2005年9月14日


朝食はレストラン<MAGNOLIA>でビュッフェスタイルであった。
昨日と同じようににぎやかな雰囲気で、美味しく朝食をいただいた。
そして<シェラトンプレトリアホテル&タワーズ>のチェックアウトを済ませ、プレトリアの市内観光に出かけた。
<ユニオンビル>は、向かい側の歩道より建物を見学。
歩道では観光客目当ての露店が開き始めていた。
高台にあるユニオンビルを背にすると、プレトリアの町並みが一望できた。
<ポールクルーガーハウス>は入場して見学。Tさんのガイド付き。
課外授業で見学に来ていた地元の中学生と一緒になってしまった。
騒がしい中、ガイドをしてくれたTさんがとても気の毒であった。
ここのギフトショップで私はポールクルーガーのキーチェーンを買った。
<フォールトレッカー開拓者記念堂>は入場して見学。Tさんのガイド付き。
壁のレリーフやタペストリーが素晴らしかった。
ここのギフトショップで私は記念堂のキーチェーンを買った。
プレトリアはジャカランダシティーといわれ、ジャカランダの花で有名だが、まだ2分咲き位でとても残念であった。



ジャカランダ(プレトリア)

昼食はレストラン<Rademeyers>に行った。
それはプレトリア郊外の高級住宅地に近く、牧場のように広い芝生の庭の真ん中に建てられた白い建物であった。
そこは他に客がいない貸し切り状態で、YさんTさんと一緒にゆったり楽しく美味しい昼食の時間を過ごした。
エントランスには芳名帳があり夫が記帳した。
食後は広い庭に出て、散策したり写真を撮ったりしてくつろいだ。
<プレトリア>滞在は私達の事前調査には入っていなかった。
私達の希望場所をつなげるための場所として、一般観光ルートが組み込まれたようだった。
専用車は<ロボスレイル>のプライベート駅である<キャピタルパーク・プレトリア駅>に向かった。
それは、私達が南アフリカのプレトリアからケープタウンまで約1600kmを2泊3日で南下するロボス列車<プライド・オブ・アフリカ>に乗車するためであった。
<キャピタルパーク・プレトリア駅>は、駅というよりレストランのような建物であった。
私達が専用車を下りると<ロボスレイル>のスタッフが出てきてスーツケースを運んでくれた。
こぢんまりとした入り口を入ると、ウエルカムドリンクのシャンペンとオレンジジュースをスタッフがサービスしてくれた。
Yさんが受付を済ませ、私達は天井の高い広い空間のラウンジに通された。
そこには20人位の人がいて、飲物を飲みソファーでゆったりとくつろいでいた。
ベランダがあり外に出るとプラットホームにつながっていた。
そこではチェロとバイオリンの歓迎セレモニーの演奏会が開かれていた。



ロボスレイルの歓迎セレモニー

私はラウンジに戻り、室内の観察を始めた。
壁には<ロボスレイル>の歴史を示す写真や絵等が掛かっていた。
ガラスケースの中には<ロボスレイル>のロゴ入りのテディーベアなどが飾られていた。
ラウンジの一角のテーブルには、飲物と軽食がセットされセルフサービスになっていた。
ソファーでくつろぐと、サイドテーブルにはキャンディーやチョコレートが盛られたトレーがあった。
歓迎の演奏が止むとスタッフが勢揃いし、オーナーのウエルカムインフォメーションが始まった。



ロボスレイルのウエルカムインフォメーション

インフォメーションが終わると<ロボスレイル>が汽笛を鳴らして入線し停車した。



ロボスレイル<プライド・オブ・アフリカ>

皆ホームに出て写真やビデオを撮った。
運転席の見学も出来、夫は興味深そうに運転席に乗込んだ。
担当スタッフによる車両への案内が始まり、私達はスタッフ見習い(トレイニー)のyさん(日本人)について乗車した。
列車の中の通路は一人が通れるだけの幅で一列に並んで歩いた。
乗車中この通路でスタッフと鉢合わせになると、スタッフは素早く戻って私達をまず通してくれた。
乗客どうしだと
Excuse me

と言って、お互いに体を横にしてすれちがった。
案内された部屋は、私と夫の部屋<CHOBE>と娘と息子の部屋<ZAMBEZI>が同じ形、Yさんの部屋<DELAREY>は幾分小さい部屋、これら3つの部屋でこの車両は私達が独占することになった。
私と夫がスタッフに言われた通りスーツケースの確認をすると、そこにはグリーンの<ロボスレイル>専用ネームタグがしっかり付いていた。
確認が終わった頃に担当スタッフのDさんとyさんが部屋の説明にやってきた。
私達の部屋に、娘と息子それにYさんが集まり説明を聞いた。
その日のこの後の予定は、午後8時からの夕食に正装で出席のみであり、あとは自由であった。
私と夫はまずスーツケースから正装用の服や靴をクローゼットにしまった。
セキュリティボックスにはパスポートを入れた。
洗面所・トイレ・シャワー室を確認しベッドの寝心地も確かめた。
<ロボスレイル>のロゴ入りアメニティーポーチを開けると13種類のグッズが入っていた。



ロボスレイルのアメニティーポーチ

冷蔵庫を開けると、各種のジュース・シャンペン・リンゴ・オレンジ・洋なし等があった。



ロボスレイルの冷蔵庫

テーブルの引き出しには、ティーカップとポット。小皿にはクッキーとヌガー。
<ロボスレイル>のロゴいり小箱にティーパックの各種のお茶・コーヒー・スティックシュガーが入っていた。
私はやっと落ち着いて、椅子に腰掛け電気ポットでお湯を沸かしコーヒーをいただいた。
そしてテ−ブルに置かれていた<CAPE TOWN ITINERARY>の冊子を開いた。



ロボスレイルのCAPE TOWN ITINERARY

英語の冊子の間に日本語で書かれた日程表もあった。
冊子の中に<Rooming List>があり、名前と国籍が記載されていた。
今回この列車には、4カ国24人の客が乗っているのが分かった。
1車両は2部屋または3部屋の作りになっていて、客車は全部で6車両であった。
部屋のチェックを終えた私と夫は、車両の最後部にあるデッキへ行く事にした。
<オブザベーションカー>と呼ばれる最後部の車両の入り口を入ると、左側にカウンターがあり、飲物のサービスのためのスタッフが数人いた。
その先の左右の窓際にはいくつもの形の違うソファーが並んでいて、数人が飲物を飲んだり雑誌を見たりおしゃべりをしていた。
私と夫はその間を抜けてデッキに出た。
外を眺めているとスタッフがやって来て
「飲物はいかがでしょうか」
とたずねられた。
私はオレンジジュースを夫はビールをオーダーした。
デッキには若い女性の4人組がアルコール類を飲みながら座っていた。
夫が話しかけると、彼女達は南アフリカの人で仕事仲間とのことだった。
乗車中オブザベーションカーとデッキに行くと必ずスタッフが飲物のオーダーをとりにきた。
<オブザベーションカー>のソファーのサイドテーブルには、チョコレートとキャンディーの入った大きなびんが置いてあった。
メインテーブルには、3時のケーキタイムにケーキが、6時のカナッペタイムにはサンドイッチが置かれた。
これらは全てセルフサービスになっていた。
列車は7キロほど走った<Centurion>駅で停車した。
古き良き時代の蒸気機関車のセレモニーはここで終了し、先頭車両の蒸気機関車をジーゼル機関車に変える作業が行われ、列車は再び走り始めた。
私と夫は暗くなるまでデッキに座ってアフリカの景色を眺め続けた。
夕食の時間がせまってきたので、準備のため部屋に戻った。
私と夫がシャワーを浴び、正装に着替えていると、スタッフが食事を知らせるゴング(小型の鉄琴の様な物)をリズミカルに響かせて部屋の前を通過した。



ロボスレイルのゴング

乗車中、食事の時は必ずこのゴングが聞こえた。
ドレスアップした私達は、同じくステキにドレスアップしたYさんと共にダイニングカーに向かった。
そこはとても華やかな雰囲気で、ほとんどの人がディナーを始めていた。
席は自由で、娘と息子は2人用の席、私・夫・Yさんは4人用の席に着いた。
スタッフのサービスは申し分なく、リラックスして美味しい食事をいただくことが出来た。
食事が終わり部屋に戻ると、そこはキレイにルームメーキングされ、テーブルには引き出しにあったティーセットが置かれていた。



ロボスレイルのティーセット

ベッドも始めて部屋に入った時とは違うステキな形にメイクされていた。



ロボスレイルのベッドメイク

洗面所のタオル、シャワー室のマットやバスタオルも新しい物に変えられていた。
乗車中、ルームメーキングは食後必ず行われていた。
私は洗面を済ませてベッドに入り、朝までぐっすり気持ちよく寝ることができた。
夫はブランデーを飲み、ディナーの余韻にひたっていた。
このブランデーは昼間息子がオーダーしたもので、息子はディナーの前にいただいたらしく
「よかったらどうぞ」
と、夫に持ってきてくれたものであった。
事前調査によれば、列車の夜の運行はゆっくり走る、あるいは何時間か停車すると書いてあった。
私は夢うつつの中、列車が停車しているような気がした。
翌朝夫に聞くと、速度をおとしたり2時間ぐらい停車したりしていたとのことだった。