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案内役 蜂谷 一人

西村 麒麟
にしむら きりん

題名 季語 季節
桔梗 桔梗 桔梗のつぼみは星を吐きさうな

きちこうのつぼみはほしをはきそうな
春の焚火 春の焚火 栃木かな春の焚火を七つ見て

とちぎかなはるのたきびをななつみて
インバネス インバネス インバネス死後も時々浅草へ

いんばねすしごもときどきあさくさへ
宇津田姫 宇津田姫 宇津田姫鴎の中をすたすたと

うつたひめかもめのなかをすたすたと
花冷 花冷 花冷の黒々と夜や吉野山

はなびえのくろぐろとよやよしのやま
実朝忌 実朝忌 新年 その心その身に雪や実朝忌

そのこころそのみにゆきやさねともき
秋のかもめ 秋のかもめ 水枕秋のかもめを夢で追ひ

みずまくらあきのかもめをゆめでおい
風鈴 風鈴 風鈴や市川と呼び真間と呼び

ふうりんやいちかわとよびままとよび
夏蝶 夏蝶 夏蝶や再び雨の中を抜け

なつちょうやふたたびあめのなかをぬけ
朝涼し 朝涼し 肺炎の日々朝涼し夕涼し

はいえんのひびあさすずしゆうすずし