョーク絵の怪獣唸る鳳仙花 ちょーくえのかいじゅううなるほうせんか |
鳳仙花 | 鳳仙花 | 秋 |
254 | 2 | 接待や午前と午後のボランティア せったいやごぜんとごごのぼらんてぃあ |
摂待 | 摂待 | 秋 | |
253 | 0 | 稲妻に道人空を見上げをり いなずまにみちびとそらをみあげをり |
稲妻 | 道(道人) | 秋 | |
252 | 第651回 | 2 | ダイヤモンドヘッドを背に氷菓売 だいやもんどへっどをせにひょうかうり |
氷菓売 | 夏 | |
251 | 3 | 青空や氷苺に染まる舌 あおぞらやこおりいちごにそまるした |
氷苺 | 夏 | ||
250 | 1 | 各部屋の白布取り去る夏館 かくへやのはくふとりさるなつやかた |
夏館 | 夏 | ||
249 | 第650回 | 4 | 網戸より朝ドラの歌漏れゐたり あみどよりあさどらのうたもれいたり |
網戸 | 網戸 | 夏 |
248 | 0 | 半夏生友を妬みて尊敬す はんげしょうともをねたみてそんけいす |
半夏生 | 半夏生 | 夏 | |
247 | 4 | 高窓に見えつ隠れつ梅雨の星 たかまどにみえつかくれつつゆのほし |
梅雨の星 | 高(高窓) | 夏 | |
第649回 | 投句なし(2) | |||||
246 | 第648回 | 3 | お揃ひを着る薫風のあねいもと おそろいをきるくんぷうのあねいもと |
薫風 | 薫風 | 夏 |
245 | 1 | 黴臭さ風に任する日章旗 かぶくささかぜにまかするにっしょうき |
黴 | 黴 | 夏 | |
244 | 3 | ハンカチをガラスに張つて旅の宿 はんかちをがらすにはってたびにやど |
ハンカチ | 張(張って) | 夏 | |
243 | 第647回 | 3 | 母の日の花色数多ありにけり ははのひのはないろあまたありにけり |
母の日 | 夏 | |
242 | 0 | 夏芝の二人気になる草野球 なつしばのふたりきになるくさやきゅう |
夏芝 | 夏 | ||
241 | 0 | 濃淡に若葉の風の流れけり のうたんにわかばのかぜのながれけり |
若葉 | 夏 | ||
240 | 第646回 | 2 | 賜りし王女皇女の名の薔薇 たまわりしおうじょこうじょのなのそうび |
薔薇 | 薔薇 | 夏 |
239 | 0 | 片頭痛感ず卯の花腐しかな へんずつうかんずうのはなくずしかな |
卯の花腐し | 卯の花腐し | 夏 | |
238 | 0 | 遠来の客を持て成す夏料理 えんらいのきゃくをもてなすなつりょうり |
夏料理 | 遠(遠来) | 夏 | |
237 | 第645回 | 2 | 春の星コンペイトーをカリコリと はるのほしこんぺいとーをかりこりと |
春の星 | 春 | |
236 | 3 | 皺の手と小さき子の手に桜貝 しわのてとちさきこのてにさくらがい |
桜貝 | 春 | ||
235 | 1 | ヒヤシンス留守番させてをりにけり ひやしんするすばんさせてをりにけり |
ヒヤシンス | 春 | ||
234 | 第644回 | 3 | 子に飽きられし風船は天井に こにあきられしふうせんはてんじょうに |
風船 | 風船 | 春 |
233 | 4 | バリカンの唸る部室に夏近し ばりかんのうなるぶしつになつちかし |
夏近し | 夏近し | 春 | |
232 | 1 | 美食家のマナーの清し春の虹 びしょくかのまなーのすがしはるのにじ |
春の虹 | 食(美食家) | 春 | |
231 | 第643回 | 2 | 部活の子顧問に捧ぐリラの花 ぶかつのここもんにささぐりらのはな |
リラ | 春 | |
230 | 0 | 春の雪チワワ過保護に抱かるる はるのゆきちわわかほごにいだかるる |
春の雪 | 春 | ||
229 | 4 | 牡丹雪レインシューズと傘は赤 ぼたんゆきれいんしゅーずとかさはあか |
牡丹雪 | 春 | ||
228 | 第642回 | 0 | 暖かや一筆書きを繰り返す あたたかやひちふでがきをくりかえす |
暖か | 暖か | 春 |
227 | 0 | たんぽぽの絮絡繰の時計まで たんぽぽのわたからくりのとけいまで |
たんぽぽ | たんぽぽ | 春 | |
226 | 0 | ネーブルの香り残して出勤す ねーぶるのかおりのこしてしゅっきんす |
ネーブル | 出(出勤) | 春 | |
225 | 第641回 | 0 | 草摘んで海苔お結びを頬張りぬ くさつんでのりおむすびをほおばりぬ |
草摘む | 春 | |
224 | 3 | 流暢に話す日本語木の芽和 りゅうちょうにはなすにほんごきのめあえ |
木の芽和 | 春 | ||
223 | 4 | 当直のひそひそ話春の闇 とうちょくのひそひそばなしはるのやみ |
春の闇 | 春 | ||
222 | 第640回 | 1 | 寒明けや支点突き刺すぶんまはし かんあけやしてんつきさすぶんまわし |
寒明 | 寒明 | 春 |
221 | 3 | 犬小屋の朽ちて主無き梅の花 いぬごやのくちてぬしなきうめのはな |
梅の花 | 梅 | 春 | |
220 | 0 | 立春大吉宴酣の大広間 りっしゅんだいきちえんたけなわのおおひろま |
立春大吉 | 間(大広間) | 春 | |
219 | 第639回 | 0 | 松過て資源のごみに外れ籤 まつすぎてしげんのごみにはずれくじ |
松過 | 新年 | |
218 | 1 | 初芝居上から眺む桟敷席 はつしばいうえからながむさじきせき |
初芝居 | 新年 | ||
217 | 0 | 春着きて家族写真に納まりぬ はるぎきてかぞくしゃしんにおさまりぬ |
春着 | 新年 | ||
216 | 第638回 | 1 | 割当ての食積に箸下しをり わりあてのくいつみにはしおろしをり |
食積 | 食積 | 新年 |
215 | 1 | 若菜摘腰を伸ばして夫探す わかなつみこしをのばしてつまさがす |
若菜 | 若菜 | 新年 | |
214 | 3 | 初詣道案内の鳥瞰図 はつもうでみちあんないのちょうかんず |
初詣 | 図(鳥瞰図) | 新年 | |
213 | 第637回 | 3 | 狸汁夜中の水の旨きこと たぬきじるよなかのみずのうまきこと |
狸汁 | 冬 | |
212 | 1 | それぞれの重大ニュース年忘 それぞれのじゅうだいにゅーすとしわすれ |
年忘 | 冬 | ||
211 | 4 | 歌舞伎座を出でて銀ぶら夕霧忌 かぶきざをいでてぎんぶらゆうぎりき |
夕霧忌 | 冬 | ||
210 | 第636回 | 0 | 手袋の人形はめる利き手かな てぶくろのにんぎょうhがめるききてかな |
手袋 | 手袋 | 冬 |
209 | 1 | 朝日浴ぶ愛犬もまた息白し あさひあぶあいけんもまたいきしろし |
息白し | 息白し | 冬 | |
208 | 3 | 休日に着るセーターの古りにけり きゅうじつにきるせーたーのふりにけり |
セーター | 休(休日) | 冬 | |
207 | 第635回 | 0 | 静電気帯びて強まる鎌鼬 せいでんきおびてつよまるかまあいたち |
鎌鼬 | 冬 | |
206 | 2 | コンビニの弁当下げて菊まつり こんびにのべんとうさげてきくまつり |
菊まつり | 冬 | ||
205 | 2 | 自転車の籠にフランスパンと葱 じてんしゃのかごにふらんすぱんとねぎ |
葱 | 冬 | ||
204 | 第634回 | 1 | パーマにも毛染めにも耐え木の葉髪 ぱーまにもけぞめにもたえこのはがみ |
木の葉髪 | 木の葉髪 | 冬 |
203 | 0 | 冬構ディスプレイして売出しぬ ふゆがまえでぃすぷれいしてうりだし |
冬構 | 冬構 | 冬 | |
202 | 0 | 千枚漬京のによしやうの薄し紅 せんまいづけきょうのにょしょうのうすきべに |
千枚漬 | 枚(千枚漬) | 冬 | |
201 | 第633回 | 1 | 天の川ざうもきりんも寝入り端 あまのがわぞうもきりんもねいりばな |
天の川 | 秋 | |
200 | 1 | 秋祭カラーひよこの犇めきぬ あきまつりからーひよこのひしめきぬ |
秋祭 | 秋 | ||
199 | 1 | ばつた追ふ子を追ふ犬を追ひ掛けぬ ばったおうこをおういぬをおいかけぬ |
ばった | 秋 | ||
第632回 | 投句なし(1) | 末枯 | 秋 | |||
栗羊羹 | 秋 | |||||
荘 | 秋 | |||||
198 | 第631回 | 1 | カーテンを抜けて入り来る素秋風 かーてんをぬけていりくるそしゅうかぜ |
素秋風 | 秋 | |
197 | 4 | 鰯雲庭のバケツに切り取られ いわしぐもにわのばけつにきりとられ |
鰯雲 | 秋 | ||
196 | 0 | 満月を撮つて送るるスマホかな まんげつをとっておくるるすまほかな |
満月 | 秋 | ||
195 | 第630回 | 1 | 露草と思ふドイツの子の瞳 つゆくさとおもうどいつのこのひとみ |
露草 | 露草 | 秋 |
194 | 2 | 宵闇の温め直すカレーかな よいやみのあたためなおすかれーかな |
宵闇 | 宵闇 | 秋 | |
193 | 1 | 朝日浴ぶ赤き濃霧となりて消ゆ あさひあぶあかきのうむとなりてきゆ |
濃霧 | 濃(濃霧) | 秋 | |
192 | 第629回 | 3 | 杖をつくべつたら市の馴染み客 つえをつくべったらいちのなじみきゃく |
べったら市 | 秋 | |
191 | 0 | 葡萄剥くネイルアートをちらつかせ ぶどうむくねいるあーとをちらつかせ |
葡萄 | 秋 | ||
190 | 2 | 中腰で百円分の天の川 ちゅうごしでひゃくえんぶんのあまのがわ |
天の川 | 秋 | ||
189 | 第628回 | 2 | 新涼のおにぎらずには具沢山 しんりょうのおにぎらずにはぐだくさん |
新涼 | 新涼 | 秋 |
188 | 0 | 無花果の香の下で押へる梯子 いちじくのかのしたでおさえるはしご |
無花果 | 無花果 | 秋 | |
187 | 1 | 秋澄むやボリューム落とす着信音 あきすむやぼりゅーむおとすちゃくしんおん |
着(着信音) | 秋澄む | 秋 | |
186 | 第627回 | 2 | 縁側に並びて食べし西瓜かな えんがわにならびてたべしすいかかな |
西瓜 | 秋 | |
185 | 3 | 山道の空から香る葛の花 やまみちのそらからかおるくずのはな |
葛の花 | 秋 | ||
184 | 3 | 勝ち負けの両者に夏の終りけり かちまけのりょうしゃになつのおわりけり |
夏の終り | 夏 | ||
183 | 第626回 | 0 | キルト縫ふメタルシンブル晩夏光 きるとぬうめたるしんぶるばんかこう |
晩夏光 | 晩夏 | 夏 |
182 | 1 | 冷麦の緑は夫に赤は吾 ひやむぎのみどりはつまにあかはわれ |
冷麦 | 冷麦 | 夏 | |
181 | 1 | 夏季講座答を隠す色下敷 かきごうざこたえをかくすいろしたじき |
夏季講座 | 下(色下敷) | 夏 | |
180 | 第625回 | 0 | 咲ききつて安値で売らるカサブランカ さききってやすねでうらるかさぶらんか |
カサブランカ | 夏 | |
179 | 0 | 箱庭をハワイの景に仕立て上ぐ はこにわをはわいのけいにしたてあぐ |
箱庭 | 夏 | ||
178 | 4 | 夏帽の母の手で掛く顎のゴム なつぼいうのははのてでかくあごのごむ |
夏帽 | 夏 | ||
177 | 第624回 | 1 | 夕立の来る気配を言ひ合へり ゆうだちのきたるけはいをいいあえり |
夕立 | 夕立 | 夏 |
176 | 2 | イタリアのマンマ膨よか熟れトマト いたりあのまんまふくよかうれとまと |
トマト | トマト | 夏 | |
175 | 0 | 中元の何時もの品の届けらる ちゅうげんのいつものひなのとどけらる |
中元 | 届(届けらる) | 夏 | |
174 | 第623回 | 0 | 葉桜となりてため息一つ聴く はざくらとなりてためいきひとつきく |
葉桜 | 夏 | |
173 | 0 | 紫陽花の薄紫に雨雫 あじさいのうすむらさきにあましずく |
紫陽花 | 夏 | ||
172 | 2 | 脇息と座椅子の木地や夏料理 きょうそくとざいすのきじやなつりょうり |
夏料理 | 夏 | ||
171 | 第622回 | 0 | Tの字に干されし竿の夏衣 てぃーのじにほされしさおのなつごろも |
夏衣 | 夏衣 | 夏 |
170 | 2 | 子燕の今年も掲ぐ糞注意 こつばめのことしもかかぐふんちゅうい |
子燕 | 子燕 | 夏 | |
169 | 1 | 祭笛耳に残りし余韻かな まつりぶえみみにのこりしよいんかな |
祭笛 | 余(余韻) | 夏 | |
168 | 第621回 | 3 | 本堂のパイプオルガン聖五月 ほんどうのぱいぷおるがんせいごがつ |
聖五月 | 夏 | |
167 | 1 | 組毎に苗朝顔の並べられ くみごとになえあさがおのならべられ |
苗朝顔 | 夏 | ||
166 | 0 | 祭笛耳に残りし余韻かな まつりぶえみみにのこりしよいんかな |
祭笛 | 夏 | ||
165 | 第620回 | 1 | ジーンズの破るデザイン夏めきぬ じーんずのやぶるでざいんなつめきぬ |
夏めく | 夏めく | 夏 |
164 | 3 | 花菖蒲雁行型の橋に添ふ はなしょうぶがんこうがたのはしにそう |
花菖蒲 | 菖蒲 | 夏 | |
163 | 0 | 戦後世代何時も大勢麒麟草 せんごせだいいつもおおぜいきりんそう |
麒麟草 | 大勢 | 夏 | |
162 | 第619回 | 3 | チューリッププッと噴き出す親父ギャグ ちゅーりっぷぷっとふきだすおやじぎゃぐ |
チューリップ | 春 | |
161 | 0 | 砂場の光る髪留めと子雀と すなばのひかるかみどめとこすずめと |
子雀 | 春 | ||
160 | 0 | 電池切れ石鹸玉もう出て来ない でんちきれしゃぼんだまもうでてこない |
石鹸玉 | 春 | ||
159 | 第618回 | 6 | あてもなくもてあましたる日永かな あてもなくもてあましたるひながかな |
日永 | 日永 | 春 |
158 | 3 | ジャンケンのまだ出来ぬチョキ辛夷咲く じゃんけんのまだできぬちょきこぶしさく |
辛夷 | 辛夷 | 春 | |
157 | 0 | 点眼の朧朧となりにけり てんがんのおぼろおぼろとなりにけり |
朧 | 点(点眼) | 春 | |
156 | 第617回 | 4 | 踏青や塩を忘れし茹で卵 とうせいやしおをわすれしゆでたまご |
踏青 | 春 | |
155 | 1 | 仲春のおむつはずれを始めけり ちゅうしゅんのおむつはずれをはじめけり |
仲春 | 春 | ||
154 | 1 | 春荒に音立て騒ぐ卒塔婆かな はるあれにおとたてさわぐそとばかな |
春荒 | 春 | ||
153 | 第616回 | 2 | 青饅や我家には無き割烹着 あおぬたやわがやにはなきかっぽうぎ |
青饅 | 青饅 | 春 |
152 | 1 | 貫きし負けづ嫌ひの卒業子 つらぬきしまけずぎらいのそつぎょうし |
卒業子 | 卒業 | 春 | |
151 | 1 | 麗かや日本橋より旅立ちぬ うららかやにほんばしよりたびだちぬ |
麗か | 橋(日本橋) | 春 | |
150 | 第615回 | 3 | 早口のルージュ艶めく春灯 はやくちのるーじゅつやめくはるともし |
春灯 | 春 | |
149 | 2 | 糸口は春一番にありにけり いとぐちははるいちばんにありにけり |
春一番 | 春 | ||
148 | 1 | ドローンの眼を借りて観るお山焼 どろーんのめをかりてみるおやまやき |
山焼 | 春 | ||
147 | 第614回 | 2 | 立春の新聞受けの上に豆 りっしゅんのしんぶんうけのうえにまめ |
立春 | 立春 | 春 |
146 | 0 | 白き根を水に絡ませクロッカス しろきねをみずにからませくろっかす |
クロッカス | クロッカス | 春 | |
145 | 2 | 腰パンの揺れる鍵束冴返る こしぱんのゆれるかぎたばさえかえる |
冴返る | 鍵束 | 春 | |
144 | 第613回 | 3 | 日向ぼこ邪魔する雲の現るる ひなたぼこじゃまするくものあらわるる |
日向ぼこ | 冬 | |
143 | 1 | 白息に名前呼ばれてゐたりけり しろいきになまえよばれていたりけり |
白息 | 冬 | ||
142 | 4 |
覗かれてあやされてゐる冬帽子 のぞかれてあやされているふゆぼうし |
冬帽子 | 冬 | ||
141 | 第612回 | 8 | 世話役の同じ苗字やどんど焼 せわやくのおなじみょうじやどんどやき |
どんど焼 | 左義長 | 新年 |
140 | 3 | 滋養てふ祖母の言の葉寒卵 じようというそぼのことのはかんたまご |
寒卵 | 寒卵 | 冬 | |
139 | 2 | 自転車の呼鈴鳴らし初買に じてんしゃのよびりんならしはつがいに |
初買 | 呼鈴 | 新年 | |
138 | 第611回 | 1 | 爪切りと耳掃除して年暮るる つめきりとみみそうじしてとしくるる |
年暮るる | 冬 | |
137 | 0 | 寒鴉負けじと染むる濡羽色 かんがらすまけじとそむるぬればいろ |
寒鴉 | 冬 | ||
136 | 0 | 風邪を惹く夢は黄泉路を彷徨へり かぜをひくゆめはみよじをさまよえり |
風邪 | 冬 | ||
135 | 第610回 | 1 | 餌ねだる水鳥滑るやうに来し えさねだるみずどりすべるようにきし |
水鳥 | 水鳥 | 冬 |
134 | 4 | 冬ざれのダビットソンを噴かしをり ふゆざれのだびっとそんをふかしをり |
冬ざれ | 冬ざれ | 冬 | |
133 | 2 | 日向ぼこ特等席を独り占め ひなたぼことくとうせきをひとりじめ |
日向ぼこ | 席(特等席) | 冬 | |
132 | 第609回 | 1 | 街の色赤と緑の十二月 まちのいろあかとみどりのじゅうにがつ |
十二月 | 冬 | |
131 | 1 | 朝の霜物干し竿を煌めかす あさのしもものほしざおをきらめかす |
霜 | 冬 | ||
130 | 4 | 短日の脚立を畳む音響く たんじつのきゃたつをたたむおとひびく |
短日 | 冬 | ||
129 | 第608回 | 5 | 浅漬を褒めたる人にワイン酌む あさずけをほめたるひとにわいんくむ |
浅漬 | 浅漬 | 冬 |
128 | 1 | 蓮掘に騒がし過ぎるレポーター はすほりにさわがしすぎるれぽーたー |
蓮掘 | 蓮根掘る | 冬 | |
127 | 2 | 絵手紙の切手を舐めて貼る小春 えてがみのきってをなめてはるこはる |
小春 | 手紙(絵手紙) | 冬 | |
126 | 第607回 | 2 | ポケモンを探し彷徨ふ大花野 ぽけもんをさがしさまようおおはなの |
大花野 深 |
秋 | |
125 | 1 | 深秋の寸胴鍋を滾らせる しんしゅうのずんどうなべをたぎらせる |
深秋 | 秋 | ||
124 | 0 | 満々と張らるる花器の水澄めり まんまんとはらるるかきのみずすめり |
水澄む | 秋 | ||
123 | 第606回 | 1 | クレパスの60色と色鳥と くれぱすのろくじゅっしょくといろどりと |
色鳥 | 色鳥 | 秋 |
122 | 0 | 好き嫌い言ひて花びら抜く野菊 すききらいいいてはなびらぬくのぎく |
野菊 | 野菊 | 秋 | |
121 | 5 | 仏壇の無き家にをり曼珠沙華 ぶつだんのなきいえにをりまんじゅしゃげ |
曼珠沙華 | 仏(仏壇) | 秋 | |
120 | 第605回 | 0 | 木の実食ぶ栗鼠を追ふ子の輝く目 このみたぶりすをおうこのかがやくめ |
木の実 | 秋 | |
119 | 2 | 石蹴りの石の飛び込む赤まんま いしけりのいしのとびこむかあのんま |
赤まんま | 秋 | ||
118 | 1 | 秋の空最も似合ふ飛行船 あきのそらもっともにあうひこうせん |
秋の空 | 秋 | ||
117 | 第604回 | 0 |
刺す指先を冷やかにハットピン さすゆびさきをひややかにはっとぴん |
冷やか | 冷やか | 秋 |
116 | 4 | 二切れで足る鮭を丁寧に焼く ふたきれでたるさけをていねいにやく |
鮭 | 鮭 | 秋 | |
115 | 0 | 茹で上がる馬鈴薯を大笊に受く ゆであがるばれいしょをおおざるにうく |
馬鈴薯 | 上がる | 秋 | |
114 | 第603回 | 2 | 手鏡の白髪に気づく白露の日 てかがみのしらがにきずくはくろのひ |
白露 | 秋 | |
113 | 1 | 上り月二分の一は半分こ のぼりづきにぶんのいちははんぶんこ |
上り月 | 秋 | ||
112 | 1 | 新月や苦あらば楽を待ち望む しんげつやくあらばらくをまちのぞむ |
新月 | 秋 | ||
111 | 第602回 | 0 | カンナ咲く深紅の紅はもう差さぬ かんなさくしんくのべにはもうささぬ |
カンナ | カンナ | 秋 |
110 | 1 | 法師蝉孫の忘れしヘッドホン ほうしぜみまごのわすれしへっどほん |
法師蝉 | 法師蝉 | 秋 | |
109 | 3 | ナプキンの折鶴並ぶ敬老日 なぷきんのおりずるならぶけいろうび |
敬老日 | 折鶴 | 秋 | |
108 | 第601回 | 0 | 韓流のマットなルージュ秋の薔薇 はんりゅうのまっとなるーじゅあきのばら |
秋の薔薇 | 秋 | |
107 | 0 | 銀漢をせき止とむる雲出でにけり ぎんかんをせきとむるくもいでにけり |
銀漢 | 秋 | ||
106 | 2 | 鳥威し子等のおしやべり静まれり とりおどしこらのおしゃべりしずまれり |
鳥威し | 秋 | ||
105 | 第600回 | 3 | 初秋や膝の瘡蓋ポロと取れ はつあきやひざのかさぶたぽろととれ |
初秋 | 初秋 | 秋 |
104 | 0 | 人柄へ添ふ品選ぶお中元 ひとがらへそうしなえらぶおちゅうげん |
中元 | 中元 | 秋 | |
103 | 5 | 蝉時雨姉の話も途切れがち せみしぐれあねのはなしもとぎれがち |
蝉時雨 | 逆俳画 | 夏 | |
102 | 第599回 | 3 | 善人も悪人も掛くサングラス ぜんにんもあくにんもかくさんぐらす |
サングラス | 夏 | |
101 | 2 | 炎天の銀輪を漕ぐ宣教師 えんてんのぎんりんをこぐせんきょうし |
炎天 | 夏 | ||
100 | 0 | 姿勢良く日傘真直ぐ差しにけり しせいよくひがさまっすぐさしにけり |
日傘 | 夏 | ||
99 | 第598回 | 1 | 矢車菊ケンタウロスの足許に やぐるまそうけんたうろすのあしもとに |
矢車菊 | 矢車菊 | 夏 |
08 | 1 | 若竹やミニスカートを伸ぶる足 わかたけやみにすかーとをのぶるあし |
若竹 | 若竹 | 夏 | |
97 | 2 | 鳴き龍を見上ぐ首筋流る汗 なきりゅうをみあぐくびすじながるあせ |
汗 | 鳴く(鳴き龍) | 夏 | |
96 | 第597回 | 1 | 数へても数へても合はぬ青梅 かぞえてもかぞえてもあわぬあおうめ |
青梅 | 夏 | |
95 | 4 | 青葉寒迷う蕎麦屋のお品書 あおばざむまようそばやのおしながき |
青葉 | 夏 | ||
94 | 3 | 六月のネクタイ締める手際かな ろくがつのねくたいしめるてぎわかな |
六月 | 夏 | ||
93 | 第596回 | 2 | まひまひと孫の動きを重ねけり まいまいとまごのうごきをかさねけり |
まひまひ | まひまひ | 夏 |
92 | 0 | 鮎に尺塩夫板前の如し あゆにしゃくじおつまいたまえのごとし |
鮎 | 鮎 | 夏 | |
91 | 2 | 蒸し風呂を出て青葉の風を受く むしぶろをいでてあおばのかぜをうく |
青葉 | 風呂(蒸し風呂) | 夏 | |
90 | 第595回 | 4 | 新樹光射す黒板の深緑 しんじゅこうさすこくばんのふかみどり |
新樹 | 夏 | |
89 | 1 | 白靴の永ちゃん肩にE.YAZAWA しろぐつのえいちゃんかたにいーやざわ |
白靴 | 夏 | ||
88 | 0 | ぼうたんや光源氏は福々し ぼうたんやひかるげんじはふくぶくし |
ぼうたん | 夏 | ||
87 | 第594回 | 0 | 街路樹の花水木まだ二十年 がいろじゅのはなみずきまだにじゅうねん |
花水木 | 花水木 | 夏 |
86 | 2 | 夏めきて砂場の軍手誰の物 なつめきてすなばのぐんてだれのもの |
夏めく | 夏めく | 春 | |
85 | 0 | 多忙なる日々の合間のこどもの日 たぼうなるひびのあいまのこどものひ |
こどもの日 | 多(多忙) | 春 | |
84 | 第593回 | 3 | 美容師の茶髪赤髪夏隣 びようしのちゃぱつあかがみなつどなり |
夏隣 | 春 | |
83 | 2 | 蝶追ふ子蝶に追はれてをりにけり ちょうおうこちょうにおわれておりにけり |
蝶 | 春 | ||
82 | 2 | 音を立て干さるるタオル落椿 おとをたてほさるるたおるおとつばき |
落椿 | 春 | ||
81 | 第592回 | 4 | 駅弁を車窓から買ふ春の昼 えきべんをしゃそうからかうはるのひる |
春の昼 | 春昼 | 春 |
80 | 4 | 「ただいま」の声に匂へり沈丁花 ただいまのこえににおえりじんちょうげ |
沈丁花 | 沈丁花 | 春 | |
79 | 0 | 引退の女優好みし沈丁花 いんたいのじょゆうこのみしじんちょうげ |
沈丁花 | 引(引退) | 春 | |
78 | 第591回 | 4 | 夫摘む庭のみつばのお吸物 おっとつむにわのみつばのおすいもの |
みつば | 春 | |
77 | 0 | 囀や躓かぬやう歩きをり さえずるやつまずかぬようあるきをり |
囀り | 春 | ||
76 | 1 | 庶民派の実力女優芝桜 しょみんはのじつりょくじょゆうしばざくら |
芝桜 | 春 | ||
75 | 第590回 | 3 | 一人づつ夢を語りて卒業す ひとりずつゆめをかたりてそつぎょうす |
卒業 | 卒業 | 春 |
74 | 0 | 摘草の花の名を問ふ孫とゐる つみくさのはなのなをとうまごといる |
摘草 | 摘草 | 春 | |
73 | 4 | 湯上りに瓶の牛乳春の暮 ゆあがりのびんのぎゅうにゅうはるのくれ |
春の暮 | 上(湯上り) | 春 | |
72 | 第589回 | 4 | ランニングシューズ新たに二月尽 らんにんぐしゅーずあらたににがつじん |
二月尽 | 春 | |
71 | 0 | 春めきてへえほう言ひて読む句集 はるめきてへいほういいてよむくしゅう |
春めく | 春 | ||
70 | 3 | 春の夜の霊安室と産室と はるのよのれいあんしつとさんしつと |
春の夜 | 春 | ||
69 | 第588回 | 3 | 人屋根の文字のなだらか春の雨 ひとやねのもじのなだらかはるのあめ |
春の雨 | 人(人屋根) | 春 |
68 | 3 | 畳屋の男衆混じる針供養 たたみやのおとこしまじるはりくよう |
針供養 | 針供養 | 春 | |
67 | 2 | 戻さるる若布たわたわたわたわと もどさるるわかめたわたわたわたわと |
若布 | 若布 | 春 | |
66 | 第587回 | 6 | 食堂を出でてマスクの人となり しょくどうをいでてますくのひととなる |
マスク | 冬 | |
65 | 3 | 制服の白衣はピンク春近し せいふくのはくいはぴんくはるちかし |
春近し | 冬 | ||
64 | 4 | 手荷物の少し手軽に春隣 てにもつのすこしてがるにはるどなり |
春隣 | 冬 | ||
63 | 第586回 | 2 | 寒暁のベッドに戻る当直医 かんぎょうのべっどにもどるとうちょくい |
寒暁 | 直(当直) | 冬 |
62 | 0 | 曲線を自在に描くスケーター きょくせんをじざいにえがくすけーた |
スケーター | スケート | 冬 | |
61 | 0 | 後悔の流るる涙冴ゆるかな こうかいのながるるなみださゆるかな |
冴ゆる | 冴ゆる | 冬 | |
60 | 第585回 | 2 | 福引の皮算用をして並ぶ 福引pかわざんようをしてならぶ |
福引 | 新年 | |
59 | 0 | 年頭のおはようの声改る ねんとうのおはようのこえあらたまる |
年頭 | 新年 | ||
58 | 3 | 初明り一筋寝間の天井に はつあかりひとつじねまのてんじょうに |
初明り | 新年 | ||
57 | 第584回 | 3 | レノン忌の丸きレンズの眼鏡かな れのんきのまるきれんずのめがねかな |
レノン忌 | 眼鏡(眼鏡) | 冬 |
56 | 4 | 冬の木にこつんと凭る一輪車 ふゆのきにこつんともたるいちりんしゃ |
冬の木 | 冬木 | 冬 | |
55 | 0 | 数へ日に買ふシートの記念切手 かぞえびにかうしーとのきねんきって |
数へ日 | 数へ日 | 冬 | |
54 | 第583回 | 1 | 映画観て小説読んで漱石忌 えいがみてしょうせつよんでそうせきき |
漱石忌 | 冬 | |
53 | 2 | 校庭の小さき竜巻冬休 こうていのちいさなたつまきふゆやすみ |
冬休 | 冬 | ||
52 | 1 | 息子似の祖父の若き日インバネス むすこにのそふのわかきひいんぱねす |
インバネス | 冬 | ||
51 | 第582回 | 0 | ねんねこの窮屈さうな五体かな めんめこのきゅうくつそうなごたいかな |
ねんねこ | 五体(五体) | 冬 |
50 | 0 | 武蔵野台地畦道の茶が咲けり むさしのだいちあぜみちのちゃがさけり |
茶の花 | 茶の花 | 冬 | |
49 | 1 | 猿山の子猿はしやぎて冬ぬくし さるやまのこざるはしゃぎてふゆぬくし |
冬ぬくし | 冬暖 | 冬 | |
48 | 第581回 | 3 | 蓑虫のつきたる枝を活けにけり みのむしのつきたるえだをいけにけり |
蓑虫 | 冬 | |
47 | 3 | 子を産みて陽射し眩しき文化の日 こをうみてひざしまぶしきぶんかのひ |
文化の日 | 冬 | ||
46 | 2 | 実南天裏鬼門より食み出しぬ みなんてんみのんよりはみだしぬ |
実南天 | 冬 | ||
45 | 第580回 | 2 | 単線のホームを覆う枯芙蓉 たんせんのほーむをおおうかれふよう |
枯芙蓉 | ホーム(ホーム) | 冬 |
44 | 0 | 口切の江戸茶引き立つ半襟ぞ くちきりのえどちゃひきたつはんえりぞ |
口切 | 口切 | 冬 | |
43 | 1 | 揺り椅子を南に向けし初時雨 ゆりいすをみなみにむけしはつしぐれ |
初時雨 | 初時雨 | 冬 | |
42 | 第579回 | 4 | 絵手紙に描きし林檎かじりけり えてがみをえがきしりんごかじりけり |
林檎 | 秋 | |
41 | 3 | 団栗の独楽皆違ひ皆回る どんぐりのこまみなちがいみなまわる |
団栗 | 秋 | ||
40 | 1 | 小笠原よりのレモンの青青し おがさわらよりのれもんのあおあおし |
レモン | 秋 | ||
39 | 第578回 | 2 | ちちろ鳴くトイレは男女共用ぞ ちちろなくといれはだんじょきょうようぞ |
蟋蟀 | 蟋蟀 | 秋 |
38 | 4 | 落鮎や黄泉の流れに身を委ぬ 落ちあゆやみよのながれにみをゆだね |
落鮎 | 落鮎 | 秋 | |
37 | 1 | 新酒酌む下戸も一口お相伴 しんしゅくむげこもひとくちおしょうばん |
新酒 | 新酒 | 秋 | |
36 | 第577回 | 0 | 開演のベルに急かされ秋扇 かいえんのべるにせかされあきおうぎ |
秋扇 | 秋 | |
35 | 2 | 秋刀魚焼く秋刀魚好きなる妻の為 さんまやくさんまずきなるつまのため |
秋刀魚 | 秋 | ||
34 | 0 | 消しゴムの果物の香や長き夜 けしごむのくだもののかやながきよる |
長き夜 | 秋 | ||
33 | 第576回 | 3 | 体育祭手作りロゴの応援旗 たいいくさいてずくりろごのおうえんき |
体育祭 | ロゴ(ロゴ) | 秋 |
32 | 5 | コスモスや芯の強さは母譲り こすもすやしんのつよさはははゆずり |
コスモス | コスモス | 秋 | |
31 | 1 | 夜長の灯ベッドサイドのタブレット よながのひべっどさいどのたぶれっと |
夜長 | 夜長 | 秋 | |
30 | 第575回 | 1 | 山盛りのバナナ運ばる象舎前 やまもりのばななはこばるぞうしゃまえ |
浴衣 | 夏 | |
29 | 1 | 子に着せる母の仕立てし我が浴衣 こにきせるははのしたてしわがゆかた |
バナナ | 夏 | ||
28 | 5 | ホテルロゴプールの底に揺らめきぬ ほてるろごぷーるのそこにゆらめきぬ |
プール | 夏 | ||
27 | 第574回 | 0 | 竹を伐る傍若無人の根に触れず たけをきるぶいじゃくぶじんのねにふれず |
竹を切る | 無人(傍若無人) | 秋 |
26 | 1 | 法師蝉鳴いて宿題放り投ぐ ほうしぜみないてしゅくだいほうりなぐ |
法師蝉 | 法師蝉 | 秋 | |
25 | 0 | ウインクの合図通ずる星月夜 ういんくのあいずつうずるほしづきよ |
星月夜 | 星月夜 | 秋 | |
24 | 第573回 | 2 | 玄関を入りて匂へり百合の花 げんかんをいりてにおえりゆりのはな |
百合 | 夏 | |
23 | 1 | ブランドの糞の小袋巴里祭 ぶらんどのまりのこぶくろぱりーさい |
巴里祭 | 夏 | ||
22 | 0 | ご贔屓の出待ちに戦ぐ夏柳 ごひいきのでまちにそよぐなつやなぎ |
夏柳 | 夏 | ||
21 | 第572回 | 2 | 店番の丸くなりたる昼寝かな みせばんのまるくなりたるひるねかな |
昼寝 | 店(店番) | 夏 |
20 | 0 | 百円のアイスコーヒー競合ぞ ひゃくえんのあいすこーひーきょうごうぞ |
アイスコーヒー | アイスコーヒー | 夏 | |
19 | 2 | 地味なれど努力の人ぞ月見草 じむなれどどりょくのひとぞつきみそう |
月見草 | 月見草 | 夏 | |
18 | 第571回 | 0 | ふしだらを隠しきれぬやサングラス ふしだらをかくくきれぬやさんぐらす |
サングラス | 夏 | |
17 | 4 | 枇杷買つてあの人待つて日が暮れて びわかってあのひとまってひがくれて |
枇杷 | 夏 | ||
16 | 2 | 下着より小さきビキニの水着かな したぎよりちいさきびきにのみずきかな |
水着 | 夏 | ||
15 | 第570回 | 3 | 空掴まんと背泳ぎの腕廻す そらつかまんとせおよぎのうでまわす |
背・背泳ぎ | 背(背泳ぎ) | 夏 |
14 | 3 | 蜻蛉生るややの寝返りまだ出来ず とんぼうるややのねがえりまだできず |
蜻蛉生る | 蜻蛉生る | 夏 | |
13 | 0 | 立派ねと見上ぐ夏木となりにけり りっぱねとみあぐなつきとなりにけり |
夏木 | 夏木 | 夏 | |
12 | 第569回 | 2 | 滝しぶきペプシコーラに咽せ返る たきしぶきぱぷしこーらにむせかえる |
滝しぶき | 夏 | |
11 | 4 | 聖五月金平糖の角の艶 せいごがつこんぺいとうのつののつや |
聖五月 | 夏 | ||
10 | 2 | 羊羹は虎屋と決めて柿若葉 ようかんはとらやときめてかきわかば |
柿若葉 | 夏 | ||
9 | 第568回 | 4 | 上座より順に配るる柏餅 かみざよりじゅんにくばるるかしわもち |
柏餅 | 上(上座) | 夏 |
8 | 1 | 補助輪を外し転べる桐の花 ほじょりんをはずしまろべるきりのはな |
桐の花 | 桐の花 | 夏 | |
7 | 2 | 涙見せママに抱かるる祭髪 なみだみせままにだかるるまつりがみ |
祭髪 | 祭 | 夏 | |
6 | 第567回 | 1 | 晩春の靴紐結び直しけり ばんしゅんのくつひもむすびなおしけり |
晩春 | 春 | |
5 | 2 | 車座の南の背ナの暖かし くるまざのみなみのせなのあたたかし |
暖かし | 春 | ||
4 | 3 | じゃんけんのグーを出す癖つくしんぼ じゃんけんのぐーをだすくせつくしんぼ |
つくしんぼ | 春 | ||
3 | 第566回 | 3 | 春眠の余白に入りぬ朝餉の香 しゅんみんのよはくにいりぬあさげのか |
春眠 | 余白(余白) | 春 |
2 | 1 | 華道家に花舗より届く葱坊主 かどうかにかほよろととくねぎぼうず |
葱坊主 | 葱坊主 | 春 | |
1 | 1 | 石釜のピザ焼けました百千鳥 いしがまのぴざやけましたももちどり |
百千鳥 | 百千鳥 | 春 |