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案内役 蜂谷 一人

中西 夕起
なかにし ゆき

題名 季語 季節
祭の子 まつ青な蘆の中から祭の子

まっさおなあしのなかからまつりのこ
囀やどれも空向く壜の口

さえずりやどれもそらむくびんのくち
牡蠣一連 牡蠣 傾ぐ舟牡蠣一連をひきあぐる

かしぐふねかきいちれんをひきあぐる
初潮 初潮 初潮や人は人産む月あかり

はつしおやひとはひとうむつきあかり
四十雀 四十雀 四十雀絵より小さく来たりけり

しじゅうからえよりちいさくきたりけり
さくら貝 さくら貝 片手から両手にもらひさくら貝

かたてからりょうてにもらいさくらがい
玉虫 玉虫 玉虫に山の緑の走りけり

たまむしにうあまのみどりのはしりけり
天の川 天の川 いくたびも手紙は読まれ天の川

いくたびもてがみはよまれあまのがわ
大花野 花野 ばらばらにゐてみんなゐる大花野

ばらばらにいてみんないるおおはなの
冬の山 冬の山 日の没りし後のくれなゐ冬の山

ひのいりしのちのくれないふゆのやま