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案内役 蜂谷 一人

日下野 由季
ひがの ゆき

題名 季語 季節
祈りの天 はくれん はくれんの祈りの天にとどきけり

かくれんのいのりのてんにとどきけり
いちまいの水 薄氷 いちまいの水となりゆく薄氷

いちまいのみずとなりゆくうすごおり
浮力 爽やか 爽やかやからだにかすかなる浮力

さわやかやからだにかすかなるふりょく
思ひ切るとき 寒禽 寒禽の思い切るときかがやけり

かんきんのおもいきるときかがやけり
哀しみのかたち 夜長 哀しみのかたちに猫を抱く夜長

かなしみのかたちにねこをだくよなが
桜満開 桜満開父がゐてははがゐて

さくらまんかいっちがいてははがいて
馥郁 春の鴎 馥郁と春の鴎となりにけり

ふくいくとはるのかもめとなりにけり
ふたたびとなき 鳥渡る ふたたびとなきあおぞらを鳥渡る

ふたたびをなきあおぞらをとりわたる
心音 冬木の芽 身のうちに心音ふたつ冬木の芽

みのうちにしんおんふたつふゆきのめ
冬銀河 冬銀河 子に与ふ名前はひとつ冬銀河

こにあたうなまえはひとつふゆぎんが